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前回から連載の間隔が開いてしまいましたが、やっと再開です!
そして、この連載も、そろそろ終わりに近づいてきました。もうちょっとですから、最後まで付き合って下さい。 さて、今回は、最後にとっておきの展開(?)を紹介しようと思っています。 前回では、タイムマシンを作る為に(過去に行く為に)、何とか「光より速く移動」することが出来ないか?について、紹介しました。その結果、残念ながら、「光より速く移動することは不可能である」という結論に至りました。 しかし、それは、現在の科学力では、「光より速く移動する方法」を見つける事が出来ない、という事かもしれません。 現在の科学力では、「光より速く移動する方法」を、見つける事は出来ない。でも、その存在だけならば、証明する事は、できるかもしれない! 今回は、この辺について、紹介していきたいと思います。 ヒントになる題材は、物理の方程式。 方程式と書いて、数学の苦手な人は、ひいてしまうかもしれないので、簡単にわかりやすく紹介していきます。 (車椅子の天才物理学者スティーブン・ホーキングの本、「ホーキング、宇宙を語る」に、次の様な事が書かれていました。「数式を1つ書くだけで、その本の売り上げが、半分に落ちてしまう。それだけ数式というものは、読む相手に、内容を難しくさせてしまう」) 速度、重さ、エネルギーの関係について、いくつかの方程式が存在します。ここでは、それらのうち、比較的簡単な式を用いてみようと思います。 ということで、以下の式を見て下さい(式の内容は、一切無視しても大丈夫です)。 |
この式は、「速度v」で走っている物質の「重さM」を計算する式です。
・「Mo」: 速度0の時、つまり静止ている時の、物質の重さ。 ・「c」: 光の速度。 ・「M」:速度vで走っている物質の重さ。 ここで、速度vが、光の速度を越えた場合、つまり「光速を越えた物質」の場合について、考えてみます。 (タイムマシンの実現、過去に行く為には、「光より速く進む」事が必要だからです) 光速を越える、という事は、「vは、cより速い」。 これを、言い換えると、「v > c」。 この「光速を越える」状態において、上記の式を考えてみたいと思います。 注目するのは、右辺の分母(浮フ中身です)。 まずは、「v/c」。 この「v/c」は、1より大きくなります。 (vは、cより大きいから、例えば「v=2」、「c=1」を代入してみて下さい。「2/1=2」となり、1より大きくなります)。 今度は、上記の式の、分母の「普vの中の「数式」に、注目してみます。 この数式、「1−(v/c)×(v/c)」は、マイナスの値になります。 その訳は、例えば、先の「v/c=2」として代入すると、「1−2×2」=「1−4」=「−3」となり、解はマイナスとなります。 さて、ここで、問題が発生するのです。 「普vの中が、マイナスになってしまうと、どうなるか? 高校生の数学で習ったと思います。「普vの中が、マイナス、つまり「負の数」になると、「虚数」と言われる数字が登場するのです。 「普i負の数)=虚数」という事になるわけです。 では、虚数とは、一体何なのか? 虚数とは、実数の反対のこと。 実数とは、「実存する数字」のこと。 では、虚数とは、実数の反対だから、「実存しない数字」、「世の中に存在しない数字」。 さて、上記の式は、 M = Mo / 虚数、 となるため、「M」が虚数となってしまいます。 (高校生の時の、数学の授業では、「虚数」をアルファベットの「i」を使っていましたよね) ということは、光速を越えた速度vで、移動する物質の重さ「M」は、虚数になってしまうのです。 虚数とは、「実存しない数字」。 では、虚数の重さを持つ物質は? それは、「実存しない物質」、「世の中には存在しない物質」ということ???? これらをまとめると 【光速を越えると、「実存しない物質」】になる。 「実存しない」、しかし、物理的な数式には「虚数」という表現を用いて、「存在する物質」。 (この数式以外にも、エネルギーの方程式を解く事によって、同様な結果が導かれます) 光速を越えると、「実存しない物質」になる。 だから、現在まで、発見されずにいるのでしょうか? 発見されないが、数式、方程式では存在する数字。 言い換えれば、数式、理論的には、存在するが、現在の世界では存在しない物質。 それは、一体なんなのでしょうか? 現在の世界には存在しない。それは、つまり、どこの世界に存在するのでしょうか? 私が、思うに...、 その前に、これを読んだか方の意見が聞きたいと思います。 考え方自体がおかしい、虚数なんて考える事自体がおかしい、いや虚数の世界とはきっとこんなのだろう、 等など、よかったら意見を聞かせて下さい。 そして、次回は、とうとう最終回です。 |