No.6

「夢を持って頑張れ。」「夢をあきらめないで。」「まけないで、夢をつかむまで。」

 今までに何度聞いた言葉だろう。学校の先生、知らないおじさん、流行歌の歌詞にまでも度々登場する言葉だ。ボクはこの言葉を聞くたびにスリルを感じる。

 夢を持つこと、その実現に向かって頑張る事は素晴らしいことだと思う。それは前回も書いたように、精神力を強くして、人生を生きていく上に起こりえる障害や不条理を我慢する糧にもなるからだ。でも夢を持たないものにはどれほど残酷に響く言葉だろう。夢を持つことを強要されるのはどんな気分だろう。夢を見つけられずに焦る若者は何を思うだろう。

 今の子供達の夢は「マイホームを持つこと」や「幸せな結婚をすること」ではダメなようだ。「自分の能力を活かしそれを表現する事で人生を素晴らしい充実感を持ったモノにすること」それくらいのフロシキを広げないとダメそうだ。それには何をすればいいのか。能力がある人は幸せだ。その気になれば武器になる。それが無い人、もしくは自分の能力をさらに上のレベルで活かしたい人は鍛練が必要だ。複雑化した現代でスペシャリストになるには時間がかかる。それなりの月日を費やさなければならない。その時間を得る為には人生の早い段階での決断が必要にになる。若者はそれをみんな知っているから焦るのかもしれない。

 明確に自分の夢を持っている人はきっとそんなに多くない。夢を持てない人や、夢に挫折してしまった人達は、社会に、あるいは自分自身に絶望してしまうかもしれない。人生を投げやりになったり、すぐ手の届く快楽に没頭するかもしれない。

 夢を達成するのは困難であるらかこそ夢になりえる。夢を叶えられる人間はほんの一握りの人達だ。つまりその他の多くの人達が、「キレる」要因を持たされることになる。ボクが「夢を持て」の言葉にスリルを感じるのは、そんなことを思ってしまうからだ。

 この国で何かをはじめるのは簡単だ。その気になれば今日からでも、資料を集めたり、学校を探したり、道具を買いにいける。選択肢は無限にも感じるほどだ。それなのになぜ希望を失った人達で溢れているのだろう。なぜ興味を見出す事さえ出来ず冷めていられるんだろう。

 「夢」を辞書で引くと「はかないこと」「現実はむづかしいこと」といったネガティブなイメージが多い。しかし英語のDreamは「希望」「かなうもの」といったポジティブな表現になっているそうだ。どうして日本では夢がかなわないんだろう。日本の若者は夢なんかもったってどうせ叶わないし、苦労して時間を無駄にするだけだって考えてるんだろうか。それとも夢のハードルが高すぎるからなんだろうか。

 人生を諦めたり、投やりになるくらいだったら、夢なんか持たないほうがいい。「夢」なんか無くっても人生に楽しい事はたくさんあるよって誰かが言ってあげれば肩の荷が下りるかもしれない。

 「夢を持って頑張れ」確かに無難な言葉だ。頑張れってはげますことは簡単だけど、頑張れなくっても大丈夫だよって言う事は勇気がいるかもしれない。

 

01/06/15

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