第2回目: 過去に行くために!
99年4月10日
 タイムマシンの謎がわかる、つまり過去へ行ける方法がわかる!、もちろん未来へ行く方法もわかる! と思うと、それが勉強の時間であっても、無茶苦茶楽しいものです。
 俺は今、それらの謎を教えてくれる於保先生の授業に出ているのだと思うと、夢の世界の中にいるようだった。

 於保先生が、過去に行く方法の謎を教えてくれる。「過去に行く為には、光より速く動けばいいんだ。簡単だろう!」。(うんうん、それで)

「物が人の目に見えるという事を、じっくり考えてみるのだ。
 まず目の前の黒板が何故見えるか?それは、太陽なり、蛍光燈なりの光が、まず黒板に当たる。そして黒板に当たった光が人間の目に入って始めて、人間に黒板が見えるという訳だ!」。
 (なるほど、今まで真剣に考えた事はなかったけど、そうなのか)

 そして、於保先生の言葉は続く。「ここでだ、黒板に当たった光は、人の目に入る光もあれば、人を通過して、人の後ろへ移動する光もある。」
 「この自分の後ろにある光を、光よりも速く追っかけて、追いついて見る事が出来れば、過去の黒板の状態を見る事が出来るんだ! どうだわかったか!」(えっ、えっ、なんとなくわかったような気がするけど、もう一度!)

 さて於保先生の話から、少しばかりそれて、例えを変えて過去の景色を見る方法を説明します。

図[1]を見て下さい。
1)太陽と地球を考えてみます。

2)太陽と地球の間の距離は、とても長いものです。この距離を光が移動する時にかかる時間は、約8分であります。

3)普段なにげなく見えている太陽は、太陽から発せられた光が、約8分かかって地球にたどり着いた光なのです。

4)つまり、我々はいつも、約8分前の太陽を見ている事になるわけです。


図[2]を見て下さい。
5)そこで、もし、地球人Aがロケットで太陽のすぐ側にいるとします(ここからは想像の話です)。

6)その時に、太陽が爆発してしまったと仮定します。

7)しかし、太陽が爆発した瞬間、地球にいる地球人Bは、太陽の爆発を知りません。それは、太陽が爆発したという光が地球に到着する為に8分という時間が必要だからです。


図[3]を見て下さい。
8)ここで太陽の側にいるロケットの中の地球人Aが、この太陽が爆発したという事態を報告する為に、光よりも速く地球に飛んでいったとします。

9)ロケットの地球人Aは、光よりも速く3分で地球に到着したとします。

図[4]を見て下さい。
10)するとどうでしょう! 地球にたどり着いた地球人Aが、地球から太陽を見上げると、まだ太陽は爆発してなく、いつものように暑く地面を熱しているではありませんか?

11)そうなんです、光を追い越して地球に到着した為に、太陽が爆発する前の太陽の状態を見る事が出来たわけです!

 つまり、これが過去に行くタイムマシンの原理となるわけです。はぁはぁ〜ん、わかったぞ。光より速く移動して、過去に行く方法がわかったぞ!
 しかし、ここで重大な問題がある事が判明してしまった。

 その問題があるために、人は、いや、あらゆる物体は光より速く進むことができなくなるのだ。光より速く進めないと言うことは、過去には行けないのか??
 その問題と言うのは、光より速く進もうとすると、ある...がどんどん...となっていくのだ...。 あぁ〜、やっぱり過去に行く事は出来ないのか? それならば、未来へ行く事もできないのか...?
 あぁ〜、なんて言う事だ、タイムマシンはやっぱり夢物語で終わってしまうのだろうか? 絶望の予感を抱きつつ、次回へつづく!

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