最終回: 過去の世界
2000年1月29日
 長らくお待たせしました。やっと最終回です。

 何故、最終回の掲載がこれだけ遅くなったかと言いますと!
 この結末があまりにも私の個人的な意見であり、これを読まれた方から、
 「つまらない!」、「何言っとるんだ!」、「そりゃ、冗談やろう」って言われるのが怖かったのです。
 前回の連載から、かなり時間が経っています。
 だからこそ、タイムマシンの連載自体を忘れ、苦情のお便りがあまり来ないことを祈っています
 (かといって、全く意見をもらわなかったら、寂しいですけど)。

 さて、前回までで分かったことは! 『過去へ行ける物体とは?』
 (前回までの内容を理解している方は、●印の文は飛ばして、読んで下さい)

 ●『未来』へ行くためには、物体の速度を光速に近づけばよい。光速に近づくほど、未来へ行ける!
 ●だが、現在の技術では、光速に近い速度の物体は存在しない。いつかは現実のモノになるか?

 ●『過去』に行くためには、光りよりも速くなければならない。つまり光速を越えなければならない!

 ●というわけで、光速に近づくために速度を上げる!
 ●だが、この世の全てのモノは、速度が速くなればなるほど、質量が重くなる!

 ●そして、光速に達した時、質量は無限大になる!
 ●光速を越えるためには、無限大の質量に対して、更に加速(スピードアップ)させなければならない!
 ●だが、無限大の質量を、更に加速することは不可能!

 ●では、光速を越えられないか?
 ●いや、越えるモノは存在した!

 ●雲の中を進む、ある特別な電波は、光速を越えた!
 ●その電波を使えば、過去に行けるのか? 過去の映像を見ることが出来るのか?

 ●それも無理だった!
 ●速度には、群速度と位相速度というものがある。
 ●過去に行くためには、群速度が光速を越えなければならない。
 ●光速を越えたのは、電波の位相速度であり、肝心の群速度は光速以下であった!

 ●やっぱり、光速は越えられないか?
 ●まだ、道が残っていた!

 ●物理の数式上、つまり理論上では、光速を越える物質が存在した!
 ●その物体とは!
 ●その物体こそが、光速を越え、過去にゆけ、タイムマシンを実現する!

 その物体とは、『虚数』で表される物体であった!
 『虚数』とは、『実数』の反対。
 『実数』とは、当たり前のように、現実に存在するモノ。
 逆に『虚数』とは、現実に存在しないモノ。この世に存在しないモノ。

 『虚数』で表される物体。『虚数』の空間に存在する物体。
 これこそが、光速を越え、過去に行けるモノなのか?

 では、『虚数の物体と空間』とは?

 ここからは完全なる私の意見であります。
 何の根拠もない、物理的に何の証拠もない、私の意見です。

 だからこそ、これを読んだ人からは、猛反対される内容かもしれませんが...。

 では、タイムマシンの最終結論です!!


 『虚数の物体と空間』の存在。光速を越える。過去に行ける。タイムマシンの実現。
 『虚数』とは、現実に存在しないモノ、この世に存在しないもの。異次元。

 であるならば、『虚数の物体と空間』というのは、つまり...!
 『あの世』のモノなのでは?と思ったのです。

 つまり、それは『死後の世界』。

 『死後の世界』こそが、『虚数の物体と空間』であり、
 過去へ行くための手段ではないか?と思ったのです。

 生物が死ぬ。
 死後、どうなるのか?
 死後の状態、幽霊。それは実体のないもの。そして実存しない「死後の世界」。

 「死後の世界」、「虚数の物体と空間」、「過去へ行ける世界」。

 これらの世界は、現実の世界とは異なる。
 現実の世界の時間は、過去から未来へ進む。秩序から無秩序へと進む。
 だが、これら世界の時間は、未来から過去へ進む。無秩序から秩序へと進む(戻る?)世界。

 死後の世界が、過去へゆく手段としたら、
 我々は死ぬと過去に戻るのだろうか?
 過去に戻った命は、人間(または他の生命体)として、現実の世界に復帰するのか?

 もし、人が死んで、魂だけ過去に戻ったとしましょう、仮に!
 過去に戻っても、生前まで体験した未来の記憶は失っている。
 だから、人生、また一から学ばないといけない。
 もしかしたら、ほんの少しだけ、ほんのちょっぴりだけ生前の記憶が残っているかもしれない。
 もしかしたら、かなり鮮明に生前、つまり前世の記憶を覚えているかもしれない。
 そういう人は、予言者?
 でも、その予言者も生前までの記憶しかない。
 つまり、前世以降の予言は決して出来ない。

 もしも、前世での記憶を完全に覚えたまま、つまり未来の事を完全に覚えたまま、
 過去で生き返ったとしたら、生き返ることが出来るとしたら、
 それは、「神様」なんでしょうね、きっと。

 死後の世界なんて、私にはわからない。

 これらの考えは、タイムマシンについて書かれた本を読んでいて、ふと思いついたことなんです。

 ・光速よりも速く進むと過去へ行けるが、光速を越える物体なんて存在しない。
 ・光速を越えるとしたら、それは方程式で解かれた「虚数」で表される物体。
 ・ここで考えました。
 ・物理法則を表す「方程式の解」っていうのは、何かしら存在性を表している。
 ・だったら虚数の物体ってのも、あながち無視できない。
 ・虚数の世界って、「異次元の世界」かな?って思いました。
 ・話は変わって、
   今度は、ブラックホール、ワームホール、ホワイトホールを使ったタイムマシンの可能性の本を読んでみた。
 ・これらは、「異次元の世界」を利用して過去へゆく可能性について述べられていた。
 ・やはり、「異次元の世界」がキーワードになっている。
 ・では、「異次元の世界」って、何?
 ・ドラえもんの四次元ポケットじゃないよね。
 ・今、身の回りで考えられる「異次元の世界」。それは、決して体験できることのない世界。
 ・それが考えられるとしたら、それは「死後」に訪れる世界しかないのじゃないのかな?

 って思ったのです。

 ただ、これを確認することは決して不可能です。
 確認しようとも思いません。絶対に。
 だって死なないといけないし。まだまだ生きていたい。

 さて、みなさんは、ここで書いたタイムマシンの可能性についてどう思いますか?
 証拠が一切ないから、誰も半信半疑ですよね。

 私も、これらのことを確信している訳じゃありません。
 ただ、これらのことを誰かしらと議論できたらいいなぁって思っています。
 そうすることにより、もっともっとたくさんのアイディアが浮かぶかもしれない。
 事実に近づけるかもしれない。
 そう思って、これらを書いたのです。それが目的です。

 タイムマシンの連載はこれで終了しますが、
 いつか本気で誰かが議論してくれたらと思います。
 いつまで経っても実現しないかもしれない。だから、お金になる話題ではない。
 でも、タイムマシンって、何か「夢」があります。
 そんな、「夢」を追いかける事も、生活には必要だと思いました。

 以上        ふじい

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