エラン スポルティフ(1987年製作)

elan




 

高校二年生の時に作ってもらったスポルティフ。雑誌で見かけたそのロゴタイプが非常にかっこ
よかったのと、比較的近くにショップがあったのとで、訪問。
当時は珍しかったコンピュータでのフレームスケルトンや、筋力までをも考慮したその骨太の
方針は、がむしゃらに走っていた当時のボクには打ってつけ。
あまり趣味性に走ったフレームワークはしていないものの、それなりに拘って作ってもらい、感謝。

ただし、まだまだ700CタイヤがW/Oタイヤと呼ばれていた頃の部品が山ほどついていて、当時は普通
に入手できたパーツが、今となっては仇となり、消耗品すら入手困難な部分もある。
しかし、不都合を感じない限り、敢えてそれを理由に部品の交換はしたくない。

自分の持っている自転車の中では、一番乗りやすく、最も遠距離をこなした愛機。
勿論通学のアシにも全開で跨ったし、泊まりのツーリングにも出かけた。

一応、フルオーダなので、簡単なスケルトンを明示。ちと、恥ずかしいけど...

パイプ:丹下プレステージ(フルクロモリ)ラグ:イタリアンロストワックス
エンド:ロード 巾:126/100 BB:68 タイヤ :700C 
サイズ:510(芯トップ)トップ(水平/芯芯):535 ハンガ下:60 チェンステイ:425
フォークオフセット:60  
                    
リアメカは憧れだったシュパーブプロ。トータルで26Tまで対応。32Tのインナを組むと
インナ/ローは使用不可。アキュシフト七段。あんまし調子よくない。
マキシイクランク。PCDは144。インナーチェンリングはエアロマイティ。
50X42は昔のスポルティーフの定番。これが、購入後、4セットめだっけかのチェンホイル。
直付けダブルレバー。アキュシフト搭載。丸環を捻って回すシマノ式と異なり、外周の
黒いリングを回すことによって作動。前から、6,P,7の順になる。六段でも七段でも対応していた
のが、シマノと違って良心的。中央はフリー動作するが、引きは何らかのデバイスで極めて
軽くしてある。当時は驚異的だった。
スプリントと、シュパーブのみに対応していた。サイクロン以下のコンポはこのパワーモードは
非対応だった。
フォーククラウンの刻み印字と、貼られたステッカーは、乗車中も見え、ライダーをにんまり
させる。オールメッキのフォークも拘ったところ。これが、らしくていいんです。
手入れ大変だけど。
自慢のマファック。ガードに対応するため、いやにシューがオフセットしてるのが多少かっこ悪い。
アウター受けは、フレーム工作の一環。ただし、そのクリアランスは微妙。直付け工作をもしている
ので、他社製品を受け付けないのも、やや難あり。今思えば、汎用性を高めるべく、その工作は
止めておけばよかったと反省しきり。
純正の千鳥は既に絶版。無論、本体も入手不可とのこと。船ゴムが辛うじてデッドストックが
あるかどうかのレベルらしい。アーチワイヤはシフトワイヤーの加工で簡単に付く。
ブレーキレバー。吉貝の多分、162つう型番だったと思うのだけどな。
この軽量化風の軽め穴がスポーティ。微調整も出来る。
バッグは、オーストリッチの320つうやつ。キャリアなしでもステムに絡げてセットできる優れもの。
着脱も容易。
サドルはブルックス。以前使っていたチームプロから、最近入れ替えたもの。
褪せた感じのブラウン色が素晴らしい。最初からある程度腰を抜いてあるらしく、ケツに
馴染むまでのあの苦痛はない。
ただ、あのフィット感は手に入らない...どちらがいいかは別として、雰囲気重視のサンデー
チャリダーには打ってつけかと。価格もリーズナブル。
シートピラー。確か、27.2Фだった筈。これもシュパーブ。ヤグラ部で転びが
無段階に調整できるのは、レーシングスペックか。
多分、SR栄のOEMと思われる。
知り合いが拾った自転車に付いていたシュパーブのペダル。多分、三ヶ島にシール貼っただけの
もどき?だろうが、当時としては、立派なコンポの一部だったのだろう。
付いていたときは、TAのクランクにさきっちょだけ掛かっていた。多分、ネジピッチが
違うのを無理やり嵌めていたのだろう。
可哀想だったので、ボクが、ロードマンの両面踏めるペダルと交換したあげた。
因みに、拾った主は、トークリップはNGだったので、それでよし。
クリップは、メッキのNJSマーク入り。ストラップは、愛用の舶来皮製がいよいよ草臥れてきた
ので、止む無く、ナイロン系の最新のものに。まだ入手できるだけましか...。
ステムは先代のユーラシアからのキャリーオーバー。突き出しは80。ご存知、日東テクノミック。
バーもユーラシアから。同じく日東105の390巾。
ステムは、アルミで、磨くと、さながらいぶし銀の気配を醸し出す逸品。
ヘッドチューブ。スペードは矢をイメージし、エランの意味するところは、突き進む、という
ことで、その整合性は取れている。決して、デローザのハートマークのもじりではない。
と思う....。
千鳥と、アウター受けはマファック純正。受けの剛性感は驚くほどない。
アーチワイヤは既に純正は入手不可。シフト用のワイヤのタイコを一回り小さく削って装着。
ヘッド小物は丹下のものと思われる(忘れた...)輪行用のリング入。フォークを抜いても、
玉はバラけない。
案外シンプルなラグがここからもお分かりですか?
タイヤ。オープンサイドの700C。チューブは台湾製。バルブのメッキがクロメートなのは
個人的には、ちょっと頂けない。現在は爆発して、除去済み。
ボトルゲージは20年モノのBS純正。スチール故、曲がっても、容易に修正可。
ちょっろと見えるFDは、スプリント9000。
そのフロントディレラ。スプリント9000。最大/最小差が18Tまでいけるんで購入。うそ、
ホントは、ユーラシアの時にVXを曲げて壊しちゃったんで購入したもの。
磨いてあるんで、まあまあきれいだけど、これ以上磨くと、印刷の柄が消えます。マジで。
掘り込みのマークじゃないとこの欠点ですね。
リアハブ。シールドのサイクロン7000。メンテ不用、ってわけだったのですが、今回の再生で
ばらしたら、只単にアウター側にゴムが一枚はってあるだけ。ほんもののローラーベアリング
が使ってあるわけじゃないので、定期的なメンテは必要だったです。
センターのQRは、輪行ハブについてた旧式のもの。正直、重い操作性で、カッコだけです。
でも、サンツアーのロゴが眩しい逸品ですね。(まただよ....)
立チューブに貼られた、エンブレム。製作者のサインプラークとも言えます。
この角度からみると、リアブレーキとアウター受けの造作が御解りになるでしょうか。
こんな感じの中途半端風味のオーダー車ですね。
今はつけていませんが、これに小さなフロントキャリアと、サンヨーのダイナパワーを
つけて、がんがん乗ってました。基本的な佇まいは当時のまま。
レーサーのような精悍さは少ないものの、直進安定性重視のスケルトンは、まったり
流すにも悪くないかも、です...。




                                 
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