第6回目: タキオンを見つけた!
99年7月6日
光速を越える速度を持つ物質をタキオンという。タキオンを発見することができれば、過去へ行けるてがかりになるかもしれない...。

 速度が増すと、物質の質量も増えていく。速度が光速に達した時に、物質の質量は無限大となる。
 速度と共に質量も増えるため、物質の速度を増してゆき、光速に近づく事は非常に難しい。
 更には、光速に達した物質(無限大の質量)を、更に加速させることは不可能であろう。つまり、光速を越えることは無理のようである。
 つまりタキオンを見つけることは無理なようである。
 だがタキオンは存在した!! 光より速く進むものは存在したのである。
 光が進む時に、その空間には、ある媒体が存在する。
 通常の大気中を進む光であったら、その媒体は「空気」となる。水中を進む光であったなら、その媒体は「水」となる。ただし、真空の時は、媒体は存在しない。
 そこで、お風呂の中を思い出してほしい。お風呂の水面に指を真っ直ぐに入れて行くと、指が短く見えるはずです。子供の頃は、この現象が不思議で不思議でとてもびっくりしたものです。

 これは「空気:速い媒体」から、「水:遅い媒体」へ光が進んだ為に発生する現象です。光の速さも、媒体によって速くなったり遅くなったりします。
 つまり、「空気という媒体」の中を進む光の速度は比較的に速く(真空の状態99.9%の速さ)、「水という媒体」の中を進む光の速度は比較的に遅い(真空状態の75%)のです。そのために光は、空気から水へ移動する際に、その速度が落ちてしまいます。だから、指が短く見えるのです。

 反対に「水:遅い媒体」から「空気という媒体」へ光が移動する際には、光の速度は速くなります。

 しかし、いくら速くなったとしても真の光の速さ(真空状態での光の速さの事)である「秒速30万km」を越えることはありません。その速度を越えるような媒体は存在しません。
 というのが、定説であったのですが、光速を越える媒体が見つかったのです。それは、別に目新しいものではなく、ただの「イオン化した気体」だったのです。(例えば、蛍光灯の中に詰まっているのがイオン化した気体)

 空気中の光がイオン化した気体の中を進む時、光の速さは、秒速30万kmを越えてしまうのです。また、実際にも理論物理学者によっても、この事実は証明されました。(ちなみに光は質量を持たない)

 やった! これで光速を越えた! タキオンを見つけた! これで過去の情報を見る事が出来る! そして過去へゆけるのだ!
 しかし、現実は甘くなかった。光速を越えたのは事実であった。しかし、意外な結果が待っていたのであった。
 次回に続く。

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