動物の欲
99年11月9日

生き続ける理由とは?

いきなりだけど、ワニについて。
ワニは、凶暴な肉食動物のイメージがある。

確かに、ワニは、イメージ通り、獲物を食べる。肉食。

しかし、その後の行動は?
口を大きく開けて、歯、舌を見せて、じっとしているのだ。

そうすると、小鳥がやってくる。
小鳥は、ワニの口の中に止まる。
小鳥は、無防備に、凶暴なワニの口の中にやってくる。

ワニにとっては、絶好の獲物が向こうからやってきた!
ワニは、大きく開いた口を、ただただ閉じるだけで、
小鳥を食べることが出来る!
こんなにラッキーなことはない!

しかし、ワニは、決して、口を閉じることはしない。

何故か?
小鳥は、ワニの歯に詰まったカスを食べてくれる。
人間でいう、歯磨きの役目を小鳥がするわけです。

小鳥も、歯に詰まったカスを、食料としているのです。

さて、もし、ワニが、この小鳥を食べてしまったらどうなるか?

ワニは、歯に詰まったカスがいつまでも残ってしまう。
そして、残ったカスは、腐ってしまう。
いわゆる虫歯状態。

虫歯になったワニは、獲物が食べれない。
食べれないから、栄養がとれない。
そして、栄養のとれないワニは死んでしまうのです(ホントにね)。

つまり、ワニと小鳥の関係は、共に生きていくために
「必要不可欠」な存在なのです。

ここで何が言いたいか?
ワニという生物は、常に凶暴な生物なわけではない。
空腹の時にだけ、獲物を捕らえる。

そして、空腹ではないときは、
無用に獲物を狙わない。無駄な殺生はしない。

生きていくためにだけ、必要な獲物を殺して食べる。
つまり最小限の殺生。
無用な欲というものが無い。

これが、自然界の法則。

さて、人間は?
人間も食料として、家畜を殺す。
しかし、それだけか?

違う。

ハンター。
ハンターは不必要に動物を殺す。
釣り。
釣りだって、不必要に魚を釣ることもある。
普通の人だって、
気持ち悪いとか言う理由だけで、
蜘蛛、蟻などの虫を殺すことだってある。
部屋の飾るだけの置物のために、
大量の木を倒す。

だが、殺される方はたまったものじゃない。
人間の自慢か、何かの欲のためだけに殺される。

欲。
人間には、欲がある。
他の動物にはないような欲が人間にはある。

動物は、種の保存のために一生懸命生きている。
つまり動物の欲は、種を保存すること。

人間の欲というのは、種の保存以外にもたくさんある。
人間の欲とはなんだろうか?
他の動物の欲と、どのように異なるのだろうか?

つづく

HOMEへ