彼はカッコいい男だ。仕事は外資系銀行で資金運営を一任されている。石○都知事が発案した銀行税は結局、企業にではなく企業自体を運営する銀行員に課せられることになった。つまり彼は一般人よりも高額な銀行員税を納付している。そんな仕事をこなし続ける彼の仕事振りはなんともインテリジェンスだ。
彼はカッコいい男だ。チェーンスモーカーで仕事中も休憩中も運転中もいつもタバコを吸っている。タバコ税の引き上げでタバコは一箱5千円もする。一本250円のタバコに火をつけては直ぐにもみ消してしまう彼の仕草はなんともセクシーだ。
彼はカッコいい男だ。彼は六本木のクラブで缶ビールを飲む。ビール税の引き上げで缶ビールは一本5千円もする。テーブルに空き缶を並べていく彼の仕草はなんともスマートだ。
彼はカッコいい男だ。スリーナンバーのドイツ車を運転する。高額な普通乗用車重量税と外車税とガソリン車税を合計すると高級車が一台買える程だ。さらに彼は高速道路特別税を支払ってすいてる特別課税車線を制限速度180Kmでドライブする。もちろん料金所も一般車両とは別で渋滞することは皆無だ。彼は路上駐車なんて無粋な振る舞いはしない。違法駐車される車はいくら高価であっても高級とは言えない。そもそも彼が立ち寄る先はセキュリティーのしっかりした駐車場を完備した所ばかりなのでその心配におよばない。彼が高級車に乗っているのでは無い。彼が乗る車が高級になってしまうのだ。また廃車税を含む高額な自動車乗換え税を支払ってでも、車検の度に新車に乗り換える彼はなんともスタイリッシュだ。
彼はカッコいい男だ。彼のクローゼットは全て高額課税対象品だ。高額課税対象マークのついたものはクリーニングの際も割増課税される。それらのスーツを日替わりで着こなす彼はなんともノーブルだ。
彼はカッコいい男だ。彼が通うレストランは税率が高いと噂されるところばかりだ。それらのレストランのシェフも一流の納税者だ。それらの高率レストランで缶ビールを飲む彼はなんともグルメだ。
彼はカッコいい男だ。彼は港区の高層マンションに住んでいる。東京の夜景を見渡せるその部屋は港区税と展望税が課税されている。ネクタイを緩めながら夜景を見下ろし缶ビールを飲む彼の生活はなんともアーバンだ。
そんなわけで彼は誰もが憧れる一流の納税者だ。国民は彼のような暮らしに憧れて一生懸命仕事に励んでいる。
銀行口座の残高は他人には見えないものです。最近ではベンツに乗っているのに金持ちでない人もいます。逆に金持ちでなくてもベンツに乗れる(?)時代だとも言えます。
もともと3ナンバーの自動車は贅沢品でしたが、おかしな事に今では5ナンバーとの税金面での差が少なくなりました。交通渋滞の解決は、道の幅を広げるか、車を小さくするか、数を減らすか、しかないと思います。今さら道幅は変えられないのだから、不必要に大きな車は贅沢品とみなして高率の税金をかけるのが筋だと思います。
「いつかはクラウン」を合い言葉に一生懸命働いた結果、我が国は高度経済成長期を築きました。それには金持ちへの憧れが必要だったのかも知れません。ところが今は誰が金持ちか解り辛いのです。
だったら、もっと金持ちを解りやすくしたほうがいいんじゃないでしょうか?
この国は元来見栄っ張りが多いようです。そんな人たちには喜んで税金を払っていただこうじゃないですか。貧乏人にも平等に課税する消費税なんてとっとと止めて消費税も累進課税制にすればもっと面白いですよ。例えば吉野家で並の料金が人によって違うのはどうでしょう。普通の納税者は並一杯280円です。でもたまに「並一杯5千円になります。」なんて聞こえるとお店に緊張が走り、その客が注目されたりします。なんだか楽しそうです。
いくらお金を稼いだかではなく、いくら納税したかで初めて金持ちであることが解りやすくなるシステムの方がうまく行きそうです。進んで納税したり、誤魔化して多く納税する人も出てくるかもしれません。
今回は省きましたが、道交法の反則金もランクをつけるべきですよね。交通事故の賠償金は金持ちを轢いたら高いんだから、駐車違反等の反則金も差別するべきです。反則金が平等の額では貧富の違いでペナルティーの痛みが異なりますよね。
中流意識も結構だけど、もっとシビアに貧富の差が感じられれば、みんなが一生懸命働くようになって、少しは景気も良くなるかな?なんて事を考えてみたのでした。