第8回目: 番外編 〜光速を越えた物体〜
99年7月20日

 今回は、ストーリーとちょっと離れたお話を紹介します。光速を越えると一体どのような事が起こるのか? について書いてみます。
 まずは、【光速より遅い場合】について説明します。
 左の図を見ながら読んで下さい。
 光速より遅い場合、つまり日常生活の現象ですので、難しく考えないで読んで下さい。

 右側の人(次元だ!)が、左側の人(正体不明な真っ黒な人!)を拳銃で撃つ例について説明します(下記の文章で【2秒】という数字は、数字があった方がわかりやすいと思って、勝手に私が決めました)。

●「右側:次元」と、「左側:真っ黒な人」が向かい合っています。

●「次元」は「真っ黒な人」を標的として、拳銃を撃ちます。

●「次元」の拳銃から発進した弾丸は、【2秒後】に「真っ黒な人」に当たります。
 つまり、次元が拳銃を撃つと、2秒後に、真っ黒な人が倒れてしまいます。

 同じ意味の現象を、「右側:次元」と「左側:真っ黒な人」を逆にとらえて考えると、
●「真っ黒な人」に当たった弾丸は、【2秒前】に「次元」の拳銃から撃たれたものです。
 これらは、通常の生活にとって、ごく普通の現象です。 ただ拳銃で撃たれるという例は普通じゃありませんがね。

 では、次にこの【弾丸が光速を越えていた場合】について説明します!
 この弾丸のスピードが光速を越えていたら、どうなるか? 複雑な展開になります。とにかく図を見ながら、説明文を読んで下さい。

●まずは「右側:次元」と、「左側:真っ黒な人」が向かい合っています。

●そして、いきなりですが、「次元」が拳銃を撃つ前に、すでに「真っ黒な人」は次元の拳銃の弾丸を受けているのです!
 真っ黒な人にとっては、いきなりの事です! おぞぉ〜、恐ろしいぃ〜ぃぃぃ。

●そして、【2秒後】に「やっと」、次元は拳銃を撃ちます!

 この現象をまとめます。『光速を越えると原因と結果が反転する』のです。通常は「原因 → 結果」となります。この場合は逆の「結果 → 原因」となっているのです! これが光速を越えた物体の場合に発生する現象です。ちょっと複雑で、不思議な現象です。
 さて、この現象に対して、別の見方をしてみます。

◎次元の拳銃から発進した弾丸は、既に【2秒前】に真っ黒な人に当たっている。言い換えれば、「次元が拳銃を撃つ前に、真っ黒な人は撃たれてしまう」のです。
 つまり、次元の拳銃から発進した「光速を越えた弾丸」は、2秒前の過去へ向って進みます。

◎真っ黒な人に当たった弾丸は、これから【2秒後】に次元の拳銃から発進します。
 つまり、「光速を越えた弾丸」は、2秒後の未来からやってくるのです。

 光速を越える物体は、過去に進むから、こんな、ややこしい現象が発生します。
 光速を越えると本当に不思議なことが起こります。私は別に嘘を言っている訳じゃありません。 光速を越えた物体が存在した場合、このような現象が起こるのです。

 さて、今回の番外編もこの辺で終了します。本編とは全然関係ありませんでしたが、理解できましたか? 次回は、佳境を迎えたシリーズを書きます。お楽しみに!!

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