ふじ
4月28日

 ある人からこんな質問がありました。「仏に経を唱えるのは何故ですか。例えば、みかん農家のお土産にみかんを持って行ったら喜ばれますか。それと同じように、仏に経を唱えるのは、まさに釈迦に説法でおかしくないのですか。」と

 仏に経を唱えるのはどんな時でしょうか。考えてみましょう。
それは、仏や神を供養し願いを叶えてもらうとき、亡くなった人が良い所へ行けるように回向するためなどが考えられます。
 それでは、供養とか回向とはどんな意味なのでしょうか。
供養とは、尊敬するという意味の語であり、尊敬する神仏に喜んでいただく為にお香やお花、灯明などをさし上げる事を言います。
また、回向とは自分と他の悟りの為に、自分のした善行をすべての生物にもふりむけ施す事です。
 さて、何をさし上げたら神仏に一番喜んでいただけるのでしょうか、何をしたら最も素晴らしい善行になるのでしょうか。
それは、仏道修行です。仏の教えであるお経を読み、内容を考えめぐらし、実行する事です。
ですから私達は、読経という仏道修行の功徳を神仏にお供えし、これを他に施すのです。
 だから、仏に経を読む事は少しもおかしくありません。

 仏道修行で大切なことは、「自分も良く他にも良いという事」を実行し、しかも、その行為の報いも自分だけでなく他にも行き渡るように祈る事です。

もどる