全日本に参加された方、お疲れ様でした。 さっそく的場君のページにラップ解析がupされていたのでどうぞ。

http://hw001.gate01.com/~y-matoba/lapdata/02_japan_w21e.html

ラップ解析を見て個人的な感想と今回のレースについて 村越さんほど立派な準備の様子はかけないのですが、それでも全日本はこの1年の中 でWOCセレクションから本番、最後に全日本ときちんと走りたかったレースなので書 こうと思います。

まず、今回の目標は 2001年を締めくくるレースであること、現状でbestの結果を出せるようなレースをす ること。 インカレ併設レースの感触からがんばってミスを極力なくすようなレースをすれば3 位に食い込めるかもしれない、と数字目標を設定。 レース4日前、過労から風邪を引き寝込んでしまい目標を5位に修正。

WOC後から全日本までの目標は、村越さんとのコーチ契約が切れた後、1人でどこまで できるか、全日本の結果を見て2003年選手としてやるかどうするかを考えようとし た。なので本来なら優勝を目標としたかった。結局woc後、モチベーションが下が り、ゴールセッティングできないまま時間が過ぎ、大会運営やコーチング等新しいオ リエンテーリングの側面の面白さは発見するものの、競技者として割り切りが出来 ず、トレーニングもしない仕事も多忙と何も決まらないまま時が過ぎてしまった。こ こ2ヶ月のトレーニングは平日夜にジョグを1,2回、あとは週末ガッツリ走るかできる かぎりオリエンテーリングをする回数を増やすこと。それから地図読みの練習をする こと。新しい動機付けは速くなろうと頑張っている女子学生からだった。秋からコー チするようになった皆川さん(農工2年)と速くなるためには何をしたらいいのか、 と一から話をすることから実践に始まり、1月からは大会や練習会のたびに石川ユリ ちゃん(京大3年)がアナリシスを郵送してくるようになり、しかも返信切手&封筒ま で用意するという熱心さで、それに応えることで自分は少しは役に立てるのかもしれ ない、自分が競技をしていく上でも課題を設定する上でも彼女たちと付き合うことは とても刺激を受け、勉強になっっていった。

【レース2日前】 wocセレクション前の緊張した日々はよく見ていたオリエンテーリングの夢は、本当 にここ最近はみていなかったのだが、レース2日前になって突然夢に出てきた。久し ぶりのレース、どうやらトップらしい、えー、ほんと?と喜んでいると2位だっ た。。。というできすぎた夢。どうやら熱でうなされているらしい。

【レース前日】 仲間と清水寺観光したりと日ごろたまっているストレス発散。夕方30分くらい二条城 の周りを1人でジョグ。少しでも体を動かしておかないとレースで果てるかケガをす る、そういう状態だった。この日もオリエンテーリングの夢を見た。たぶん全日本 チックな大きい大会。なんとコントロール周りしか地図が書いてない。合宿のウィン ドウO練習じゃないんだから-、山ちゃんこんな地図はさうがにないだろう、、とプン プンしているのだが(リアルすぎ)、なぜか参加者の皆さん大満足、村越さんも男子 で優勝して大喜びで、何で文句いわないんだ、こんな大会あるもんかー、と怒ってい るのは私だけ、、、というへんてこな夢で(今思えばアタックからコントロールは しっかり情報を取り入れてきちんと進め、、という意識が夢に出たのかな)とても夢 見が悪く、目がさめたときはげっそりした。2日も続けてオリエンテーリングの夢を 見るなんていったいどうしちゃったんだ、、と思った。

【レース当日】 熱は下がっていたが鼻がつまり、のどの痛みありでだるい。なんとかエネルゲンとパ ン1個を口に入れる。栄養ドリンクを飲んでしまった。

私もチームゲーリー会員の1人だが、この日も朝からさっそくお腹がごろごろ。緊張 している証拠と一安心。会長高野由紀はなんとスタート前、、、と話をすると怒られ るのでやめます。しかしチャンピオンたるものどんな状況下でも冷静に物事対処する んだなと恐れ入りました。

【レースの課題】 体力的なハンディはトップの選手らから少なくても5分はある。その差を少しでも縮 められるとすれば、のぼりは我慢して登りきること、最小限にミスを抑えるためのオ リエンテーリングをしていけばきっと5位には食い込めるかもしれない。具体的な技 術面の課題としては、ルートプランをしっかり立て、明確なチェックポイント、アタックポイントを決め、点で位置を確定して次の動作に入っていくこと。速くいけるルートチョイスをするために地図を幅広く見るようにすること。

正置を常に行い(あたりまえと言われそう)、進む方向を必ず一致させる。方向が変 わりやすいから特に注意する 斜面斜めを切っていくようなレッグはとにかく注意する。

高さ、方向に気をつけるこ と、コンパスの正しい方向に行くこと。

アタックからコントロールはきっちりいかないと、こういうところのちょっとしたミ スが大きな差になってくるテレインだろう。アタックポイントを大体ですまさず、点 きっちりで確定してから、見通しが悪くても方向と地形など情報を使ってコンパスを 使いまっすぐ進んでいくこと

【レース内容】 具体的なアナリシスは次回にしたいが、3のアタックで尾根に乗ったときにコント ロールが右(北)に見えていたのにもかかわらず、前に見える風景とと、そこでしっ かり自分の位置を確認しなかったため、感覚的に南に下がって探してしまった。これ で2分も使ってしまった。ここで3分後の由紀さんに追いつかれたと思ったが、姿が見 えないので気にせず自分のことに集中していく。このミスであいまいにアタックして いくことは危険、きちんと点で確定するところはするべしと心したのでそれ以降大き いミスはしていない。あるとすれば、6の尾根へのアタックで一瞬北の小尾根に下り そうになったのに5秒、10番のアタックでうまくコントロールを見つけられなくて10 秒くらい。感触では61分後半くらいで走りたかったなあ、それくらいが優勝タイムか な、60分切っていたらもうすごいやとしか今は言えないや、、とゴール後由紀さんと 話していたりした。由紀さんがゴールしたときは私より2分速いと思っていた。2番目 スタートはシード選手の合間に入るより気楽だったのだが、3分後に由紀さん、、と いうのは正直嫌だった。ノンシードでいながら実は隠れ前半シードのバトルだと思っ ていたのだが、でもあまり気にせず集中できたと思う。

私のラップの傾向は前にカッシーがハンネと比べて指摘していたけれど、登りレッグ で遅いのがミス率に大きく計上されていると思う。たとえば4番はあんなに必死で 登っていたけれど、3で同時にパンチした3分前の友子ちゃんにあっという間に置いて いかれたし、トップラップのみっちーや宮内さんより2分以上も遅い。その他7-8も最 後の沢を登るのも遅く、情けないが足つったりでストレッチしてたり。10-11も最後 の登りでの遅さがラップに現れていると思う。。だいたいのコース回りが一緒のM35A の元エリートたちと走ることも多かったのだが、そこで一緒だった竹内藤雄さんから は「ゆきさんもおまえも途中で見てたけど、ずいぶんヘロヘロだったなあ、まった く」と言われてしまっていた。でもここまで課題が明確だと後がやりやすい。

【ラップやレースを振り返って】 今回のようによい地図が用意されテクニカルなテレイン、コースで巡航スピードが 100前後でミス率が10%を越えている選手があまりに多いのは(自分を含む)体力の差 以上に今の日本女子のオリエンテーリングの実力、技術的な課題があることをそのま ま示しているように思います。またオリエンテーリングの基本動作、手続きをしっか りと身につけなくてはいけないということも感じます。できているようでできていな いのではないでしょうか。世界の中で日本が戦っていくために、もっともっと速く走 るようにするために 国内でやるべきこと、課題としてやること、できることは多々 あるように思えます。いろいろなアプローチはありますが、オリエンテーリングは最 小限にミスを抑えなおかつ速く進んでいく競技ですよね。ラップ解析を見るにして も、たとえばミス率を少しでも下げるためにどんなオリエンテーリングをしていけば いいのか、巡航スピードを上げるために、また両方のバランスをよくするためにと いったことを、真剣に考えて具体的な課題として実際に取り組んでいる選手はどれく らいいるのでしょうか。

それから大事だ、優勝しようと思うレースで結果を出すこと、それはそのレースで特 別なことをやるのではなく、普段どおりのレースをする、集中しミスを少なくする、 そのテレインとコースに与えられた課題をいかに集中してこなしていくかだと思いま す、そういったことを意識しコントロールしてレースを進める選手がやはり強いのだ と思います。もちろん裏づけとして日ごろそういった練習とトレーニング、努力をし ているからこそです。その中でトップラップを1つも取っていなといってもレースを まとめた由紀さんや中盤までダントツのタイム、ミス率4.5%としていた番場さんはさ すがだなあと思いました。

由紀さん、改めて優勝おめでとうございます。

そして2002年度がすぐ始まります。2003年に向けていよいよ予備セレクションが始ま る年でもあります。私はもっと強くなりたいのでこ1日1日を大切にして日々精進し て取り組んでいきたいと思います。今回のレースを悔しいと思っているあなた、糧に できるようにスタートをきっていきましょう。