ワクチンについて



私達にとって猫は大切な家族の一員です。その家族を病気から守るためのワクチンについてまとめてみました。


ワクチンとは

弱めたウイルスを猫の体内に入れることで、そのウイルスに対して抗体をつくり、実際のウイルスが侵入してきてもそのウイルスを無害にし、病気にかかりにくくします。


三種混合ワクチン


☆予防できる伝染病の種類
猫伝染性腸炎

猫汎白血球減少症ともよばれ、バルボウイルスが原因で血液中の白血球の数が激減してしまい、そのため細菌やほかのウイルスに対する抵抗力が衰え合併症を起こしやすくなります。感染すると高熱、嘔吐、ときには下痢がはじまり、脱水症状となります。のどが麻痺して自分で水がのめなくなることもあります。このパルボウイルスは感染力が強くウイルスをもった他の猫との接触によりすぐに感染します。感染した猫が以前いたことがある家庭は、次の猫を迎えるときには1年ほど待たれた方がいいでしょう。

猫ウイルス性鼻気管炎

猫の風邪とよばれる伝染病です。ヘルペスウイルスが原因で呼吸器系が冒されます。せき、くしゃみ、40度以上の発熱が主な症状です。症状が進むと、下痢をする、食欲がなくなる、脱水症状を示すようになります。この病気にかかった他の猫のくしゃみ、鼻水、目やに、よだれ、排泄物などから空気感染します。このウイルス自体はパルボウイルスほど強くはなく、通常は2週間ほどで回復しますが治療は症状が完全になくなるまで続けて下さい。慢性の鼻炎になる可能性もあります。


カリシウイルス感染症

これも猫の風邪といわれる伝染性呼吸器疾患のひとつで、ヘルペスウイルスよりも比較的症状は軽く、普通1〜2週間で回復するようです。猫ウイルス性鼻気管炎の症状と大変よく似ています。。



☆ワクチンを打つ時期と回数
標準的なのは、生後2ヶ月後ぐらいに第一回目、それから1ヶ月後に2回目を受けます。その後は、1年に1回ずつ受けます。
拾った子の場合は、健康状態をチェックし、健康であれば1回目を受け、それから1ヶ月後に2回目を受けます。その後は上記どうりです。



☆接種の必要性
外に出さないからといって、ワクチン接種をしない人がいますが、病院へいったり猫好きの人に会ったとき、伝染する可能性があります。外に出さない猫でも予防は必要でしょう。



☆副作用について
もともとワクチンとは、猫の体に弱めたウイルスを侵入させることですので、猫に体力がなかった場合ウイルスの作用が強く出て、体調を崩すこともあります。接種後に発熱、嘔吐、下痢、食欲不振、けいれんなど少しでも異常がみられたら病院に連絡しましょう。



☆お値段
病院によって違いますが、4500円〜6000円ぐらいです。初めてかかられる病院であればあらかじめ電話で確認しておかれるとよいでしょう。


猫の白血病ワクチン


☆予防できる伝染病の種類
猫白血病ウイルス(FeLV)

このウイルスは、猫の唾液中に存在し、伝染は猫同士の接触で起こり、また先天性感染もあります。この感染症は、病状の進行がおそく、特徴的な症状がないため、感染が見逃されやすい病気です。感染してから1〜2ヶ月は、発熱したり食欲不振、貧血などほかの伝染病と同じような症状がみられます。また目の粘膜、口内、皮膚などが青白くなり、肝臓やリンパ節が腫れてきます。抵抗力の衰えから、いろいろなところに腫瘍ができ、様々な病気を併発する恐れがあります。このウイルスは、猫の体外で生存できないので、室内の消毒は、不要です。



☆ワクチンを打つ時期と回数
生後2ヶ月後に、第一回目、それから1ヶ月後に2回目を受けます。その後は、1年に1回ずつ受けます。
なお、3種混合ワクチンとの同時接種は、問題ありません。



☆副作用について
注射後、発熱、元気減退、食欲減退、嘔吐なと゜の症状を示す場合がありますが、軽度で一時的です。



☆お値段
3種混合ワクチンと同程度の値段でしょう。

どのワクチン接種にもいえますが、接種するときは猫の体調の良いときにしましょう。体調の悪いときは見送ったほうが無難です。そして妊娠中の猫には使用しないこと。接種後2.3日は、激しい運動やシャンプーなどは避けるようにして下さい。