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長和寺と平松寺 平松寺は医王山と号し、真言宗にして旧高野街道沿いにあり、丈六の薬師如来を本尊とす。本尊は春日仏師の作なりと伝えられる。 本堂東側の鎮守社手前にある手水先鉢は上部別石で「無」の字、―字を刻み、下方の台石には「長和寺大宝塔、願主実盛、大永四年(1524)八月吉日」の文字の彫刻がある。 長和寺は三条天皇の長和年間(1011〜1015)に天皇の詔を得て創建され御願寺なり勅願寺として取り扱われた。河州丹南、八上両郡境にあったと伝えられ、丁度この平松寺の位置に当たる。 長和寺はその後戦禍によって焼失した、この附近に平松寺が再建され、多分長和寺の後身ではなかろうかと思う。(美原町郷土研究会 美原八景より引用) |