FIAT MULTIPLA ELX plus(2004年式)

multi

初夏のビーナスラインにて




 

<なれそめ>

過去に、一度友人の個体を試乗させてもらい、目から鱗で、以来ずっと気になってはいたものの、
快調な我が家の役立ち車を処分するのが忍びなく、今春、そいつが、購入後、9年を経過するに
際して漸く入れ替わった。
役立ち車の名前は、ファミリアネオ。マツダの大衆車としては、カルトカー度が高く、知らない人に
手を振られることもそう珍しくない(=対向車を友達のクルマと信じ込める位、見かけない)
状態ではあったものの、運転快楽度は少なく、長距離を楽しく快適に移動できるクルマではなかった。
だからと言って、普段は、カミさんが主たる運転者として運行するわけで、お父さんの趣味性を
前面に押し出すだけのクルマ選びをするわけにもいかず、実は、購入までにはかなり悩んだり。
当時、考えていたのが、プレーリーリバティ、モビリオ、ティーノなど。そして、キューブ
キュービックが発表されて、ほぼ決まりと思ったところ、カミさんが、そのイメージの芳しくない点
が気に入らず、却下。そこで、冷やかしのつもりで出向いたディーラーで紺色の個体と再会。
数年ぶりに座るその内装や、外観の魅力に負ける。
結局、最終入庫の一つ前、ヘッドライトウオッシャのない仕様で、屋根が開く点だけに
気を取られ、不本意ながらも日本向け豪華仕様にハンコをポン。
晴れて、左フラッシャレバ−の所有者になり、現在に至る。

<購入までの空白時間>

実は、ネオの車検が切れたのが、三月上旬。ムルティプラの納車は三月末。
結果的に、空白の一ヶ月弱が生じてしまったのだが、その間、代車を借りられるほど、
余裕のある発注書を書いたわけでもなく、自己責任で車検残期間を乗り切らねばならなく
なった。我が家の管理下にあったその時の可動車は、ジープ二台のみ。パンダはオルタネータ
不調。X1/9は検切れ。後は、ほかの家族が使用中か、車検切れ、もしくは職権抹消中。
ラジアルタイヤを嵌めた、パワステのない、隙間風がびゅうびゅう吹き込むあんなクルマに
乗せるのかい?と関係者は非難轟々でしたが、こっちにはこっちの考えがありました。

ネオはATでしたが、ムルティはMT。初っ端から、その素性を知らないイタ車
に乗ってエンストを繰り返し、それが故に盛大に故障が始まるのではやってられません。
考えにくいことですが、あり得ないことでもないんですね。
それが功を奏したか、現在までほぼノントラブル。素晴らしい信頼性を獲得してます。
過去のイタ車らしさは、すっかり陰を潜めたと言っても過言ではないです。

<最近のムル 2007年春>

既に購入後三年を経過。初めての車検では、消耗品を中心に交換。
油脂類、但しクーラントはなんか高級品なので、あと二年いける?らしい、との正規デラ
の弁。ブレーキパッドは部品だけとって、あとで自分で交換。結構面倒でした。
あとは、マイナートラブルの根治。サイドモールの浮きは両面テープ。直らないのは、
出てこない純正CDと、温度設定変えると車内がなんか臭くなる症状と、一定の回転域のみビビる
シフトノブ。
これまでのダメは、それに加えてフロントブレーキのジャダ。ロータ面研してもすぐダメ。
あと、燃料キャップの鍵の破損。締まるけど、かからない。
純正ホイルキャップの割れ。これは自分でローテーションしたときにその爪を無視して
無理に嵌め込んだせい。でも、思ったより安価でした。
それと、車検通したあと、タイヤを新調。ミシュランのパイロットプレシーダ?つったかな。
なんか、まあまあのグリップのタイヤらしいです。もう一ランク下でも十分だったかな?
純正のグッドイヤが終了してしまったので、ボクの信念から背き、ヤマがあるタイヤを交換。
でも、変えた効果はあったので、まあ、正直嬉しい。サイズも純正と同じ。

今後の予定?は、タイベル/テンショナ、クーラント、リアのシュー、そして擦れてきた
シフトノブ、純正CDの交換、もしくは修理。
まだ、三万キロ台なんで、もう少しノントラブルで行ってほしいです。サンルーフからの
雨漏りもないことを祈りたいです....。

<最近のムル 2010年春>

昨春車検でざっと部品交換しました。
ちょっと忘れてしまった部分もあるのですが、バッテリ交換、セルO/H。これで異音はざっと消えました。
あとはショートパーツ交換くらいだったかな。因みに、車検は正規デラ。電装関係は近くの電装やでやってもらい
ました。あとは、そのあと、駐車場ではね石が原因かと思わしきフロントガラスの割れを車両保険で交換、
ワイパゴムを国産流用でイカサマ交換、外部の細かい板金をまとめてやったり、とつまらない整備?修理をしてます。
因みに、近くの板金やさんでやったその修理は全く色が合わなかったとこぼしていました。
日焼けしたパレオイエローはメタリックってこともあって結構調色は難儀なようです。

で、先日、気がついたら全回オイル交換してから1.1万キロも走ってしまっていたので、それを機に7万キロ
走る前にお約束のタイベル交換を依頼しました。
その前に先日の日記で書いたフロントのブレーキパッド交換をして、ワイパブレードを交換しました。
そこらのカーショップに純正と同じvaleoがあったので、助手席側は初めてゴムだけじゃない交換をしました。
運転席側はそこには在庫なくて、またいつも通りの国産流用の幅の合わないむにゅむにゅ交換です。
あとは、垂れ下がってしまったサイドブレーキワイアのタイラップ固定とか、気付かなかったドラシャブーツの
破れ交換(ホイル側だとか)、タイベルとアイドラー、そしてパワステとオルタベルト交換、前回車検でやってない
クーラント交換、さらにブレーキとナンバー灯の交換(気付かなかった...)とオイルとフィルター交換、基本の12ヶ月点検、
ってとこだったかな....
あ、その前にタイアも換えたんだった。今度のはダンロップのエナセーブってやつ。サイズは185/65-15です。
幾分転がり抵抗が減ったような....フィールはイマイチ。ま、無難に市街地転がすだけなら充分ですけど。
あとは、例の内装のベタベタ病。これは例えフェラーリでも同じ症状でるとデラのフロントマン曰く。
シフトノブは皮巻きがすれて寂しい感じだったので、スパルコのカーボンチックなやつを安価で入手してそれを
装着。ストロークも減った気がします。

幾分想定外の費用もでたけど、まだまだ運行してもらわないと困るし、第一、コレに変わる同等のクルマがないの
だから、買い替えもできないし...

ってことで、まだ暫くはうちの主力車としてコキ使う所存です。
因みに、ボクは殆ど乗りませんが....

<最近のムル 2010年秋>

先日、クーラントの異常な減りであわやオーバーヒート寸前!ってとこで危うく一難を乗り越えた
うちのムルですが、遂に、ギアが入らなくなるトラブル発生!つか、クラッチが切れなくなりました。
距離は約7.5万キロ。エンジンオイルの交換と、その他依頼して、セルスタートもイヤだったので、初めて
積載車でドナドナです。
ま、自宅車庫で起こったトラブルだったのは幸運でした。
依頼して、約一週間で完成。
クラッチが切れなくなった主たる原因は、レリーズベアリングの不調で、カマを開けたら、話にならない状況
だったそうです。で、距離も距離なんで、クラッチ三点キットも同時交換。
その他、レリーズシャフトカラー、ミッションG/K、レリーズシリンダ、MTオイルも交換。
更には、左のドラシャブーツもひび割れ発見で交換、当然ブーツバンドも。
その上、ドラシャエンドナット交換。って、まあ要するに、ドラシャとミッションの間のスペーサみたいな部分の
オイル漏れを直しました。
三点キットは材料が約5万円。妥当だと思います。
で、上記の交換と工賃込みで約17万円弱。ま、そんなもんかと。

で、エンジンオイル交換がエレメント込みで約1万円。
更には、開けてると勝手に降りるボンネットの修理。これは、オイルダンパーのヘタリで、左右で約1.2万円。

あとは、冷却水漏れの根源である、サブタンク下部のホース交換とそのバンド交換。
調べたところ、そのバンドはカシメ式と、バンドねじ込み式があるらしく、うちのはカシメ式でした。
ホースが痩せると漏れる構造です。
あと、カミさんが走っていて、軽く電柱で当てた左ミラーの鏡面部分だけを交換。

で、〆て約23万円。

ま、7.5万キロのFF車なら仕方ないかな、と。

でも、イタイ出費でした。
これで、あとは10万キロまで問題なく行って欲しいです....

<最近のムル 2011年2月>

遂に八万キロを越えたイタ車。耐久性は確かに確認できましたが、各部のヤレは如何ともし難く。
内装は例によって凄まじい劣化中。ダッシュボードに貼ってある布地より先にプラスティック部品が
痛むってのが全く理解できないこの頃。
で、なぜか釘を踏んでしまったのが1月の終わり。気付かないまま走ってしまって、タイヤサイドまで切れて
しまって、まだ八部山だったエナセーブをやむなく一本だけ交換。
タイア屋にはその在庫はなく、暫くは純正のスペアタイアで過ごしました。スペアタイアってサイドに書かれた
ピレリの緊急用で一週間を過ごし、週末にローテーションも兼ねて元に戻しました。
で、やっちまいました....。

multihanger
ちょっとググったらでてきますねー。この部品。オーナー氏なら承知かと思いますが、荷物置場の下に 格納してあるスペアタイアを吊ってるクレーンです。 なぜか、ダイレクトにクレーンを操作するのでなく、凝ったつくりになってます。 写真の左側が後部方向。左の上の方が、荷室を開けると敷居の左側にあるクレーンの操作ボルトになります。 その下に巻き取り式のハンドウインチと思わしき室があって、写真右方向にあるワイヤー室を操作するわけです。 ワイヤー室はただ単にプーリーがあるだけと思います。 で、これが一体モノのなって、床下にM10の立て込みボルトで吊られています。このアッセンでスペアタイアを 床下に抱えているわけです。しかし、このウインチのギアがどうも樹脂チックなテイストで、無負荷で締めすぎると あっさり壊れるようです。あと、スペアを裏返しにセットしてもそうなります。 このクルマのスペアタイアは水が溜まる向きにセットするのが正解。トラックなんかを扱い慣れてると ホイル表面を上にして吊りたくなりますが、このクルマは逆に表面を下にして吊ります。しかも、すげー オフセットのスペアですから、そのまま引き出すと、見事にスペアタイアのホイルが塗装剥がれる設計です。 日本人の常識はフィアットの非常識です。改めて実感させられましたです。 で、具体的にいうと、このクレーン、壊れるとワイヤが巻かれなくなります。で、写真下に写るワイヤとハンガーが さながら昔の静電気防止アイテムのようにがらがら引きづられるわけです。 新婚さんの空き缶引いてるわけじゃないので、撤去しました。床下はすっきりしましたが、荷室に邪魔なアイテムが 常時積載されるようになりました。 よそ様のブログを参考にすると、どうも新品では2万円くらいするようです。しかも、リベットと鉄板の かしめでどう見ても分解するな!と言ってる作りです。こんなもんに拘るなっての。 やっぱ、イタリアーンな作りは健在ですな。 で、撤去中にリアサスのブッシュみたら、見事に小口が割れてまして。一部は欠損もしてます。 フロントのスタビブッシュも然り。まあ、ゴム部品は日本製が間違いなく最高なのは云うまでもないですが、 イタリア製が劣悪なのも、云うまでもないことですけどね。 ついでに、ラジエターホースのロワー側。また、緑色の水滴が表面に出てました。バンド換えたのは昨年暮れ だったはずですが...。しかもクレームで。 ついでに、ミッションのクラッチハウジング下あたりから謎の油分もでてます。 秋にミッションO/HしたときにG/K交換してるはずなんだけどなぁ....。 ま、三月の車検でまた、一通り、ですかね。 最近、ちょっとムルティプラ、お疲れモード中です。距離乗ってるから仕方ないのかな。 車検とおしたら、またご報告します。 それまでは、ラジエーターのサブタンクの液量に注意しながら運行します。 <追記> 2月も半ばで気持ちが緩んだか、またしてもタイアのエアが激減。今度は右リアです。 とりあえず、自転車用の空気入れをバルブにセットして、(米式対応で良かった...)様子見ると、なんとか 運行には耐えそう。そのまま最寄の行き着けのGSに行って、事情を話すと、早速リアビームにフロアジャッキ 掛けて、リフト。タイア外してもらうと、トレッドの溝に釘のかけらを発見。チューブレスですから修理は簡単。 自分でやれよ!って話はさておき。 しかし、このスタンド、実は以前にも軽トラのオイルパンのドレンを斜めに捩じ込んで、次の交換でことも あろうにパイプレンチで外したことがある、つう前科を持ってまして。 今回も、作業床に外したホイルキャップを化粧側を下においてありまして。 その状態だと表面にキズつくんじゃないかい?と思いながら作業を観察していたら、案の定見事に踏んでしまい。 取り付けの爪が全部折れました。 しかも、それを詫びる前に必死につけようとしてましたからね。 明らかに割れた爪の端部は新品樹脂が露呈しているにも関わらず。 で、手配して、領収書もってきてくれれば弁償しますと。 なーんか腑に落ちない詫びです。 で、現在パンクは直りましたが、右リアのホイルキャップは欠落のまま運行です。 カッコ悪いけどね。仕方ないっす。 <ちょっとしたコンテンツ> レース風なモディファイをしたムルティプラ。 そのサイドビュウ意外としっくりしてたり。 珍しい黒バンパの黄色。こっちの方がらしいかな。 うちの個体のリアビュー。ビーナスラインにて撮。 インパネとてもクルマに見えない情景。 しらびそ峠クルマより雄大な山が凄い。