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■2002年News
・小中高とも教員高齢化(9月7日)【中国】
・文科省「発展学習」の手引き作成(8月23日)【朝日】
・使える英語へ改革プラン(8月18日)【朝日】
・小中学校の休みずらして家族旅行(8月17日)【朝日】
・CM天気図「自分で考えなさい」(8月11日)【朝日】
・学校五日制55%が否定的(6月23日)【中国】
・非核三原則政府首脳見直し言及(6月1日)【中国】
・夏・冬休みに授業可能(5月15日)【中国】
・高校に秋季入試制度導入へ(5月11日)【中国】
・文科省が土曜補習容認(3月17日)【中国】
・小・中学校に数値目標(2月20日)【中国】
・中1で少人数授業(2月9日)【中国】
・補習や宿題増やす〜ゆとり路線を修正〜(1月17日)【中国】
・仙台の小・中学校2学期制を導入(1月12日)【中国】
・ブロードバンド過疎地はつらいよ(1月11日)【中国】



小中高とも教員高齢化(9月7日)【中国】
2001年度の学校教員の平均年齢は,1998年度の前回調査に比べ小中高校とも上昇し,いずれも調査を始めた1977年以降,もっとも高齢となったこと が6日,文部科学省の学校教員統計調査で分かった。・・・

 記事によると「小学校の最も多い世代は40代後半で,中・高校は40代前半。小学校の4人に1人,高校は3人に1人が50代以上で,20代の教員は,小学校ではわずかに13人に1人。」とのこと。そう言えば,私の職場にも20代の教員はいないなぁ。もちろん,若いことがすべていいとは言い切れないと思います。学校には色々な年代・タイプの教員がいてこそ子どもたちのためになるのではないでしょうか。わたしも,先輩の先生からたくさんのことを学んでいます。とは言え,教員志望の若い人が希望をもてるような採用人数であればいいなと願っています。

文科省「発展学習」の手引き作成(8月23日)【朝日】
 文部科学省は,小中学校の算数・数学,理科について,教科書よりも進んだ「発展的な学習」内容を教える際の具体的なポイントなどを示した教師用の参考資 料を作成し,23日,まず小学校の算数を公表する。こうした形で学習指導要領を超えた内容に踏み込むのは初めて。「学力低下」への不安や批判に対応した軌道修正が一段と鮮明になった。・・・

 突然のこうした発表に驚かされるのは現場です。新指導要領スタートの時点で,合わせて示されるならば理解もできますが,この時期にこうした形で示されると,「学力低下を招く」という批判や不安に対して方針を軌道修正したと捉えられても仕方がないと思います。今目の前の子どもたちが翻弄されることのないような文部科学省の対応を期待しています。(今春からの新指導要領で消えた「台形の面積」が,今回の参考資料では復活しているとのこと。なぜ,新指導要領で消えてたのか・・・その方が私は疑問です)

使える英語へ改革プラン(8月18日)【朝日】
 「使える英語」を身に付けることをめざし,文部科学省は,高校生1000人,英語教員100人の留学支援などを柱とする来年度の英語教育改革プランをま とめた。英語学習を目的とした留学援助は初めて。国内でも,公立中学校,高校の全英語教員約6万人に集中的に研修を受けさせる。・・・

 教師も専門性を高めなければいけないとあらためて思いました。記事の中では具体的に「TOEIC730点,TOEFL550点」と目標が立てられているようです。今後英語教員に限らず,いろいろなところで専門性を必要とされることでしょう。そのためにも,日々磨きをかける努力をしていかないといけないと感じています。

小中学校の休みずらして家族旅行(8月17日)【朝日】
 観光地がこみあう真夏を避けて家族で旅行をしたいのに,子どもの学校の夏休み期間に縛られて計画を立てにくい。そんな悩みを解消しようと,政府は,小中 学校の夏休みをずらしたり,秋休みを設けたりするなど,長期休暇の分散に取り組むことにした。・・・

 家族旅行をするために,秋休みを設けるのか!と言いたくなるような記事です。週五日制でも色々な意見が出ているのに,こんな形の提案だと納得しない人が多いだろうなと思います。不景気な今の世の中,どれだけの人が家族旅行をするために休みが欲しい!と思えるでしょうか?交通渋滞の緩和や親の有給休暇の取得率向上などにつなげたいとありますが,こんなことで子どもたちが振り回されたらたまりません。子どもたちにとってどうなのか!という視点で考えていって欲しいです。 

CM天気図「自分で考えなさい」(8月11日)【朝日】
「どうして子どもは勉強しなくちゃいけないんですか」路上の男の子や,部屋の中に立った女の子たちが,まっすぐこっちを向いて次々に言う。ずいぶん前からやっている公文のCMだが,こんなに長く続いているところを見ると,この問いに答えてくれる親たちが少ないということだろうか(天野 祐吉)・・・

 コラムニストの天野祐吉の「CM天気図」の文章に思わず引き込まれてしまいました。私も,このCMをよく見ます。とてつもなく真面目な顔で語りかけてくる子どもたちの姿に,なんだか暗〜い気持ちになってしまうそんなCMです。
 「どうして子どもは勉強しなくちゃいけないんですか」「勉強しないと,どうなるんですか」「私は今,何を勉強すればいいんですか」といった問いに私だったらなんて答えるでしょう。天野さんの文章の中では「そんなバカ言ってるヒマに勉強しろ」「しないと長い人生で損をする」「頭は若いうちに使うもんだ」「どうして勉強しなくちゃいけないかを知るために勉強するんだ」「面白い世界へ入っていけるパスポートを手に入れるためだ」「そんなこと自分で考えろ」等が書いてありました。これといった正解があるわけでなし,親として日頃感じていることを子どもに対して素直にぶつけることが大事なような気がします。
 それにしても,突然わが子が,CMのように真面目に問いかけてきたら,きっとあたふたするでしょうね・・・。

学校五日制55%が否定的(6月23日)【中国】
日本世論調査会は,4月から始まった小中高校の完全週五日制など,学校の新たな枠組みについて全国世論調査を実施した。完全週五日制については,遊びの時間が増えたなどを理由に過半数の55%が「よくない」と否定的な評価を示した。教科内容を削減した新学習指導要領については賛否がほぼ同率だった・・・

私の学級で週五日制について討論をしました。「賛成」が圧倒的に多いだろうなと考えていたのですが,始まってみると「反対」の方が多かったので驚きました。子どもたちの意見は「毎日が忙しくなった」「土曜日に友達と遊ぶ約束が出来ない」「土曜日の午前中だけ学校に来るのがよかったのに」等々・・・
「どうして五日制にしたの?」という子どもたちの声に,どう答えようか考えた私でした。

非核三原則政府首脳見直し言及(6月1日)【中国】
政府首脳は31日夕,歴代内閣が堅持してきた非核三原則について「憲法のようなものだ。しかし(最近の世論は)憲法も改正しようというぐらいになっている から,比較三原則も変えようとなるかもしれない」と記者団に述べ,将来,非核三原則を見直す可能性もあるとの考えを示した・・・

どうしてこんな考えが出てくるのでしょうか。私たちの国は,過去の戦争を反省し「持たず・作らず・持ち込ませず」という原則を守ってきました。これは、世界の核保有国に「核兵器反対」を訴えていく上でも,重大な示唆を与えるものだと思います。この基本方針を棄てることにどんな意味があるのでしょう。
このような考えを決して認めてはいけないと思います。

夏・冬休みに授業可能(5月15日)【中国】
福山市教委が,夏休みなど長期休暇中にも授業ができるよう小・中学校の学校管理規則を改定していたことが14日,分かった。弾力的な学校運営による特色づ くりと,授業時数確保がねらい。すでに全市立中学校の7割にあたる19校が,今年の夏休みを最多で5日間削り,授業をする登校日に振り返る計画だ・・・

週5日制にともなってここまできたか!という感じです。「ゆとり」なんてかんじられないこの頃です。子どもたちも「忙しい。前のほうがいい」という子が多いような気がします。

高校に秋季入試制度導入へ(5月11日)【中国】
広島県教委は10日,2003年度からは県立高校で「秋季入試」の実施を認める方針を決めた。当面は2学期制を採用する定時制への導入を想定しているが, 将来は全日制への拡大をにらむ・・・

新しい試みがどんどん取り入れられています。高校入学へのチャンスが増えるという点では,いいのかなと思います。でも,いまの状態で本当にやってみようという高校が出てくるのかは疑問ですが・・・

文科省が土曜補習容認(3月17日)【中国】
文部科学省は16日,4月からの完全学校週5日制に合わせて一部の自治体などが実施を計画している土曜日の補習について,授業形式としないことや,一律に 強制しないことを条件に認める方針を固めた。・・・

今になって・・・というのが率直な気持ちです。学校5日制を実施目前にして,こんなにどたばたしてうまくスタートできるのでしょうか。

小・中学校に数値目標(2月20日)【中国】
東京都世田谷区は全ての区立小・中学校ごとに,学校活動に関する教育理念の達成を数字で表す数値目標を2002年度から導入することを決め,19日の区議 会文教委員会で報告した。保護者に学校の教育方針に関心を持ってもらうとともに,教育の質の向上を図るのが狙い。・・・

「数値目標」なんて言葉に驚きました。具体的な例としては,「4月から10月まで学校に常に10種類以上の花が咲いているようにする」「保護者との個人面談を年3回以上実施する」「道徳の授業を年間38時間以上にする」などがあげてありました。今までも当たり前のように行われてきたことだと思うのですが,これを数値にして達成度を表すと言うことには少々戸惑いがあります。 そのうち職員室に「祝!花20種類達成」なんて掲示がされるような,変な競争主義が起きたりして・・・。こんな事を書くと,「だから教育現場は甘い!」なんて言われてしまうかな。

中1で少人数授業(2月9日)【中国】
学校の週5日制に向け中学生の学力定着を図るため広島県教委は8日,県内全ての公立中学校で4月から,1年生の国語,数学,英語の授業を1クラス30人以下の少人数指導にする方針を固めた。・・・

中学校での少人数指導の導入は,全国でも先駆的な取り組みだそうです。一人ひとりに行き届いたきめ細かい指導という点では,とてもいいことだと思います。ただ,3教科の授業におけるクラスの再編成をどのように行うかなど,現場では実施に向けて検討課題が多いのではないでしょうか。

補習や宿題増やす〜ゆとり路線を修正〜(1月17日)【中国】
4月から実施される新学習指導要領に対し学力低下の懸念が高まっていることから文部科学省は16日,理解度の低い子には放課後補習をし,理解の進んでいる 子には内容を深めた発展的な授業をするよう各教育委員会に求める方針を決めた。・・・

 いつものように新聞を開くと一面に「補習や宿題を増やす」というインパクトのある見出し。本当に驚きました。内容をじっくり読んでみると,従来の「ゆとり路線」から学力重視へ実質的に修正する内容の方針を文部科学省が打ち出したとのこと。確かな学力(基礎・基本)を身につけるという点は理解できますが,そこでなぜ「補習・宿題を増やす」という内容になるのでしょうか。少し,短絡的なような気がします。宿題なんか「宿題を出せ!」と誰かから言われて出すものではないと思うのですが・・・ちなみに,この見出しを読んだ我が子は「えー,宿題が今以上に増えるん?勉強ができんかったら放課後も勉強するん?」と飛び上がっていました。 さて,どのぐらいの質や量の宿題を基準にして考えるんでしょうね。

仙台の小・中学校2学期制を導入(1月12日)【中国】
仙台市は11日までに,2002年度からすべての市立小中学校で2学期制を導入するための「仙台市立学校管理規則」の改正案を2月1日に開く市教育委員会 に提案する方針を決めた・・・

 すごい!2学期制を導入するなんて・・・見出しに思わず声をあげてしまいました。記事によると,1学期は4月1日から10月の第2月曜まで,2学期は翌日から3月31日まで。現在の春・夏・冬の長期の休みに加え,1学期末の3日間と2学期はじめの2日間の計5日間を学期間休みにするとありました。
 今まで,学校というのは全国大きな違いはないと思っていたのですが,これからは地域によってどんどん変わっていく時代なんだなと思いました。教育現場の大きな変化に私たち教員も対応していく力が必要になりそうです。(今の自分には2学期制の学校生活をイメージすることはできないなぁ)

ブロードバンド過疎地はつらいよ(1月11日)【中国】
情報技術(IT)の進展によって,ブロードバンドと呼ばれる高速の情報通信サービスが,都市部を中心に広がっている。しかし,山間部や離島では,いまだに電話の通話レベルがやっとという状態で,このままでは年と過疎地の新たな格差は開くばかりだ・・・

 この記事を読んで「そうだそうだ」と頷くところがたくさんありました。わが家はISDNにはしていますが,ADSLにはなっていません。それというのも,わが家がサービス区域外だからです。一つ橋を渡った向かいの町はサービス区域なだけに,「どうしてだめなの!」という気持ちが強いです。これから先も,利用できる時期が来るのかどうかさえ未定です。
 記事の中で,「ネット情報は個人が自由に利用できてこそ意味がある。民間は効率のいい都市部にサービスを集中させるので,行政が責任をもたないと過疎地の住民は情報化社会の恩恵から取り残される」との訴えが載っていました。魅力ある町作りの一つとして,情報に関する課題も考えていって欲しいと思います。  

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