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オーストラリアという国。空とか緑とか、自然の微妙な違いも新鮮だけれど、何より逆の季節も新鮮。
ヨーロッパやアメリカではけっして味わえない感覚。
日本の蒸し暑い夏を飛び出して、一転初冬の国へ。
前にこの国に来たのは11年前、高校の英語研修だった。
その時は、「海外」という世界、見るもの全てが新鮮で、毎日過ごすのに精一杯で、何かものごとを考えたりする余裕なんてなかった。しかも、最後のシドニーで冬の風邪をひいてしまい、悪夢の帰りだった。
今回、再びこの国に来て、幸運にも時間はたっぷりあった。
カメラのファインダーをのぞいて、ホームページのことを考えながら、冬の空をのぞいてみた。
僕らの感覚で「冬」というには暖かすぎる、別世界だったけれど、息が白くなる夜の冷え込みとか、乾いた空気とか、「冬」をリアルに感じることは多かった。
夏には夏の恋、冬には冬の恋があるように、夏と冬にそれぞれ恋しくなるものが違うように、「冬」を感じさせる高い乾いた空は、すがすがしさとさびしさを併せ持つ、冬の気持ちにさせてくれた。