・ソロツーリング
バイクツーリングに慣れてくると、誰しもソロツーリングに熱中するようになる。その理由はやはり「誰にも邪魔されず自由を満喫することができる」からだろう。また、自分のペースでスケジュールを組むことができペースの維持も容易だし、なによりその土地の文化にすんなり溶け込むことができる。しかし、ソロツーリングでは緊急時の対応など、一部の状況ではマスツーリングにない危険も伴うことを充分承知しておく必要がある。特に、人通りの少ない峠道や林道でのアクシデントでは、何かしらの連絡手段を持っていなければ命に関る場合もあり、それを肝に銘じてルート選択やペース配分をする必要があるだろう。また、キャンプを主体としたツーリングの場合には全ての装備を1台のバイクに積載するから、普段よりずっと重いバイクを操らなければならず、それなりのテクニックが要求されるだろう。・タンデムツーリングいわゆる二人乗りでのツーリングである。タンデムツーリングでは他のツーリングでは味わえない密なコミュニケーションが可能であり、仲の良い二人や親子の旅には持ってこいのツーリングである。外国では初老の夫婦のタンデム姿をよく見かけるが、日本ではまだまだその割合は少ない。それは「自動車専用道路を利用できない」ことに大きな理由がある。このことからも分かるように、タンデムツーリングでは短時間に長距離を稼ぐ事が難しいばかりか、高速道路を使って遅れを取り戻すといったツブシが利かないことに注意を払う必要がある。自動車専用道のトンネルが使えないために、何倍もの距離の険しい峠道で遠回りさせられることもある。また、二人乗りの上にツーリングの装備を積載するわけだから ライダーは細心の注意とライディングテクニックが要求される。タンデムの場合 ちょっとしたアクシデントでもリアシートのパートナーがダメージを受けやすい事も承知しておく必要があるし、長時間の走行では体を充分支持出来ないパートナーはライダーに比べ疲労が大きいことも知っておいたほうがいい(背もたれ等が装備された一部のバイクではそうでもないが)。ペース配分は後ろに座る(座らされる?)パートナーと十分相談して決めよう。
さらに、普段の2倍の人員を乗車させるバイクにも想像以上の負荷がかかるためより頻繁なマシンチェックも必要になる。チェーンのクリアランスやブレーキパッドの残量などまめにチェックしよう。
・少人数マスツーリング(2〜4台)少人数のマスツーリングでは、およそメンバー同士はお互いにテクニックレベルを熟知している場合が多い。だから、特別なことが無いかぎりソロツーリングと同等のペースをキープしやすいし、他車の動きを見ただけで互いの意志の疎通も可能なのでさほど神経質になって走る必要はないだろう。また、小休止では話す相手にも事欠かないしソロツーリングでは味わえな一体感を得ることができる。さらに、アクシデントの際にもすぐに頼ることができるパートナーがいることも非常に心強い。ただし、注意したいのはペースの上げすぎによるアクシデントである。全体のペースが上がりすぎ自分に余裕がなくなったとき、ついていかずにマイペースを守るという冷静な判断力と自制心が常に必要だ。初心者がツーリングを始める場合には、ベテランライダーが主催する少人数マスツーリングが最適である。出発前に「自分は初心者である」ことを断っておけば、周りのベテランライダーがサポートしてくれることは間違いない。そして、参加したツーリングでベテランライダーの動きや意志の疎通の仕方などをジックリと学ぶことで、より楽しいツーリングが体験できるライダーにステップアップすることができるだろう。
・大人数マスツーリング(10台以上)バイク乗りの親睦を深める目的で開催されることが多く、より親しい友人関係を築いたり、新しい友人を作るチャンスだし、単一化しがちな自分の思考に幅を持たせるためにもおおいに参加したいツーリングである。しかしながら、大人数マスツーリングでは互いのテクニックレベルをしらないばかりか、初対面のメンバーの場合も多い。このような場合には主催者からの注意事項やルールをできる限り守るだけでなく、突出した行動を取らないように注意したい。また、ただ参加するだけでなく個々が「ツーリングを成功させるんだ」という気持ちを持つことによって、より強い一体感が得られるよう心がけたい。初心者が参加する場合はツーリングに慣れたパートナーと一緒に参加するのがいいだろう。参加する初心者としても気楽に走りやすいし、主催者側もグループ分けなどがやりやすいからだ。
最も危険なのは他のメンバーに迷惑を掛けることを気がねして、無理な走行をしてしまうことである。特に初心者は、全体の流れがつかめないためそのような状況に陥りやすい。たとえば、列の途中で信号が黄色になった場合は無理に前についていこうとせず信号待ちが出来るくらいの余裕と前走車への信頼感が欲しい。
大人数マスツーリングを主催する場合、通常のソロツーリングの2/3〜1/2までペースが落ちてしまうため十分な余裕をもってスケジュールを練り上げたい。また、初心者を含めた配車などには、ルートミスやアクシデントに即応出来るように細心の注意を払いたいし、メンバーに「必ずなんとかしてくれる」と思わせるような信頼感が得られるように努力する必要があるだろう。