ガットは消耗品なのだが、張るのに毎回\1,000〜\2,000程度かかっていませんか。5回も張り替えるとそこそこのラケットが買える金額になりると思います。消耗品とは思えないでしょう。 そこで、道具も無いし、張った経験もないし、張り方も分からないという人のために失敗しない張り方をお教えします。ガットが消耗品に見えてくるはずです。また、21ポンド程度でしたら手張りでも十分張ることができます。(実際、ガットが切れるポンド数まで張ることもできますが、お勧めできません。)最初は、安価なガットで張って見ることをお勧めしますが、ナイロン製でコーディング等、施されていないものは、値段の高いガットに比べると張ったあと比較的伸び(テンションが低くなる)ます。 テンションを高く張りたい場合は、「機械張り」をお勧めします。
◆ガット張りの道具を作る◆ 材料費
約 \2,000
〜道具編〜 所要時間 約45分
@100円ショップでかった「千枚通し」4本〜6本 \400〜\600 作業1 千枚通しは、先がとがっているので先端を鉄やすり等で削り、先端を丸める。 Aニッパ \100 (ガットをきるもの) Bペンチ \100 (結び目をしっかり結ぶため、引っ張るもの) Cカラーコード(ビニールコーディングしたもの)の針金。\100 フレームを傷つけないようにするたるにビニールコーティングしてあるものを使用する。 Dホームセンターなどで売っている丸棒(長さ15cm程度)。木が最適。 Eスポーツショップで売っているグリップに巻く皮。(巻き棒用)安いテニス用でよい。\700〜\800 F全ての道具を収納する入れ物
\100 千枚通しが入るのでできるだけ突き出ないものがよい。 作業2
DにEを巻いていく。(初めの部分は小さな釘を打って止め、少し重ねながら螺旋状に まいていき、最後も小さな釘を打って止め、ケガをしないように釘を隠すようにビニール テープなどで巻く。)これで巻き棒の完成です。作業は2つだけです。
◆ガットを張る◆
〜縦糸編〜 所要時間 約60分

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@ガットの張っていないラケットの横側にたるみのないように4週ほど針金を巻いて最後の部分をペンチでねじって固定する(フレームサポート)。変形するほどしめないようにする。フレームは金属ではなくカーボン等なので鋭利もので傷をつけないようにします。(フレームサポートは縦糸を張り、テンションをかけても横に広がらないようにするだけのもの)
A買っていたガットを二等分の長さに切る。(10mのものが多いので5mを2本作る。)二等分したガットの一方を縦糸として、もう片方を横糸として張る。長巻のガットの場合は、ラケット7.5本分でカットします。
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B縦糸から張る。ラケット上部中央の穴(左右上1番)2箇所に縦糸の二等分がくるように上から通し、下方中央の穴(下左右1番)へ通していく。左右対称になるよう通したら最初に通した1番の穴に目打ち(ニードルを穴に差し込んで穴の中のガットを押し付けるように固定すること)する。やりすぎるとラケットが破損します。
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左右均等に少しづつにテンションをかけていく。 目安は張りあがりテンションの9割のちからで巻く。 (一度に高テンションをかけないこと。ゆっくり伸ばしながら) C縦糸は2〜3穴通したらグリップにガットを2〜3週巻いた状態から、ガットを巻き取るように、テンションをかけ、目打ちする。(目打ちしても多少は緩む。)
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D左右ともフレーム下から9番目の穴まで同様に張っていくが徐々にテンションを上げて張り、下9穴目に目止めをする。外側に行くに従ってテンションを増しながら張る。
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E中央部2本目から左右同時に図のようにガットを左右に引きながらテンションをかけていくが、テンションをかけたところには必ず、目止めをしながら順に外側へかけていく。一番外側のガットは、余ったガットを巻き取るようにテンションをしっかりかけていき、目止めする。何度も繰り返すうちにテンションが上がっていきます。フレーム上中央の目止めを外し、左右のテンションをあわせる。ここで中央部分のガットの中央を人差し指で押して10mm程動くテンションまで張り上げる。均等なテンションはガットを指ではじいた音で「カン」というわりと甲高い音(高い「ミの音」?)で判断する。
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Fフレーム下9番から下12番の穴へ通し、上の1穴空けた上11番の穴へ下から通し、上10番の穴へ上から通し、下10番の穴へ上から通す。巻き棒で10割のちからでテンションをかけ、目止めする。
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Gフレーム下10番の穴から下8番の穴へ通し8番の縦糸へ結び、ペンチを使って引っ張り、きっちりと結び、目止めを外す。ガットの端は、3mm残してニッパで切る。
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注意事項 ここに記述されているものは、個人の張り方の1例を掲載しています。テンションのかけ方やフレームの傷、ガットの傷によっては、フレームやガットが破損したり、切れることも有ります。また、目打ちを使用します。ちからを入れすぎてフレームが破損したり、怪我をする恐れもありますので取扱いには十分気をつけてください。各個人の責任において実施してください。
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横糸を張るへ
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