へちま日記
part 5  (9/1〜30)


9月1日 小さい秋見つけた?

 ついに夏が終わり、秋の到来です。
 わがへちまには、夥しい数の蟻が蜜を求め這いずり廻るけれども、
 相も変わらず、花芽は固く縮んだまま、いまだ一向に開こうとはしません。
 「何が悪かったのだろうか?こんなはずではなかった。」
 などと、独りへちま棚の下でうな垂れ、ぼやくことしきりの、毎日です。
 お前たちのせいなのかと、蟻たちを振り払い、八つ当たりもしました。
 1日として水は絶やしたことはなく、ときには肥やしもやりました。
 枯れかけた黄色い葉っぱは即座に切り落としたし、
 あまりに伸びすぎた蔓は、「ごめんね」と一声かけて摘んだものでした。
 おかげで青々と元気な葉が棚に生い茂り、全てが順調に進んいると思われました。
 しかしショックなことに先日、自転車で通りかかった近くの家の軒先では、
 もう立派すぎるぐらいのへちまの実がぶらさがっておりました。
 ぼくはしばし、その堂々たる姿に見とれてしまいました。
 へちま日記などと、せっかくホームページまで開設したのに、
 このままうちのへちまは花も咲かず、実も成らずで終わるのか・・・
 このページを読んでいただいている奇特な方々の、
 「うだうだせんと、はよ花咲かせんかい」というお叱りの声も
 ネットの向こう側から聞こえてくるようであります。
 いやいや、「絶望の虚妄なるは、希望の虚妄なるにひとしい」
 と中国の偉大な文学者・魯迅も言っています。
 いましばらくじっと堪えて待つことにしましょう。とほほ

へちま9.6

9月7日
こころなしか黄色い葉が目立つ。


花芽
9月12日
晴天続きの毎日です。
雄花の芽が膨らんできました!

花芽にはいくつもの蕾(つぼみ)がついています。
蕾は中心の花茎にそって交互に並び、
下の蕾からひとつずつ咲いていきます。
このような花の咲きかたを、総状花序といいます。





へちま通信へちま通信 9月14日

> 我が家の糸瓜も2階まで伸び伸びとつたを這わせ、沢山の花が咲き
> この育ち方を見ていると非常に気持ちの良いものです。
        > 現在、大きな糸瓜の実が3個、重いのに良くぞぶら下がっています。
        > さて、折角ぶら下がっているので、これをたわしにしょうと思っています。
        > いつ頃取り入れ、どのようにして作れば良いのか、
        > また、化粧水はどのように作れば良いのか
        > わかれば教えて下さい。

         おたよりありがとうございます。
         そちらの糸瓜は成長が早いようでうらやましいです。
         近いうちにホームページにて書きます。おたのしみに!



開花した雄花

9月15日 未明 4時

ふと目がさめてベランダを覗くと、 ついに雄花が開花していました。
台風16号が九州に上陸しました。大阪も今日は雨です。




おばなとめばな

9月20日

雄花(おばな)は、雌花(めばな)より先に咲きます。
花びらは5枚あり、中心におしべがあります。
雄花は1日で地面に落ちてしまいます。
へちまは雄花と雌花とをべつべつに咲かせる植物です。







へちま水の採り方
                  へちま水の採り方

                   実が成長した9月末ごろ雨上がりの日に
                   蔓を切るとへちま水が採れます。
                   蔓は根元から50cmほどで切断し、
                   壜の中にさし込みます。
                   壜の口には綿を詰めます。
                   上澄み液を紙フィルターで濾すと
                   化粧水・へちまコロンとして使用できます。




 へちまコロンとは?
 今の若い人にはご存知ない方が多いかと思いますが、
 わたしの記憶が正しければ、まだ昭和40年代あたりでも、
 へちまコロンという言葉が世間に流通していたようです。
 さすがに実物を見たことはありませんが・・・・
 大正時代に化粧品として一般に売り出された製品名ですが、
 へちまの水に防腐剤、アルコール、グリセリンなどを加えて化粧水としたもの。
 さぞかしよい香りがしたでしょうね。


へちま通信へちま通信 9月27日
こんばんわ
はじめまして。
福島県からお邪魔します。
うちでも、糸瓜を作っています.
一本の苗から大きく育っています.
実は二本.
一つは大きくて立派です.約50センチ.
もうひとつはやっと先週あたりに受粉したのかな、10センチほど.
明日、大きいほうは切って、たわしにしようと思います.
うまくできたら、写真を送ります。ではでは。
                            ぴろりんと呼ばれているへちまファンより

メールありがとうございます、福島県のぴろりん様。
たわし作り成功を祈ります。
また詳しいたわしの作り方なども教えていただければ、わたしは幸いです。


めばなの開花 9月29日 雌花の開花

雄花が咲きだした後から、
おくれて最初の雌花が開きました。
雌花は実を育てる花です。
花びらの下に実になる膨らみがついてます。
実は、雄花に来た昆虫が花粉を雌花のめしべに
運ぶことによって育ちます。
このように花から花へ飛び回る昆虫によって受粉が行われます。


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