No.57

 とんでもない場所で、とんでもない人にばったり会ったりする事ってありますよね。その確立を考えると偶然って凄いと思うし、世間は狭いなぁとも思います。

 しかし偶然に思えることは全てが必然で、起こることに偶然など無いという考え方があります。

 道でばったりと知り合いに会うのも、商店街の福引で温泉旅行があたるのも、交通事故に遭うのも全ては必然で、起こる事には全て理由があるという考え方です。

 道で知り合いに会うのは、それぞれがそれぞれの理由でその時間にそこにいるのだから会うのは必然。商店街の福引で温泉旅行が中るのは、中る引き方をしたのだから必然。交通事故も加害者であれ被害者であれ同じ理由で必然。

 たとえ必然と言い切れる理由が無かったとしても、それは理由を見つける能力が足りないだけで、理由を見つけられないからといって必然ではないとは言えないそうです。

 本当に偶然は無いのか、そもそも偶然とは何だろうと考えました。

 例えばサイコロをふって1が出るのは偶然ではないのかと問いただせば、1が出るふり方をしたから1が出たと言う事もできる。実際に高い確率で1を出す技術を持った人がいます。

 年末ジャンボ宝くじが当るのは偶然じゃないのかと問いただせば、当りくじを選ばされたと言う事もできる。ただしこの場合選ばされた理由を知るだけの能力を持ち合わせていない事になる。

 なんだかこの論法は自然科学で証明できない事を否定してはいけないという意味で、UFO(宇宙人の円盤の意)や心霊現象と似てますね。

 偶然と必然に付いての見解はまだまだ遠くにありますが、座りの悪い原因には気付きました。この論法には隙があります。

 上記の理由は「必然を否定する論拠を崩す」アンチテーゼではあるが、「全ては必然だと断定する」テーゼにはならない。つまり同じロジックで「偶然を否定する論拠」も崩されてしまいます。よって、このロジックを使う限り「偶然」の排除も不可能になります。この一点がボクの気持ち悪さだったようです。

「世の中には偶然と思える事でも実は必然だったりする事が多くある。ただし必然と思える事でも偶然性を含んでいる可能性を否定出来ない。」

 こう言ってもらえればすんなり納得できたのですが、何だか政治家のセリフみたいに聞こえますね。

 世の中で実際に起きている現象は自然科学で証明される範囲で必然であるし、それ以外の現象もいずれ証明されることで、本当に全ては必然なのかもしれなません。

 もともと実際に起こる現象に偶然や必然という自然界に存在さえしないキーワードをはめこむのは人間の仕業でしかなく、それらは人間の脳髄にしか存在出来ないただの言葉です。ならば人間の脳髄で理解出来ないものこそ「必然」だろうと断定せずに棚上げするべきで、脳髄で理解出来ない関連性の事を「偶然」と呼ぶべきなのかもしれません。

 言葉に意味を与えるのは人間です。これは本末転倒かもしれません。

 ボクはスッキリしたけど、だからと言って何も解決していませんね。たとえ解決出来たとしても今日と違う明日が来るとも思えません。こんな話を聞かされた人が一番迷惑だろうと思います。ごめんなさい。

 

03/11/30

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kuntan's note