窯から出たばかりの新品のものへの気配り (美しく長く使うために)

硬さで傷つけることもあり
注意一 高台(器の底)のザラつきが気になるようでしたら、細かい目のサンドペーパーでさらにこすっていただきますと良いかと思います。土の荒さでも違いがあります。テーブルを傷つけることがありますので十分にお気をつけください。コースターや茶托をそえてのコーディネートも楽しみです。
使えば使うほどに景色が変化してゆく器たち
土ものの器は、土のあじを出すために土の粒が粗くなっております。焼き上がったものの中にも細かな隙間があります。磁器やガラスなどとはまた違ったやわらかであたたかい感じがするのは、土ものの魅力です。大量生産品ではない土もの、特に作家ものは次のことを知っていただけると魅力や愛着も増すことと思われます。

注意二 新品の物はまれに水分がしみ出たりします。これは不良品ではございません。お茶などは2,3度と使ううちに止まりますが、細かな隙間を埋め、汚れの入ることを防ぐためにも次のことをしていただくとよいかと思われます。
 洗った器をなべに入れ米のとぎ汁の入った水でヒタヒタにします。

 火にかけ、沸騰させたら弱火にして30分間煮ます。

 冷ましてあとは普通にお使いください。

私の器は貫入(釉薬のひび割れ)が景色になっておりますので、最初にコーヒーなど濃い色の水分を吸うことで急に景色が変わるのを防ぐためにもお手数ですがよろしくお願いいたします。
水を含むことで色あいに深みの出る土ものの器
料亭では、料理を盛りつける前に水に何時間もつけます。水につけておいた器は乾いたものの数倍にしっとりと深みを増すことで、料理が一段と映えるそうです。
水を吸った器は汚れや油染みも防ぎます。
乾かすときのご注意
注意三 土ものの器は水分を含んでいますので、洗ってふきんで拭いてすぐに食器棚へ入れないでください。カビの原因になります。熱いお湯ですすぐと乾きが早いですが、1日では乾いていません。風通しを良くして、長く乾かしてください。ガラスのない見せる収納は器にとって良いことのように思われます。裏返した高台に水がたまるのもご注意ください。重ねるときはキッチンペーパーをはさむのも良いでしょう。
花器について
注意四 水漏れ防止の薬品を使用しておりますので、水盤などに食品を入れないようご注意ください。また、水の温度により水滴が外についてくる結露になることもあるので、直接木製の家具などしみになりやすいものの上にはのせないでください。
心をこめて作りました。
長く使うことでいい味が出る土ものの器を育ててあげてください。