No.40

今日、マクドナルドの2F窓側のテーブルから夕方の街並みを見下ろしていました。夕刻の街は暗くなり初めて青味がかかった色に包まれています。そんな中で信号待ちをするグリーンキャブの薄緑色のタクシーがとても綺麗に見えました。洗車したてのボディーにネオンや信号が流れるように映り込んでいます。普段ならば趣味の悪い色彩に埋まるこの街にとどめをさすようなタクシーの色が何故か綺麗に見えるのが不思議でした。グリーンキャブの緑がビアンキの緑に見えました。そのとき何故か幸せな気持ちになったんです。

ビアンキはイタリアの自転車メーカーです。ビアンキの緑といえば自転車好きな人なら誰でも知っていると思います。そんな事を思うと、日本には何でもあるんだって再確認します。何かを始め様と思えばすぐに出来ます。インターネットで検索すればすぐにサークルや同好会を見つけられます。スキューバダイビングをしようと思えばすぐにライセンスを取る為のノウハウを手に入れられるし、道具を揃えたり、体験ダイビングなんていうのも探せるかもしれません。カーリングだって、カバティーだって、セパタクローだって同じです。逆に日本人がやってない事を探すのはホントに難しい事です。

オリンピックの種目が何種類あるのか知りませんが日本人がやってない競技があるんでしょうか。こんな国って他にあるんでしょうか。スポーツだけじゃないです。世界のレストラン、世界の一流品、みんな日本で手に入ります。ホントにここは凄い国です。

その為なのか、何が欲しいのか解らない。欲しい物が解らないから人が欲しい物を欲しがる。何がやりたいか解らないから人が行きたい学校を目指すし、人が入りたい会社を希望したり、人がなりたい仕事に憧れたりする。

その為なのか、この国には偽者が多い。偽者かどうか見分けられないのは問題外ですが、偽者でも良いとする価値観は何処から来るんだろうか。同じ価値観の為に見栄がはびこるのか、見栄の為に同じ価値観で競争するのか、とにかくここは同じ価値観の見栄っ張りを集めたような国です。

メディアに見栄の矛先をトレンドという耳障りの良い言葉に変えられて、次々に新しいモノを人より先に知る事が正義だとする人たちは自分が欲しい物を見つけられない。人と違う事を第一に考えて「自分は人と違う」と主張する人たちは既に他人の価値観に依存している。既存のモノを壊す事が新しい事と考える人たちは永久に既存の力に勝る事ができない。

日本はそんな国だと思う。モノをダメにする事に関しては一流だがモノに価値を与える事が出来ない。新しいモノは何も作れない。ただただ消費する巨大な胃袋のようだ。

ボクは夕刻のタクシーの色をビアンキみたいだど思いました。次に、今、銃を持って戦場で戦ってる人たちはビアンキを知ってるだろうかって思いました。次に、なんでボクはビアンキを知ってるんだろうって思いました。それは間違いなく恵まれてる事なんだろうって思ったのです。

02/10/16

以前に思った事 '02/10/10へ

back

kuntan's note