1991年 F1総集編 オープニング より 〜

光り輝けるのものは何?
何千億の銀河? それとも宝石?
人の一生には限りがある。
暗闇から産まれ、キラキラ輝いて去っていく。
出会いもほんの一瞬。
栄光も一時。
しかし、一人一人の志は、永遠に光り輝く。

1990年12月。
ブラジルのレーシングドライバー、アイルトン・セナはパリにあり、
生涯二度目のワールドチャンピオン表彰式に臨んだ。

世界一の若者は、
世界一のエンジンを与えてくれた恩人と、
短くも心に残る再会を果たす。

1991年、本田宗一郎氏、逝去
二つの光り輝く志、最後の出会いであった。


1991年 F1総集編 第1戦ブラジルGP より 〜

F1グランプリとは何だろう?
地球で最も新しい技術を注ぎこんだ競走用自動車を使って、
世界一速い男、速い車を決めるため、
3000人近い人間が16カ国を旅し、
何百億円という金が浪費され、
何十億人という人間がテレビを見ている。


1991年 F1総集編 第15戦日本GP より 〜

87年から5年間、歩み続けたJapanese GP。
矢は放たれて戦いの広場に出た。

日本晴れ。運命の一戦近づく。
15万の海良深く、スピードの国の人となる。
あらゆる個性がいろんな分野でF1を観る。
でも、共通するのは1つ。
涙が出るほどの興奮。
午後1時間近。
グリッドは26名の戦士を乗せて、静まりかえる。

ありがとう、中嶋。
夢を求め続けた人の最後の鈴鹿である。
そして、今、ちらりと見る我が旗。

セナ。
310km先のチャンピオンを目指して、あらゆる力を一人で受け止め、
祈り、そして静まり、また祈る。

マンセル。
男として生まれたならば、男らしい勝負を挑みたい。
ゴールは長く険しいが、スポーツマンとして戦う。

人々の瞳、今、一点に注がれる。
鈴鹿燃ゆ。


1991年 F1総集編 エンディング より 〜

乾杯。
五感と肉体を極限まで使い果たし、悲願を成し遂げた神の力に、
ほとばしらせよ プラチナの酒。

乾杯。
闘志みなぎらせ、縦横無尽に駆け抜け、
天と地を湧かせた勇士の腕に、翻るよ栄光の旗。

乾杯。
夢を追い、黙々と励み、新たな夢に旅する日本武士に、
注がせてよ、麻呂き米の酒。

技術と技術、出会う道。
たった一人の喜びが、何億の人を幸せにする。
涙を見せるな、
たかが、F1ではないか。
新たなるシーズンを祝して、笑って乾杯。


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