BS ユーラシア ディアゴナール(1985年購入)

eurasia




 

最初に告白してしまうと、このユーラシアは実は二代目。最初に買ってもらったユーラシアは
実は自動車との接触事故で一度お蔵入りになったりもした。
で、相手方の保険で購入後1年も経っていないので、新車を買ってもらったのだ。
事故は、進路を塞がれたボクがブロック塀に正面から激突。前三角のヘッドチューブのところで塗装に
亀裂が走り、フロントのマッドガードはダウンチューブと競ってる状態。引けば直りそうな具合だった
が、そこはそれ、鎖骨を折った事実もあったので、穏便にことを済ませようとしたのか?
詳細は、大人同士のやりとりをしたのであろう、ボクには不明点多し。

しかし、転んでも只で起きないボクは、それを起こしたのです。具体的には、フロントフォークだけ
取ってもらい、自分で入れ替え。その位は当時から朝飯前だったような。
で、そいつは雨の日用に格下げして、新車は、ガードを外して、アメリカンな感じのチャリへと
変貌。
惜しむらくは、その頃、フレームスケルトンという概念がなかったので、ボクの身長(約170cm)
からすると、異常とも思えるでかいサイズ(560ミリ!)を再度購入してしまったこと。
更に、三色あったカラー(ブルー系と銀系、それにこの赤系)の中から、再び同じ色をチョイス
してしまったこと。なんとかの一つ覚えだな、これじゃあ...。

でも、購入してからは、自分の世界が広がり、近場が多かったものの、いろいろ出かけました。
圧倒的に日帰りでしたが、高校に入ってから行った赤城から日光を抜ける二泊三日のルートは
しんどかったですね。目的地の湯元温泉のキャンプ場に着いたのが、夜の8時過ぎ。
お湯を沸かして、カップ麺を食うのが関の山。それとて、割り箸すら有料という、恐ろしい
現実を叩きつけられ、シュンとなったのをうっすら覚えてます。
常設テントに潜り込めば、風呂に入れない窮屈さも忘れ、一瞬で深い眠りに落ちたのでしょうな。
夜のことはなんにも覚えていませんもの。
しかも、軽量化と偽って、カメラすら携行せず。まだ、使いきりカメラは殆んど市中に出回って
なかったのですね。たぶん。
ま、単純に予算不足だったのかもしれませんが...。
翌年の初夏には、エランを作り、雨の日仕様は解体の憂き目に会いましたが、部品は、
フロントのヘッド小物以外全て外し、保管しました。

筈だったのですが、今探すと、結構な数の部品が散逸。もしかして、処分したのかも
しれません。ちょっと残念ですが。

そもそも、スポーツサイクルは吊るしで乗っても仕方ありません。万人向けに作ってある
サイズを自分流にアレンジしてこその自分の自転車ですから。
でも、限りなくオリジナルに近い状態で静態保管に入ってから約10年。久々に陽の下に出して
みました。改めて見ると、懐かしいですね。いろいろと....。
              
純正のリアディレラー。前田サンツアーのVX、ってやつです。コンポもあったらしいですが、詳細不明。
フリーは、パーフェクトの六段。エンド巾は126。普通のチェンが使えます。アキュシフトは無論設定なし。
ギアは、多分14〜24。もう一つ、ローが26、つうフリーも探せばどっかにあるはずです。そう、自分で
組み直した、碓氷峠対策のスペシャルフリーでした。
スギノPX。ご存知の通り、TAのパクリ。クランク長は170ミリ。本来はトリプルで50/45/32Tでした。
今はダブルにして、50X34にしてあります。でも、BBはトリプル用のままなので、ピンがあれば
すぐにでもトリプルにできるのですが....。
ピンはどこに行ったのだろう????
FDも、当然、ストックのまま、VXです。キャップスクリューではなく、六角ボルトの渋い構成の
バンド止めです。Фは26.8だったかな?
Wレバー。当時の標準的な位置である、ダウンチューブに直付けでセット。本体は軽合金です。
重さの調整は、丸環にて。原始的ですが、道具要らずの優れモノです。
リアのカンティブレーキ。吉貝の結構でかいやつがついてます。シューの減りは早いほうかな。
雨の日に乗ると、ダストでアメサイドが一瞬にして黒くなります。掃除はリムと共にしますが、
厄介でした。千鳥もアウター受けも純正。共に軽合です。
ブレーキレバーとステム、ハンドルは純正と大きく違います。純正の80ミリは100ミリへ。
巾も390から420へ。レバーも穴明きの吉貝製。アウターの出口で微調整できるようになっています。
案外便利です。バッグは当時からのBS純正。金具の樹脂が割れて、応急処置でゴム輪使ってます。
今でも応急処置のままです....。
バーテープは、一時流行った、塩ビ系のもの。しっくり来ますが、いくらやってもずれてくるのが
イヤですね。今なら、敢えてコットンのテープに張り替えたいところです。
サドルも純正の有明から、セライタリアのアナトミックに変更。有明は軽くて、スポーティ
でしたが、如何せん、スパルタン過ぎ。マイナーチェンジ後のユーラシアにも採用されたくらい
ですから、そのマッチングは問題ないでしょう。
ダイナモの納まり。この辺はランドナーチックです。純正のリムドライブのゴムは雨天時滑って、
視界を損ないます。交換で、タイヤドライブ用のゴムもあるのですが、オープンサイドのタイヤを
装着の暁には、芳しくない事態が起こりそうです。
リアハブ。シマノ製。何故か、リアハブの芯から少量のグリスが漏れる癖がある。不思議です。
スタンドはご愛嬌。通学用で使っていた頃の名残ですね。
標準装備のゼファールのポンプ。今でも使えたのには驚き。今日も活躍しました。
おフランス製の優れもの。大事に使いたいです。
斜前からの景色。キャリア直付けのライトが、ちょっと軽快感を醸し出してます。
実際は、行灯ライトで、飾りモノくらいの光量でしかないのが残念ですが。

しかし、全体的な収まりのよさと、佇まいのまとまりのよさは時流を越えて普遍の
美しさです。


                                 
液冷シングルへ戻る