CPA受験体験記(San Diego, California)

99年5月のCPA試験(サンディエゴ、CA)の受験体験談をお寄せ頂きました。ありがとうございます。


 私は今回初の受験でしたが、同行の友人が、サンディエゴ二年在住歴があり、現地の地理等心配なしで行けました。受験勉強しかしていない身のため、また、貯金も尽きてきていたので、全て手配してみました。初回の方でも参考になるよう、たっかーいツアーで行かずとも、もっと安く快適に受験できるエッセンスも散りばめようと思います。

目次 
1.現地着まで     
2.現地着〜受験まで     
3.受験四科目     
4.受験後

1.現地着まで

 宿の手配は友人、旅券は自分の担当でした。
 利用したHISで成田〜サンノゼ〜サンディエゴ(SD)をアメリカン航空(AA)で手配しましたが、早く予約したので87000円の段階で手を打ってしまい、結果もう3000円下がった時には、「あー、ぎりぎりに予約すればよかったかな。」と、思ったものでした。
 カリフォルニア(CA)の受験票は、試験ニ週間ぐらい前にようやく来て、場所が変更されてたらどうしようか、と危惧しましたが、杞憂でした。(現地で、もっと思い知らされました。)因みに、 dsquire@cba.ca.gov のアドレスの方に、「私、登録されました?」とか 「受験票いつぐらいに送付してもらえますか?」と尋ねました。CAのボード事務の方です。
 T/Cの準備をしていなかったのですが、出発当日(5/2(日))に、池袋西武の七階でT/Cが作れました。日曜でも利用できて、「セゾン会員は0.5円の手数料ですよ」とちょっと嬉しいことを言ってくれ、AMEXのT/Cが出来て満足でした。多少の現金は成田空港で両替しました。
 成田まで京成スカイライナーで行ったのですが、予約発券が今はampmで出来ますね。都心はいまやampmだらけのような気がします。スカイライナーに日暮里から乗って、ワイリー開いて、気づいたら周りに誰もいなくなって驚きました。AAが第一ターミナルで助かりました。寝過ぎてまた都内に戻されそうでした。
 時期的にやはりチェックインに40分ぐらい並びました。T-CATを利用するとスムーズかなと思いました。(午後の搭乗でも、午前からチェックインできる航空会社もあるらしく、それなら好みの席を確保しやすいことも確かです。)そしてHISのカウンターでもらったチケットは、席がもう決められていて、「ま、まさかSmokeでは。」とチケットじっと見てしまいました。
 搭乗ゲートで同行の夫婦さんと会い、友人と四人でボーイング777に搭乗。最新らしく、横も多少広く、また座席がエコノミーの一番前!(大画面前)だったので、足を伸ばせ、ベストの場所でした。行きの便で良い場所を確保するのも大切かも知れません。時差を考慮して、機内でCAワインを楽しんで、熟睡。他の方は勉強されているようでした。
 「行きの機内の追い込みがモノを言う!」という先生もいましたが、私の感想は、米国本土に行く場合、機内はちょうど現地の深夜なので寝るのがいいのでは、と思いました。しかし、どこでも眠れるタイプの人しかできないみたいですね。。。

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2.現地着〜受験まで

 リノエアーでサンノゼ〜SDへ飛び、空港からタクシー7ドル(10分)で宿に到着。SDの特徴は、ダウンタウン(会場のある)が、空港からとても近いこと。また、ダウンタウンにそれなりにお店やモールがある、気候がむちゃくちゃ暑いわけではない(気温がずっと15度前後で、半袖ばかり用意した私はちょっと寒くて困りました。今回だけかもしれません。)、吉野家があること(ちょっとポイントです。)、ANJOツアーが押し寄せないこと(知り合いに会うと、立ち話がはずんでしまいそうで)、多少治安は良い、といった感じです。
 宿は一大格安宿グループの「Travelodge」という、モーテルのような宿です。ホームページもあるらしいです。友人は電話で予約してくれました。45ドル×6泊でした。(連泊割引でした)。さてそのロッジの部屋ですが、ダブルを一人づつ利用しました。ベッドは広くて、コーヒーメーカーもあり(とても重要!)、机、TV(電源抜いて、横向けていました)、シャワー、洗面所、すべて清潔でとても満足です。私のような小市民だと、大きなホテルではロビーの段階から落ち着けなくて、しかもあまり寝るつもりもないベッドが心地よさそうにあると、「費用対効果悪いよなー」とずっと思って勉強できなさそうです。もし、ニ人で泊まるなら一人23ドルぐらいです。うむ、かなり安い。でも、友人等とダブルベッドですが。。。
 ロケーションがまたよくて、会場まで15分(徒歩)、デニーズに10分、ゴルフ練習場に30秒、でした。カーテンを開けると(2Fでした。)、打ちっぱなしで現地の方々が練習に励んでいました。「脇が甘いな、そこのおとーさん」など気分転換に見学していました。ただ、アムトラックの駅も近く、汽笛だかなんだかうるさかったです。深夜は静かでしたが。
 食料はスーパーで、まるちゃんやカップヌードルを10個ほど、水、シリアル、牛乳(冷蔵庫がなかったので、暑いときはすぐ腐りそう)、ガム(365個ポット入り、4ドル)、など深夜でもいつでも食べられる物を購入しました。スーパーがあまり近いと、すぐ行って時間を浪費しそうだったので、多少遠い方が結果的に良かったです。
 睡眠を、19時から1時、のようにとったので、ベッドの横で勉強の出来ない私は、その後深夜からデニーズに赴き、試験時間寸前まで総復習にそこで追われました。初日はベットにスーツケースを置いて、寝れないようにしましたが、その隙間で眠ってしまい、「こりゃ、ファミレス頼みだ」と、部屋での勉強を取りやめたのでした。
 ひとつビックリしたことがあります。なんと、持ってきたと思っていた受験票を忘れたのです。友人の書類から、ボードのTEL番号を調べて、まず電話しました。対処はニ通りあり、試験前日の1時から3時の間に会場に行く、又は当日早めに会場に行く、ことでした。私は受験票を早く手元に置いて落ち着きたかったので、前日に会場を訪れました。そこには、ニ名の事務の方が机を出していて、なんと全ての方の受験票を用意していたのです。誰が忘れてもいいように対策されているので、あらゆる対処法を準備しているCAのボードが頼もしく思えました。
 東京の家に届いたのと同じ受験票を手に入れることが出来て(パスポート要持参)、安心できました。

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3.受験四科目

 5日、6日のニ日間は、いままでにない集中力で、試験中眠くなることなく、ほぼベストのコンディションで受験できました。恐らく、日々の体力作りと、背水の陣である良いプレッシャー、TOEFL等での試験慣れ、時間をかけなかった科目の潔い諦め、などがよかったかも知れません。
 サンディエゴの会場は冷房が良く効くので、始めは半そでの人も多かったのですが、次第に長袖の上着を着ていました。飴のケースや、ガムのポットを持ち込もうとしましたが断られ、クロレッツだけ試験中に噛んでいました。蛍光ペンや赤ペンは、問題文のハイライトに上手く活用できたと思います。
 初日の昼休みでは、LPRを1時間早く切り上げ、パンを少し食べ、すぐ近くの図書館でAUの総復習をしました。記憶をすべて活性化させる環境、時間を自ら用意し、実行しなければだめだと考えていたので、この総復習で、自信づけと知識の呼び起こしが出来たのではと思います。
 ただ、それが試験の結果に反映できるかは、God only knowsです。
 試験終了後は、友人と吉野家で日本食を頂き、ロッジに帰り、食後の眠気と試験後の疲れに身を任せて眠りました。食後に眠くなるのなら、仮眠でなくしっかり寝てしまおうという考えと、試験直前の時間が、朝起きてからの一、二時間では、到底記憶の活性化が出来ないと思ってました。
 深夜12時過ぎに起き、AREの総復習です。さすがにデニーズに行く10分も惜しい気がして、簡単なタイムテーブルを作成し、外の静けさも集中力を高めてくれる中、約七時間半、机にかじりつきました。MCの間違い多かった問題の総点検と、悪あがきで、公会計の仕訳を覚えてみたりしました。
 試験中は、トイレにも立つことなく、たまに首の体操をしたりしながら、長時間の試験を終了させました。喫煙のコーナーもあり、気分転換は人によって様々です。
 出口で渡すチケットを監督の方からもらい、それを出口で渡し、外に出ました。

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4.受験後

 同行の皆と、海辺のシーフードレストランに行き、ビールを流し込み、まるちゃんのシーフードラーメンの具とは似てもつかない本物のシーフードに舌鼓を打ちました。ゆっくりと食事をしたのがいつのことだったか思い出しながら、とても楽しい一時を堪能できて、試験の終了を改めて実感できました。その夜は、泥の様に眠りについたのでした。
 翌日は、「クッキーズフォーチューン」という映画を観て、日本の友人達に久しぶりの連絡となる便りを書き、帰国日が母の日であることから、そのプレゼントを買ったりしました。加えて悲しいかな、本屋ではUS価格で本が買えることから、何か他のCPA教材がないか探したりもしました。
 そして、実は怖かった出来事を、友人と私は知らぬが仏で行っていたのでした。
 それは、日本人の方が日中に射殺された街に、その事件の翌々日の夜に訪れていたのです。
 サンディエゴは、メキシコとの国境が近いため、日系工場などのあるメキシコの町「ティファナ」に通勤する人が住む町でもあります。毎日越境して通勤するわけですが、そのティファナは治安が良いとは言えず、数年前にも日系企業の現地社長が誘拐されたこともあります。今回の事件は、最も盗難率の高い日本製の車に乗っていた日本人の方が信号待ちの間に、21歳と15歳のニ人組の強盗殺人の事件に巻き込まれてしまったのです。日本に帰ってから知った事件だったのですが、危機管理の徹底を(最新のニュースの収集や事前の治安情報など)、あらゆる面で対策を講じておく、自分で出来るようにしておくことも、海外での受験の一要件でしょう。
 もう一つ出来事がありました。サンノゼから成田の便がオーバーブッキングの為、20人程度の乗客が翌日の便で帰ることとなっていたのです。土曜発日曜着の便なので、延ばすと仕事に影響ある方が多くいるわけですが、私達四人は翌日組に自主的にまわり、引き換えにその日の宿泊やビジネスクラスのアップグレード等を手にしました。その後シアトルまでいくこととなったので、ダウンタウンまで行き、街並みの良さとコーヒーのおいしさを楽しみました。
 試験後、はやニ週間ほどが経過していますが、まだ教材を開く気にはなっていません。しかし、次の試験の為に早くから対策をするに越したことはないので、まずLPRのクレジットに向けて対策を開始しようかと思っています。そして秋のサンディエゴで、おいしいビールを飲むでしょう。

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