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CINEMA!その6

cinemaアイ,ロボット
主演: ウィル・スミス、ブリジット・モイナハン
監督: アレックス・プロヤス
アイ,ロボット
 西暦2035年、アメリカ、シカゴ。街には、たくさんの人間型ロボットが、忙しそうに歩いたり、走ったりしている。このロボットたち、何をしているのかというと、人間のお手伝い、買い物やら、掃除やら、あらゆることをさも人間がやっているかのような動きで行っている。
 物語は家庭用新型ロボットNS−5の発売を目前に控えたUSロボティック社で、ロボット工学の第一人者、ラニング博士が謎の死を遂げるところから始まり、事件の真相をロボット嫌いのスプーナー刑事と頑なにロボットを信じるスーザン・カルヴィン博士が追っていく。容疑者は最新のNS−5型ロボットのサニー。
 通常ロボットたちは、「ロボット3原則」(人間に危害を加えない、人間の命令に服従する、前の2条に反しない限り、自己を守る)というのがプログラムされているのだそうだが、サニーは他のロボットとちょっと違っていた。夢も見、怒りの感情も表す「特別」なロボットなのだ。いやサニーばかりではない。物語が進むにつれ、他の何百何千体ものロボットたちが、人間に危害を加えようとする恐ろしい展開となっていく。一体3原則はどこにいったのか。何故ロボットたちが人間に反乱を企てていったのか。問題は、ロボットなりの3原則に関する理論にあった。
 人間が便利さを追い求め、普段の生活にまでロボットのお世話になる時代、見ていてやっぱりいやだなあと感じてしまいました。人間5人にロボット1台なんてあったけれど、自動車並みにロボットが街中にあふれる現実を想像すると、ぞっともするし人間がマシンを操るのではなく、逆にマシンに操られるように感じるだろう。ほら、今だって・・。
ワーナー・マイカル・シネマズ広島
cinemaデイ・アフター・トゥモロー
主演: デニス・クエイド 、ジェイク・ギレンホール
監督: ローランド・エメリッヒ
デイ・アフター・トゥモロー
 久々の大きな劇場での上映で、ちょっとだけ期待しては観たのですが、これでもかこれでもかっていうぐらい「異常気象の連続」する映画だった。ロスでは巨大な竜巻が街を襲ったり、なぜか日本に巨大な雹(ひょう)が降ってきたりするのだ。ニューヨークは、暴風雨、大津波におそわれ、街が水の中に埋もれていく。この異常気象の表現方法が半端じゃない。大げさすぎるぐらいなのだ。竜巻でビルがぼろぼろと崩壊していったり、巨大船が海から街中に流れてきたりする。
 そしてこれまたなぜかついには、地球全体が温度を下げ始め、氷河期へと向かっていくのである。飛んでいるヘリコプターが凍ったり、歩いてNYから南へと避難していく人々のほとんどが、凍死してしまう。ジェイク・ギンレイホールとその友人たちは、古代気象学者である父ジャック(デニス・クエイド)との連絡が取れ、外に避難せず、図書館で暖炉に本を燃やしながら、暖をとり、ジャックの助けを待っていた。
 で結局ジャックがNYの図書館に到着し、彼らは助かるのだ。多くの人たちが凍え死んでいる中を、同じように歩いてしかも北に向かっているジャックたちの勇気は尊いが、ん〜?普通は無理だよなと思ってしまう。
 というように、確かに二酸化炭素の大量排出に伴う地球温暖化などは現実問題なのであるが、これほどの異常気象の連続はどうだろう?まあこれだけ大胆に描けるというのもすごい(アメリカ的?)と言えるのかも知れません。でも最後の最後まで自由の女神像が無事だったのも不思議だった。
ワーナー・マイカル・シネマズ広島
cinema死に花
主演: 山崎努、青島幸男、谷啓、長門勇、藤岡琢也、宇津井健、松原智恵子、星野真里、森繁久彌
監督: 犬童一心
死に花
 二週連続のUPです。今度は、日本映画を観た。小さい頃から今でもおなじみの古い?いやベテラン俳優さんたち総出演の超豪華映画だ。よくこれだけの人たちを一緒に集めたな、出演料も結構かかるだろうななどと思いながら観た。
 出演者の設定年齢もおおかた70歳以上の老人だ。というのもこの映画の舞台は、東京郊外の瀟洒な老人ホームである。この老人ホームは、保証料何千万円それに毎月何十万も払うというのだから、ここの老人たちはそれ相応の悠々自適の生活を送っている。
 この老人ホームで、ある日一人の仲間の死が訪れた。いろんなことを自分で計画することの好きな源田(藤岡)が亡くなったのだ。もちろん葬儀も、源田自身のプロデュース通りにダンスパーティなどを盛り込んだものがとり行われた。だが源田はそれだけではなく、『死に花』というタイトルのノートを遺していた。この『死に花』ノートには、穴を掘りまくってある銀行から17億円を強奪するという衝撃的な計画が記されていた。その銀行とは、仲間の老人の一人、伊能(宇津井)がリストラされた銀行だ。
 普通なら「こんなこと書いてやがる」と懐かしく笑ってすますのが現実だろうが、この老人たち「面白れーじゃないか!」と本当に高額な機材を購入し、入念な計画と根性で銀行までの穴掘りを実行していく。「一人5m掘りゃいける」「ビールも必需品だ」などと威勢のいいことばかり言って、少し気合いの足りない女好きな老人穴池を演じていたのは、かつての東京都知事の青島さん。絶対知事やってたよりは、この人は役者で通した方がよかったなと思わせる演技を見せてくれる。
 途中、菊島(山崎)と明日香(松原)のロマンスが生まれたり、本当にこの老人ホームの老人たちのたくましさには参る。隅田川沿い在住のホームレス先山(長門)やホームの新人職員井上(星野)などもなぜか穴掘り仲間に加わり、どろんこになりながら、本当に死にかけながら穴を掘っていく。
 もう少しというところで、台風が近づき、必死で掘っていった穴が水にふさがれてしまう。さて、17億円の行方は??というぐらいにしておきましょう。
 観ていてこの映画のテーマは、何なんだろうと考えていた。登場人物のほとんどが老人だ。体は間違いなく衰え、少しずつぼけも来ている。だが、彼ら彼女らは、老いてただ死を待つお年寄りというイメージでは決してない。面白いのだ。逞しいのだ。二十何年か前わが家の近くの県道に「子ども叱るな 来た道じゃ、 老人笑うな 行く道じゃ」という大きな看板が立っていた。誰が立てたのかは知らないが、その看板の文字をたびたび見ると考えさせられるものがあった。
 「笑う」どころじゃなく、それぞれの老人たちが面白く、逞しく見えるのは、彼らが経てきた人生が見えるからである。「老い」というのは、悪い言葉ではないと最近思うようになってきた。映画の最後にも「えっ!」と思うような真実が出てきます。
 個性的な俳優が演じる魅力的な老人たちの人間物語、テンポもよく、もう一度でも見られる面白さがあった。
ワーナー・マイカル・シネマズ広島
cinemaフォーチュンクッキー
主演: ジェイミー・リー・カーティス、リンゼイ・ローハン
監督: マーク・ウォーターズ
フォーチュンクッキー
 土曜日だというのに観客数は10名もいない。人気のない映画なのかなぁ、やはり下調べぐらいすれば良かったと少し後悔。そして始まるとディズニーの文字が・・。これはディズニーの制作か?ToyStoryやアニメは結構好きな物があるのだけれど、普通の映画となるとディズニーは感動的な場面をうまく入れながらも、あまりにも丸くおさまってしまう印象がある。
 はたしてこの「フォーチュンクッキー」はどうかというと、やっぱり・・おさまるところにおさまっていくのだ。でも展開自体はスピーディーでぼやっとしている私にも分かる話で面白さはあった。
 主人公は、再婚を直前に控えた精神科医のテス(母親)と、バンドに夢中な15歳の娘のアンナである。この二人、衝突ばかりしている。 ある晩、二人が中華レストランでおばあさんからもらった「おみくじクッキー」を割り、そこに書かれている不思議なお告げを読むと、〜ぐらぐらぐら〜彼女たちのところにだけ地震が起こり、なんと翌朝、2人の身体が入れ替わってしまうのだ。
 この入れ替わってからの二人の演技が何ともユーモラスだった。母の体となったアンナは母のカードを使いほうだいして、自分好みの髪型や大胆な服装などをし、母親の仕事をこなしていく(?)。一方の娘の体となったテスは、誰にも注意を受けることのないきちんとした身なりでハイスクールに行く。このハイスクールで面白かったのが「反省部屋」というのがあったことだ。現実にあるかどうかは知らないが、その部屋では日本のように説教や指導をされるわけでもなさそうで、ただ黙って座ったり飲み物などを飲んだりしている。 実は娘のアンナはこの反省部屋行きの常連。まさか自分がと思っていたテス(体は娘アンナ)も、同級生に意地悪されたり、だまされたりして、この部屋に行かされるのだ。ちなみにテスは医者で本も出している有名人である。
 お互いにこのような体験を繰り返す中で、母と娘にあった小さな気持ちのすれ違いが少しずつ埋められ、「なぜわかってくれないの?」という最初の二人の心に変化が生じてくる。
・・とこれぐらいにしておきましょう。じゃあどうやって二人はもとの体を取り戻すことができたのか?っていうのは書きません。それにしても、あの中華料理屋のおばあさんのいたずらっぽい目がそれらしくてよかった。
ワーナー・マイカル・シネマズ広島

二人で見た映画に