その2
〜 劇場公開版 DEATH&REBIRTH 〜
(97年3月劇場公開)
99年6月24日作成

 エヴァのTVシリーズは、本当に謎が多かった。「なぜ、そんなに隠すの?」って、問い詰めたくなるほど。
 そんななか一番、謎だったのは、第弐拾伍話(25話)と第弐拾六話(26話)。
 第弐拾四話(24話)でカヲルが謎めいた言葉を連発して、その続きが楽しみだった。にも関わらず、この25話&26話は中途半端な内容(人の内面的宇宙を紙芝居のような絵で描いただけで、謎には一茶触れなかった)。
 最終回らしからぬ内容。「製作時間が足りなかった」「資料が盗まれた」等いろいろな噂があった。 

 そんな時、25話と26話をリメイクする話が出て来た。それが映画「DEATH&REBIRTH」であった。

 この映画は、TVの24話までの総集編(約90分)とその続き(約90分)が作られる予定であった。
 しかし、そこでビッグニュース! 続きにあたる部分の製作が遅れたため、90分のうち20分しか放映されないと言う。しかし、それでも観に行くのが、エヴァ・ファンの私。

 前振りが長くなったが、このページでは、「続きの部分の20分」について説明します。幾つかの謎が判明した20分だった。

【ミサトの言葉】
 「私たち人間はね、アダムと同じ、リリスと呼ばれる生命体の源から生まれた、18番目の使徒なのよ。他の使徒たちは別の可能性だったの。ヒトの形を捨てた人類なの。」。

【第18番目の使徒、それは人間であった】
 エヴァのストーリーは、襲ってくる使徒を倒すこと(非常におおざっぱだが)。その使徒の数はTVシリーズでは「17」と決められていた。そして第17使徒まで登場した。これで終わり?

 いや、そうではなかった。第18番目の使徒がいた。それは我々、人間だったのだ。

 これまで登場した数々の使徒とは、地球上での生命体(人類、人間)の模索段階の生命体だった。人類としての可能性の1つだった。複数の使徒のうち、たった1つの使徒だけが生き延びて、人類になることが出来る。

 そして、選ばれたのが我々、18番目の使徒、ヒトであった。
 (もしや、人類はヒトとは異なる姿をした生命体だったかもしれない(巨大な見にくい姿、コンピューターウィルスのような可能性もあった?))。

 ここで、カヲルの言った言葉を思い出してほしい。「滅びの時を免れ、未来を与えられる生命体は一つしか選ばれないんだ」。選ばれたのがヒトの形をした人類だった。

【人間も他の使徒と同じくリリスより生まれし生命体】
 セントラルドグマに十字架に張り付けられていたリリスから、我々人間は生まれた!(ダーウィンの進化論を無視しているのが)

 私はここで、大きな勘違いをしてしまった。ミサトの言葉を間違って解釈した。「人間は、アダムと同様に、リリスという生命の源から生まれた使徒である」と解釈した。
 つまりアダムと人間は、リリスより生まれし生命体と理解した。リリスより生まれた生命体は、使徒と呼ばれる。そして一番目の使徒がアダムであると解釈した。

 しかし、この解釈には、幾つかの間違いがあることに気が付いたのは、もっと後であった(その4で事実を公開予定)。

【セカンドインパクトの原因】
 ミサトの調査により、セカンドインパクトの原因がわかった。
 「15年前のセカンドインパクトは、人間に仕組まれたものだった。けどそれは、他の使徒が覚醒する前にアダムを卵にまで還元することによって、被害を最小限に食い止めるためだった」(ミサトのセリフ)。

 セカンドインパクトは人為的に発生したのであった。「南極マーカム山への巨大隕石の衝突」という公式発表は嘘だった。

 ここで、「その1」ページに書いたアダムの文章のリツコの言葉を思い出して欲しい。 
 「人は神様を拾ったので喜んで手に入れようとした。だから罰があたったの。それが15年前。せっかく拾った神様も消えてしまった。でも、今度は神様を自分達で復活させようとした。それがアダム」
 
 そのアダムを卵にまで還元しようとした。ゼーレとゲンドウらは他の使徒が覚醒する前にアダムを卵に還元し、(使徒からの被害?それともセカンドインパクトの被害)を最小限に食い止めようとした。
 しかし、その結果、アダムは大爆発を起すこととなった。これがセカンドインパクトであった。

 しかし、アダムと神の関係は?

【サードインパクトと人類補完計画は同意語】
 「サードインパクトを起すつもりなのよ。使徒ではなくエヴァ・シリーズを使ってね」(ミサトのセリフ)

 「サードインパクト(大爆発)を未然に防ぎ、人類補完計画を完遂させる」。これがエヴァの物語の目的である。そう思っていた。
 しかし違った。サードインパクトと人類補完計画。この2つは同じ事を意味していたのである。

 エヴァシリーズを使って、サードインパクトを引き起こし、人類補完計画を完遂させることが、この物語の隠された目的(特務機関ネルフの目的)であったのだ。ネルフは、サードインパクトを防ぐために機能していたのではなく、サードインパクトを引き起こすために、その存在価値があった。

【人類補完計画】
 出来損ないの群体として行き詰まった人類を、完全な単体生物として人工進化させる計画の事である。
 我々人類は、個々として生きている。しかし、この計画は人類全てを1つの生物として変化させる計画であった。

【エヴァに宿るもの】
 エヴァには人の魂が宿っていた。リツコの言葉通りであった。しかも、その魂は、パイロットの母親の魂であった。

 アスカがエヴァのパイロットとして復活したのも、自分の母親がエヴァに宿っている事に気付いたためであった。
 ということは、エヴァ初号機には、碇ユイの魂が宿らせてあったのだろう。エヴァ参号機にはトウジの母親の魂が宿っていたのだろう。

 そして、シンジのクラスメイト。クラスメイトは全て、エヴァのパイロット候補生だった。と言う事は、クラスメイト全員の母親の魂は、全てエヴァに宿らせる事が可能であったのだろう。
 さて、ところで、レイが載る零号機には誰の魂が宿っているのだろうか?

【エヴァンゲリオン量産型】
 エヴァンゲリオンの伍号機から壱拾参号機までは全て、同じ型をしたデザインであった。
 さて、パイロットは?
 エントリープラグには「KAWORU」と書かれてあった。つまり、第17使徒のカヲルのダミープラグが、複数個生産されたようだ。そして、全てのエヴァ量産型にカヲルのダミープラグが搭載されている。

【リリスの足】

TVダイジェスト版で、判明した事(どうでもいいことだけど)

 TVシリーズで、リリスの胸に刺さったロンギヌスの槍を、レイの載った零号機が抜くシーンがあった。TVでは、ただ抜くだけ。しかし、映画では異なった。

 槍を抜かれたリリスに足が生えて来たのだ!
 もともと槍の刺さった状態でも下腹部に何かしら、おかしなモノ(11対の小さな人の足)があったが、それらが変形して、1対のリリスの足になった。
 しかし、リリスは腹が出ている! いや、これは生命体の源であるリリス故に、胎児を宿っているからかもしれない。

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