古館:「さ、セナが(アレジのインに)入った。さ、出るぞ。セナが行くぞ」 今宮:「あ〜、アレジ負けた」 古館:「セナが抜き...、」 今宮:「お〜と、(アレジ)抜き返す! いや〜凄い凄い、危ない危ない」 古館:「お〜っと危ない危ない、昨年の鈴鹿を思いだした、危ない」 今宮:「い〜や、アレジのファイトは凄い!」 |
セナ:「またホンダと一緒に出来てうれしいよ。 ホンダとの仕事は僕にとって大切だし、今後、またさらにやる気が出てきたね。」 |
プロスト:「昨年のサンマリノGPから僕らの間に行き違いがあったのは事実だ。 彼は彼の方が、そして、僕は僕の方が正しいと思った。 彼も言う様に、僕らの持つ大いなる情熱は、スポーツ上のことなんだ。 僕ら2人が憎しみ合っても幸せになる者はいない。 だから過去のことはもう忘れよう。それを彼も望むなら・・・、」 |
古館:「さぁ、いよいよ黄色いヘルメット、アイルトン・セナが(ピットから)出ていきます。 最後のアタック・・・」 森脇:「残り5分です。」 今宮:「ついてく、ついてく、プロストが。」 古館:「プロストがその後ろ、ピッタリと影のように背後から行きます。 まさしく、(今年を戦いを表す)象徴的なシーンであります。」 古館:「さぁ、2強の大激突。この予選2日目にして見られます。 果たして最後のタイム・アタックはどうでしょうか?」 (セナが130Rを通過する) 古館:「さぁ、130Rから今度はシケインです。はやくもシケインにさしかかって・・・、」 森脇:「速い!」 古館:「速い!」 森脇:「速い、速い、飛び込み速いですよ! 古館:「20秒台で飛び込んでいってますからねぇ〜! さぁ、最終コーナーです。セナは何秒を出すか? 夢の36秒台か? 夢の36秒台かぁ〜?」 今宮:「出たぁ〜」 古館:「出ました、36秒台!! 一瞬ピットガレージがざわめいた! 鈴鹿に一輪の風が吹いたぁ〜」 |
ピケ:「何でまた昨年と同じ事を繰り返さなきゃいけないんだ。 シケインを通過出来なかった時に一番安全なのは、 一旦マシンを止めさせ、安全ならばそのままエスケープロードからコースにまた戻せばいいんだ。 マシンをUターンさせコースに戻ると、後続のマシンと鉢合わせになって余計に危険だ。」 ロン・デニス:「みんなもそう思うかい?」 「YEAH」! 「YES」! ロン・デニス:「みんな、ありがとう」 セナ:「みんな、ありがとう。 僕はこんなの、もう耐えられない。昨年の事件は本当に馬鹿げていた。 僕は今、何も言わなかったけど、他のみんなが賛同してくれた。 とにかく、昨年は最悪だった。」 |
古館:「グリーンフラッグが振られた! 間もなくスタートです。 さ、誰が第1コーナーに飛び込むか? 今、スタート切りました。 さぁ、セナが出る。セナが・・・、おぉ〜っとプロスト。」 今宮:「プロストぉ〜」 古館:「プロストが出た。プロストがアウトから出ました。 プロスト、2番手から出ました。セナを上回るか! セナを・・・ セナがインをつけ・・・、」 今宮:「接触ぅ〜!!」 古館:「あぁ〜っと、接触ぅ〜、いきなり接触ぅ〜、 真っ白な砂煙ぃ〜」 今宮:「2台ともっ!!」 古館:「2台とも接触ぅ〜」 |
セナ:「最初のコーナーでの事故はよくあることだけど、スタートからついてなかった。 アランとコーナーに入って、僕はインから行こうとしたが、彼は譲らなかった。 2台のマシンが通れるスペースはなかった。少し道を開けてくれれば問題なかった。 でも、彼が道を塞いでしまったためにぶつかってしまった。 僕は彼のやり方は間違っていると思う。」 マスコミ:「チャンピオン獲得ですが、このタイトルを誰に捧げますか?」 セナ:「昨年、僕を徹底的にやり込めて傷つけてくれた人達に捧げるよ。 今年は、誰がチャンピオンなのか見せつけてやるよ。」 |
ジャッキー・スチュワート:「過去のチャンピオンやグランプリを振り返ると、 そのチャンピオンが他のマシンと接触した回数に比べて、 君がこの3〜4年に接触した回数は多過ぎると思うけどね。 セナ:「あなたのような経験豊富なレーサーがそんなことを言うとは驚きだね。 レーサーであれば、そのようなリスクを負っているのは承知しているはずだ。 レースをするんだ。相手のスキをついて仕掛けなくてはレーサーの資格はない。 僕らは勝つためにレースをしているんだ。 3位とか4位を狙うんじゃなくて、みんな優勝を狙っている。 僕だって、2以下になるためじゃなく、優勝するために走るんだ。 勝つために、自分なりのポリシーを持って自分の考えでは知っているんだ。 賛同しない者もいるけど、僕はあくまでも自分のやり方でやるよ。」 |