いよいよ、出発。日ごろも同じであるが、走りだす前には先ずこれからの予定や状況を頭の中で整理しよう。例えば「昼までにはXX峠は越えてしまわないと宿までの工程が厳しくなる」とか「今日の山の天気は思惑しくないから、状況を見て別ルートでいこう」といった大ざっぱな予定を思い浮かべるようにしよう。これをするだけで、随分ツーリングのスムーズさが違ってくる。さらに「今日も安全運転で必ず無事に目的地に着くぞ」という気持ちを忘れないようにしよう。
○ソロツーリングの心得・友人をつくる原動力ソロツーリングではマスツーリングと異なり会話を交わす相手が固定されない。最初のうちは無口なままで旅を続けることもできようが、人間そんなに無口でいられる生き物ではないのである。裏を返せばそれは赤の他人とのコミュニケーションを行うための原動力になるのである。ソロツーリングでは自由気ままにその土地その土地の文化に触れ、良い友人を増やしながら楽しい旅を満喫したい。・一人でこなすソロツーリングは発案・計画・実行の全てを自分一人で行い、ツーリング中の判断も全て自分自身が下すことになる。ここが、ソロツーリングの醍醐味なのだが、何らかの失敗を犯すと 自分一人で苦労を背負うことになる。いらぬ苦労を背負い込まないためにも、マスツーリングなどで十分な経験を積んで、ソロツーリングを計画しよう。そして、何度もソロツーリングを経験しながら、そこでの失敗を次のツーリングにフィードバックし、より安全で楽しいソロツーリングが体験できるバイク乗りになりたい。苦い経験や失敗を笑い話にできるくらいになれば、ソロツーリングの達人は目の前だ。・アクシデントへの備えソロツーリングでは自由気ままなスケジュールで旅を満喫できるのが大きな魅力である。その反面、一度アクシデントが発生するとその対応は極めて難しい。バイクが故障したりライダー自身が負傷して動けなくなるなど、何らかの理由で移動できなくなった場合には通り掛かりの人を待つしか方法がないわけだ。このような事態に陥らないために、普段からバイクの整備に関する知識を深めたり、怪我に対する応急処置の勉強などをしておきたい。バイクの整備に自信がない場合は無闇に分解しないほうが無難だ。余計なことをして取り返しの付かない故障を招く場合も多いようだ。また、ひと気のない峠などに入る場合にはあらかじめ最寄りの電話の位置をチェックするよう習慣づけたい。最近は、携帯電話の普及で随分電話も自由に使えるようになったが、人里はなれた峠道では使用圏外の可能性も高いので過信しないようにしたい。特に危険と思われる場所に入る場合にはアマチュア無線機を携行するのも一手だ。この場合は最寄りのレピーターの周波数を知っておけばさらに心強い。
○マスツーリング参加者の心得とテクニックマスツーリングの場合、参加メンバーによって色々な状況が考えられるが、概ねマスツーリングに慣れているかそうでないかで対応に大きな差が出ることになる。その殆どはバイクに限った話ではなく、サイクリングや登山でも共通した事柄が多い。ここでは例をあげながら参加者としての心得を考えてみよう。
・ツーリングを楽しむ
折角のツーリング、景色や走りを満喫したい。マスツーリングではユックリしたペースで走ることが多いので、主催者が用意してくれた景色をジックリと楽しみたい。また、バイクの醍醐味である峠では安全運転を逸脱しないレベルで充分走りを楽しみたい。ここで感じたことは土産話に大事に取っておこう。・全体の流れに沿うスケジュールの全体の流れを寸断しないように常に気を配る。例えば、ガソリンは余裕をもって給油し、他車が給油する場合はとりあえず同時に給油しておく。特に、人数の多いツーリングでは様々な巡航距離のバイクが同時走るため、給油のタイミングがばらばらになりやすい。そこでそれぞれのバイクが勝手に給油をして度々ガソリンスタンド(GS)に止まることにならないよう余裕をみた給油を心がけたい。また、出発直前のトイレや買い物も注意しよう。・主催者の注意事項は要チェック主催者が出発前に説明してくれる注意事項やルートの概要は要チェック。主催者側から参加者に最低限知っておいてもらいたい内容が説明されるからだ。その内容で不明な点や疑問な点については遠慮なく質問してよく理解しておこう。・集団を離れる場合は必ず主催者(またはそのスタッフ)に伝える途中で別行動をとるとか、どうしても給油の必要があるときなどは主催者にその旨をはっきり伝えること。そうしないと、ミスコースしたのではと探し回ることになりかねない。・ルートの予習をする途中で隊列が途切れた時に自信をもって走れるくらいにルートを予習しておこう。少なくとも「国道XX号を道なりに20kmくらい走る」とか「XX峠に向かって走れば間違いない」といった情報くらいはインプットしておきたい。そうしておけば、前走車と離れた走行になっても焦る必要はないはずだ。・スムーズで調和した走りマスツーリングでは隊列を組んで走るのが一般的。全体の隊列がギクシャクしないよう一定した車速でスムーズな走行を心がけよう。・周囲を威圧しない多数のバイクが一度に走ると、周囲への威圧感は相当大きい。まして、バイクに興味が無い人なら怖いと感じることだろう。周囲の人に不快感を与えないためにも、むやみな空ぶかしや高速走行は避けよう。また、スリ抜けなどではどうしても車の間に割り込むことになるが、その場合は手をあげたり会釈をするなどして挨拶するように心がけよう。そうすることでドライバーも「割り込まれた」ではなく「譲ってあげた」と思いやすい。・無理についていかない前走車との間隔が拡がると、詰めたくなるのが人情だ。しかし、自分に余裕がないときは無理をしない。そのあたりはライダーの裁量にまかされるわけだが、事故を起こさないことを最優先に考えたい。また、信号などで隊列が途切れそうになったとき無理に信号に突っ込んだりしないようにしよう。自分が信号をくぐり抜けても、どうせその後ろのメンバーで途切れることになるのだから。さらに、信号のあと、前走車との間隔を詰めるために無理にペースを上げる必要はない。このような場合は焦らず道なりに走行を続けよう。その先に分かりにくい分岐等があるなら、必ず前走車が待っていてくれるはずだ。マスツーリングでは「後続車が追いつく」ではなく「前走車が待つ」が基本だということを覚えておこう。・はぐれたときの対処集団からはぐれてしまったらもとの位置(ほかのメンバーが確認できた最後の場所)まで戻って動かないことが一番である。先に行ってしまったメンバーが探す場合には「あそこまでは来ていた」という情報をもとに探すはわけだからもとの位置に戻れば必ず落ち合える。焦ってあちこち走り回ってしまうとかえって探し当てられない事になってしうので注意したい。どうしても、落ち合えない場合は主催者から指定された緊急連絡先に連絡し、自分はこれからどのような行動をするのか連絡しよう。たとえば「宿泊先に直向し、XX時には到着する予定だ」とか「次の休憩所のXXまで向かいそこで待っている」などといった行き先(できれば地名などを入れると勘違いが少ない)と時間を明確に連絡しよう。○マスツーリング主催者の心得とテクニックいつも一緒に走っているメンバーならお互いに次のアクションが予想できるので、マスツーリングといっても特に問題になることはないと思う。ここでは、メンバー同士が初対面であったり、メンバーの中に初心者がいることを想定した大人数のマスツーリングを主催する場合の心得を中心に説明していこう。
・信頼を獲得する
なにはともあれ参加するメンバーに信頼されるように努めることが第一である。そのためには自由気ままなソロツーリングとは大きく異なり、綿密な計画をたて、あらゆるアクシデントを想定しておくことが重要だろう。また、参加メンバーとの信頼関係を築くためにはコミュニケーションも大切だ。1人で全部のメンバーを把握するのが難しければ、グループ分けをしてグループリーダーに任せる方法もあるだろう。このときは、だれがツーリング全体を取り仕切り、誰がサポートするのかを参加者に良く知っておいてもらおう。結果的に、まとまりのある集団を作るよう努めればいいわけだ。・目的意識ツーリングを開催するにあたり、その目的を明確にしておきたい。例えば、バイク仲間で秋の紅葉を堪能するツーリングとかバイク仲間のコミュニケーションをより深めたいツーリングといった具合である。目的がはっきりすればおのずと走行ルートや目的地、イベントも自然に決まってくるだろう。目的がはっきりしないツーリングでは何となく絞まりのないものになってしまうだろう。・参加者それぞれにツーリングの意義は違うある目的をもって開催したツーリングでも、各参加者によってそのツーリングに参加する意義は異なる。初めてツーリングに参加する初心者にとってはツーリングとはどんな物かを知るためのツーリングということになる。また、峠ライダーにとっては未知の峠を攻めることがツーリング参加の意義かも知れないし、無類の酒好きなら夜の宴会がメインテーマなのも知れない。このように参加者それぞれにツーリングに参加する意義は異なる。雑多なメンバーが集う大人数のマスツーリングでは参加意義を満足させるために、ある程度幅を持たせたツーリングを計画しなければならない。これは非常に難しい事であるが、例えばルートの途中で集団を分割し、温泉ツアーと峠ツアーで別行動にするといったような方法で対処することも考えられる。・余裕を持ったルート選択とスケジュール先にも述べたが、台数の多いマスツーリングは走るペースがソロツーリングの2/3〜1/2になる。そのことを十分認識したうえでスケジューリングしたい。ルート選択の際には、ショートカット出来るルートを確保しておいたり、時間が余ったときに少し遠回りするようなオプションルートを用意しておくと時間の調節がやりやすい。また、途中にバイクを降りて散策するイベントや温泉入浴などを織り交ぜておくのも時間調節がやりやすい。このように柔軟性を持たせて時間に追われるツーリングだけは避けるようにしたい。マスツーリングでは長い列になって走行するので、出来れば信号の多い市街地ルートは避けたい。最近では県道も良く整備されているので充分下見をしたうえで、それを利用するのもいいだろう。
ここで立てられたルートとスケジュールは携行出来るような紙の形で参加メンバー全員に配付しよう。その資料があれば コース説明などもスムーズに行えるし、はぐれて連絡が取れなくても最終目的地で落ち合うことは可能だから参加者も精神的な余裕ができる。
・下見時間が許せば下見をしておきたい。この場合は走る曜日や時間を実際のツーリングのスケジュールに近いものにしておくことか重要だ。平日の観光地は車も少なく走りやすいのに、休日は渋滞で全く身動きできないことも考えられる。また、参加するメンバーに初心者が含まれる場合はそれも加味しながらルートの下見をしよう。町中のスリ抜けなどは初心者にとっては恐怖意外のなのものでもないのだからそれを強要するようなルートやスケジュールはなるべく避けるようにしたい。休憩場所も人数やバイクの台数に見合った物であるか確認しておこう。ツーリングの途中で食堂を利用する場合は大人数での利用が可能かどうかチェックしておくことも忘れないように。
メンバーの中に女性がいる場合には休憩所にトイレがあることも重要項目として挙げておきたい。(中には気にしない女性がいなでもないが・・・)
・緊急連絡先参加メンバーには必ず緊急連絡先や連絡方法等を伝達する。携帯電話が利用できるエリアなら主催者本人の携帯電話が最も利用しやすいが、圏外になる場合には役に立たない可能性が高い。それを避けるには伝言ダイヤルのようなものを利用する方法が考えられる。いわゆる伝言ダイヤルサービスに加入していれば電話が利用できるところならどこでもその伝言を伝えることができるので、時間はかかるがある程度の連絡は可能である。伝言ダイヤルに加入していなくても、第三者を介して連絡をとることは可能である。この場合はツーリングに参加していない電話番が必要になってしまうが・・・。その他には、互いに連絡をとりたい者同士が留守番電話サービスに加入していれば、それぞれの伝言を留守番電話にいれることでやり取りが可能である(当然、留守番電話の内容を公衆電話から聞く方法を習得してなければならないが)。最悪、連絡先が判らない場合は宿泊先などに伝言をお願いすることも考えられる。
・ミーティングミーティングでは必要最小限の伝達事項をメンバーに伝えるようにしよう。ツーリング出発前には1日の大まかなスケジュールと緊急連絡先などを説明する。緊急連絡先は紙に書いたものを配付するとより確実である。途中休憩のミーティングではメンバーがはぐれない程度のルート概略を説明する。その際には目標物(道路名,信号名,トンネル,橋,峠,湖etc.)や大まかな距離を織り交ぜると聞いているメンバーは理解しやすい。宿泊先に到着したら是非、反省会を開催したい。ここで出た問題や要望を次の日のツーリングに役立てるようにしよう。
・給油多数のバイクが一緒に走行するマスツーリングでは、それぞれのバイクによって巡航距離がかなり異なる。それらのバイクがまちまちに給油するとペースはがた落ちになるのであらかじめメンバーには「およそXXXkm毎にGSに止まるので各自バイクと相談して給油するように」と連絡しておけばメンバーもガソリンの心配なく走行できる。ガソリンを入れるスパンは100〜120km位が適当だろう。ただし、給油の間隔が長くなる場合には必ずメンバーに伝達するのを忘れてはならない。・ツーリング中のメリハリツーリング中はメリハリを効かせたい。特に大人数になると小グループが集団となったようなダラダラとしたツーリングになりやすいので注意が必要だ。「何となく出発し何となく休憩する」といったツーリングが最も一体感に欠けるし危険でもある。人間、なんでも緩急(緊張とリラックス)が大事なのである。「走行中は程々に緊張し、休憩中はリラックスして和む」が理想だろう。・配列(隊列)の構成大まかには先頭と最後尾は主催者又はそのスタッフが努めることに異論はないと思う。問題はその間に挟む台数と並びである。一人で面倒を見られる台数は自分を除いて2〜3台が限度である。これを考えれば先頭と最後尾の間には5〜6台位を置いた計7〜8台が一つのグループになるのが適当である。さらに、スタッフの数に余裕が在ればグループ中央にもスタッフを配置したい。スタッフの数が足らず、グループの中央に配置できない場合はマスツーリングに慣れた参加メンバーにお願いしてグループ中央を走ってもらうようにしよう。要は初心者やマスツーリングに不慣れなメンバーが大きな塊にならないように配慮することである。初心者は知りあいに誘われて参加している場合が多いと思うので、この場合は同じグループに配置するよう配慮したい。参加する初心者もグループの中に知りあいがいれば精神的に楽に走ることができる。
初心者はカルガモの子供のように前のバイクにくっついて行こうとするので、できれば先頭の直後かグループ中央のスタッフの直後に配置するのが適当だろう。初心者に判断を任せない位置に配置することで初心者への負担を軽減すると共に小グループの流れをスムーズにしよう。
ここまでに述べた小グループの数を増やした形で大人数のマスツーリングを構成する事になるが、それぞれの小グループのリーダーは全体の流れを完全に把握しておかなければならない。場合によってはこの小グループで別行動がとれる位のグループであると認識してほしい。
・スタッフ間の連絡走行中の場合、スタッフ間の連絡には専らジェスチャーが利用される。しかしながら、ジェスチャーでは細かな事柄を伝達するのは不可能だし、お互いが視野に入っていなくてはならない。つまり、100mも離れた場合は意志の疎通はむずかしいことになる。そこで、利用したいのが無線機である。最近では免許不要のパーソナル無線も各種販売されているので多いに利用したい。さらに、到達範囲を大きくしたいならばアマチュア無線を利用する方法もある。チャンネル数も豊富だし現地の無線愛好家に協力してもらい現地の情報を収集することもできる。だたし、アマチュア無線は免許と開局申請が必要なので少し面倒な面もある。・集団の誘導マスツーリングでは集団をうまく誘導するテクニックが重要である。集団がひとかたまりのときははぐれることなど殆どないが、集団が分断された(または分散した)場合は市街地の交差点や脇道にそれる分岐などではぐれることが往々にして多い。これを避けるためにポイントを押さえた集団の誘導が必要になる。メンバー全員がルートを把握していれば問題はないが、実際にはそれは望めないし、初めて走る道では勘違いも生じやすいので、放っておけば必ずはぐれるという気持ちで誘導する必要がある。はぐれる原因は集団が分断される(または分散する)ことにある。分断された(または分散した)集団全体をスムーズに誘導するためにはルートを充分予習したスタッフが複数名必要となる。信号などで集団が分断されそうな場合は途切れた先頭がスタッフになるようにしよう。そうすることで間違ったルートに入り込んだりする可能性は小さくできる。運悪くスタッフ以外のメンバーが先頭になってしまった場合にはすかさずスタッフが先頭になり分断された集団を正規のルートに誘導するようにしたい。また、分かりにくい交差点などでは誘導要員としてスタッフを一名配置するのも効果的である。集団が大きく離れてしまった場合にはどこかで落ち合う事になろうが、そのためには次回の休憩場所を明確にしておくのが効果的だろう。「最悪、次の休憩所まで行けば落ち合える」という逃げ道は必ず用意しておきたい。
・アクシデントへの対処バイクの故障や事故などアクシデントに遭遇した場合の対応にはベテラン2〜3名があたれば充分である。全員が無秩序に停車すると、かえって他の通行の邪魔になり2次的な事故を誘発する恐れがあるし、アクシデントを起こした本人にプレッシャーを掛けてしまうことになる。よって、主催者は速やかに対応する人員を決定すると共に、残りのメンバーを他の交通の邪魔にならない場所に誘導するべきである。勿論、交通整理などでよりたくさんの人手が必要なら、メンバーにお願いすることも必要であるが、その判断は速やかに行うべきである。アクシデントの対応がさほど時間のかかるものでなければ残りのメンバーを待たせることになるが、対応に時間がかかると判断される場合は残りのメンバーを待たせず先に進め、きりの良いところで待機するようにしたい。別行動になった場合はアクシデントの状況を随時連絡し、残りのメンバーが安心できるよう配慮したい。事故現場では交通の邪魔にならないかぎり、散らばった部品は動かさないようにしよう。警察の現場検証での重要な判断材料になるからだ。また、事故の時間と場所、それに周辺の見取り図を早々にメモしておこう。見取り図は道幅やコーナーの曲率および勾配、カーブミラーの位置やガードレールの有無、壁や崖の高さ、事故地点の位置など事故現場の状況をできるだけ詳細に書き残しておこう。道幅や高さなどは、メジャーがなければ歩数や手を広げた幅、背丈などで記入しておけばよい。さらに、事故の当事者には申し訳ないが、できれば現場の状況を写真に収めておこう。詳細な状況が把握できるよう色々な角度から撮影しておくとよいだろう。これらは、事後の過失責任に関する話し合いの重要な情報になるわけだが、物損事故のような、現場検証がない場合には更に重要な情報となる。
運悪く、運転者が救急車で搬送されてしまった場合は、現場検証に備え 事故を目撃したメンバーを数人待機させておくことも忘れてはならない。逆に、運良く人身事故でなかった場合でも、本人は動転していることがあるので、できれば事故を目撃したメンバーを数人待機させておいた方がいいだろう。相手がある場合、怪我がなければ「その場で示談しよう」ということになるものだが、事故直後は冷静な判断ができない可能性があるので、その場で示談してはいけない。事故処理は保険会社に任せるべきだ。もしも、これを読んでいるあなたが任意保険に加入していないならば、すぐに加入すべきだ。金銭面などの理由で加入していないのなら、それは「バイクに乗る資格がない」と思って欲しい。バイクのローンが払えない以上に恥ずべきことだ。
・宿泊施設大人数が一度に宿泊する場合は、できれば貸し切りが理想である。それが無理なら同日宿泊するお客に迷惑がかからないよう充分注意したい。宿主にも迷惑をかけないように注意することは勿論である。ここで、宿主に「バイク乗りは最低だ」と思われると、以後のバイクでの利用客にも迷惑をかけることを肝に銘じておきたい。・キャンプ場を利用するにあたって大人数のキャンプは非常に楽しいものだが、夜間の騒音には気をつけよう。キャンプではテントを利用することが多いが、布一枚のテントでは外の物音が気になるものだ。一般に、キャンプ場では10時消灯が原則となっている。周りには、翌日登山をするために早起きする人もいるかも知れないのだから10時以降は騒がないようにしたい。○マスツーリングテクニックアラカルト・千鳥状に隊列を組む場合は前走車のバックミラーに自分が写り込む場所(前走車のライダーの顔が写る場所)を選んで走行しよう。そうすることで前走車はいつでも後続車の位置が確認できるので安心して走行できるし、メンバー同士の接触を避けることが出来る。・全体に余裕をもった運転をするのは当然。後続車は前走車の癖を掴みながら走行しているのでツーリングで走行している間はその間合いやタイミングを変えないで走行する。ムラのある運転がいちばんつかみ所がなく、周りをハッとさせてしまう。
・車線変更では後続車が先に車線変更して車線を確保する。出発の時などは特に途切れやすいのでこのテクニックは役にたつ。ただし、本線の交通車両に停止や減速をしてもらった場合は必ず挨拶を忘れないこと。
・意志の疎通
バイクツーリングの場合、身振り手振り(いわゆるジェスチャー)で意志疎通するのが一般的である。一般的な事柄についておおよそ取り決めしておけば意志の疎通もスムーズである。たとえば
- OK- ダメ
- 要給油
- ペーズダウン(抑えろ)
- フリー走行開始
- 左によって停車
- エンジン停止
- エンジン始動
などがある。これらは、出発前のミーティングで取り決めしておけば意志疎通もスムーズだ。
その他にはウインカーによる車線変更や右左折の意思表示や、首を進行方向に向けることによる意思表示、指をさして
後続車に曲がる方向を知らせたり、実際のブレーキングより手前でストップランプを点灯させる停車の意思表示など時と場合によって様々な方法が考えられる。