しかたないんだけど、最近戦争ネタばっかりです。今回もそのカラミなんだけど、ちょっと違う“絵”の話です。
TVのニュース番組でNYCの子供達の絵を見ました。それらはNYCの事件がテーマだったらしく、ほとんどの子供がマンハッタンの景色や、世界貿易センタービルを描いています。彼等の小さい手が、悲しい事件を思いながら描きあげた絵を見ていると、ボクは切ない気持ちで一杯になりました。
ボクはNYCの子供達に残された事件の傷跡も気になりますが、目の前にした彼等の絵に魅せられてしまったのです。
話は少し以前に戻りますが、父の日や母の日が近づくと、街中に子供達の絵を展示しているのを見かけます。ボクは子供の絵が大好きなので、そんなゴチソウを見つけると足を止めて暫く見入っちゃうんです。それで最近気になっていることがあります。それは子供達の絵がどんどんダメになって来てることです。
ボクは「絵描き」でも「絵の先生」でもありません。だから、たんに趣味の問題かもしれないと前置きしておきますが、子供の絵を見ながら寂しくなる事が多くなったのは事実です。
ボクは“絵心”って存在すると思っています。そして絵心の無い人は残念ながらいます。でもボクが言うのはそんな事じゃないんです。技術なんて「くそくらえ」です。
確かに絵には構図とか、着目点などで、かなり印象が変わるのですが、絵に上手下手はありません。あるのは「良い絵」か「良くない絵」の二つだけだと思います。そして最近の子供達の絵のほとんどが「良くない絵」にしか見えないのです。
圧倒的につまらない一番の理由が「色」なんです。おそらく今の子供達は色を理屈で選ぶのだろうと想像します。空は青、雲は白、葉っぱは緑、地面に至っては灰色です。太陽は赤と黄色に別れるのですが、この選択は自分が太陽を見て赤いと思ったからではなく、隣の子の太陽の色だったり、絵本の太陽の色だったりと、知識の色に過ぎないと思うんです。それとも子供達は自分が太陽を緑に塗ったら、両親が学校に呼び出されることを知っていて親の苦労を懸念してるだけなのでしょうか?
話はNYCの子供達の絵に戻りますが、彼等の絵は衝撃でした。感心の域を飛び越えて、マイッちゃいました。
ダイナミックな画面構成に力強いタッチ、そして美しい色。彼等はルールやタブーにおかまいなく自由に四角い画用紙を飛び回っていました。
一番感心したのが、やっぱり色なんです。マンハッタンのビルが実に色んな色で描かれているんです。窓の色が一つ一つ違う子もいたし、建物の正面と側面を違う色で表現した子もいました。それはただ色数を多く使うだけの“カラフル”じゃないんです。実に画面にマッチしているのです。これはセンス以外に無いのかもしれませんね。
そんな素晴らしい子供達の作品の中でボクの記憶に焼きついて消えない作品があるんです。その絵は二本の高層ビルを見上げるダイナミックな構図でした。銀色の高層ビルは雲一つ無い素晴らしく青い空に向かってそびえ建っています。高層ビルの右上には二機の飛行機が並んで小さく描かれていました。そして肝心なのはその二機の飛行機の色が「黒」だった事なんです。
ボクは危なく気を失うところでした。