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【旅の企画】 毎年秋になると「今年はどこへ行こうかな〜」と駅で色んな方面のパンフレットを物色する。 せっかくの紅葉の時期、山も一箇所入れたい、との希望ではどうしても西へ行くしかない。 そこで目に留まったのがこのパンフ「サンライズ出雲で行く!」というものだった。 ![]() サンライズ出雲〜?寝台車〜?楽しそう♪ と意見が一致し、決定したもののこれがなかなか難しい。行きたい場所は5箇所、どれも削れない欲張りプラン。 普通なら鳥取⇒大山⇒松江⇒出雲⇒石見と進んでいけば無駄がないのだが、 頑なに車の運転を拒む相方のおかげで、今回も時刻表とのにらめっこが始まった。 このJTBのツアーはサンライズ出雲で島根県入りし、 その日の宿は松江・玉造の2箇所のどちらかの指定宿に泊まらなければならないという抱き合わせ企画。 ならばフリーで、とJRに問い合わせてみると、「サンライズ出雲」のネットや電話予約は不可。 1ヶ月前の10:00にみどりの窓口へ並ばなければならない、 平日発でもとても人気の列車だと知り、みどりの窓口行くなんて無理、な私たちはこのツアーでしか方法はない。 松江が一泊目、となりココをスタートラインとし、5日間の旅が始まった。 |
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=サンライズ出雲= 島根県入りは「寝台列車」で。 念願のサンライズ出雲は第一希望の「サンライズツイン」が取れた。 寝台車に乗ったのは数十年前、まだカーテン一枚で仕切られて3段ベットのとき。 あの時は寝ているのになぜかしら他人に何回もカーテンを開けられ、 怖くてほとんど眠れなかったと言う苦い思い出のみ。 今回は空路より高級路線なので大丈夫だろう〜、とワクワクしながら夜の東京駅へ。 22:00東京駅出発〜! |
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車内は木の温もりを活かしたインテリアに統一され、キレイこの上ない! 寝巻きとマクラと毛布・スリッパがそれぞれ付いている。 ツインは広いベッドが真ん中に通路挟んでふたつ、 枕元にはラジオ・ヒーター・アラーム・コンセント・紙コップなどが標準装備されホテルのよう。 足元ライトもあるので安心。 ベッドサイドには旅行かばんを2個入れてもまだ余裕の大きな荷物置き場アリ。 とても快適な列車の旅だ。 ・・・と言いたいところだがひとつ難点が。 ツインは2階建ての下層階なのでホームの下になるので、 駅に着くときはカーテンを閉めていないと丸見え。 線路に近いせいか、震動が結構大きいのだ。また、結構左右に揺れる電車だった。 起きているときは気にならないのだが、横になるとモロに震動が響くようで、 夜中に3回ほどゆれと震動で起きてしまった。 まあ、横になれる分夜行バスよりははるかに楽ですけど。 この点だけを除けばパーソナルな空間を保ったまま移動できるので、素晴らしく快適です。 (2階はシングル&シングルツインなのでそっちのほうが良かったような気がする) やはり人気、とはウソではなさそうで平日でしたがほぼ満室のようでした。 |
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左から ベッドサイドの装備・シャワー室(結構広い!)・サンライズツインの車内案内とシャワーカード¥300(3分間)・サンライズ出雲唯一のオリジナルグッズ¥200 (シャワーカードとタオルセットは車掌が廻ってきたときに買う) 尚・車内販売はありません。ジュース系の自販機のみ設置。お酒はありませんのでご注意を。 岡山駅に到着すると新見駅までの間、車内販売があります。サンドイッチ、お弁当、コーヒー等。 |
=足立美術館へ= サンライズ出雲が「安来駅」に到着するのは9:13. が、単線なのか?あっちこっちで遅れが発生し、約15分遅れで駅に到着した。 きっちりタイムスケジュールを組んでいたので不安はよぎったが、ここではOKだった。 「安来駅」の安来とはあのどじょうすくいの「安来節」のことだった! Mrs無知な私は恥ずかしながらここにきて初めて知ったのだった。 |
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安来駅は新しそうな感じでとてもきれい。 駅舎全体がウッディな雰囲気で、駅車内には観光案内所や売店、カフェもあった。 こんなカワイイどじょうすくいのオブジェも⇒ |
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安来駅から出ている「足立美術館」の無料シャトルバス9:40発を利用し、 約20分ほどで到着。 (タクシー約¥3000・他にイエローバスで鷲の湯温泉下車もアリ、但し本数が少ない)) 平日と言うのに駐車場は大型観光バスが既に10台以上停まっていた。 人気ぶりがうかがえる。 WEB割引券を使い、¥2000で入館。音声ガイド¥500(2人で使用可) |
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コインロッカーに荷物を入れ(無料)中へ。 早速目に飛び込んでくるのは美しい庭園。 そうそう!これが見てみたかった! あまりの美しさに、あ〜来て良かった、と感動。 本当に見事な庭園でした。 正面:迎賓の庭 |
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写真に収めてしまうとこじんまりですが、実際はとても広く、 庭と空以外の遮るものが何もない庭園で、それはそれは素晴らしいものでした。 ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニングと言われるだけのことはあります。 展示室では「横山大観」始め日本画の数々を、 陶芸館では「北大路魯山人」の器なども見れます。 1時間半の時間では駆け足でしか見れず、ちょっと時間が足りなかったのが残念。 ゆっくりするには3時間は必要と感じました。 残念なのはそこそこ混雑しているのに加え団体さんが多く、美術に興味のない方の来館もあるようで、 音声ガイドの音が聞こえなくなる程の大声で話ながら廻られている方々もいて、 静かに見たい私たちにはちょっと残念でした。 どうして黙っていられないんでしょうか・・・外に出てからしゃべればいいのに・・・。 |
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左上:枯山水庭 ・ 左下:白砂青松庭 ・ 右:池庭 |
=出雲大社へ= さて、またシャトルバスに乗り「安来駅」へ戻った私たちは 「やくも7号」という特急に乗り「出雲市駅」へ。 実はこのエリア、本当に電車が少なくて合わせていかないと1時間待ちは当たり前、 乗換に次々遅れていくと、宿に着くのが19:00なんてことにもなりかねない。 もうお昼の時間だったがモチロン昼食などとっている余裕はない。 足立美術館の外の移動パン屋で買ったアンパン1個が今日の昼食。 安来駅には「どじょっこドッグ」なるものがあったのだが、 注文してから作るらしく?時間がないのでパス。あーよかった(?) ところが特急なのにまたも電車が遅れ、1分遅く着いた。 1分遅れぐらい・・・なんていうところだがJR出雲市駅で一畑電車への乗換時間が6分しかない。 JR出雲市駅に電車が入ると、電鉄出雲駅がホームからちょっと離れてる・・・ ん?マズイかも? 階段を駆け下りるが改札は自動ではなく、改札で一人一人チェックし、 その場でなにやら質問している人もいるというのんびりムード・・・ 焦りながらも一旦外に出て、「電鉄出雲駅」のビルに入ると「ジリリリリーー」と発車のベルが鳴ってる!! 「えーーーっ!切符なんて買ってたら間に合わないっ!」 と叫んだ私の声が聞こえたか?改札のおじさんは「これもって!」とバトンのように紙を渡してくれた。 二段飛ばしで階段を駆け上がり、セーフ! ・・・今回の旅、1回目の駆け込み乗車であった。 自動改札でない場合の良し悪しが一度で体験できた駅だった^_^; |
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駅員さんにもらった紙は、乗車した駅の名前のスタンプが押してあった。 多分、いつもこんな感じなのだろう。 電車はウワサ通りのんびりムードで、車掌が女性、 車窓から見える景色などをライブで放送案内してくれる、2両編成。 出雲大社駅に到着。 駅にはレンタル自転車などもおいてあった。 駅舎は昭和初期に建てられた西洋建築、 国の登録有形文化財建造物として登録されているらしい。 天井も高く、駅舎内の全てのものが昔懐かしく、 古きよき時代の日本を垣間見る感じ。 ステンドグラスから注ぐ光が柔らかく、ひっそりと静かな駅舎を照らしていた。 |
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出雲大社はここに今更書くこともないので(私は二度目)省きます。 正門鳥居をくぐりぬけ・・・(出雲大社駅から徒歩5分) |
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拝殿にて「二拝、四拍手、一拝」し・・・ |
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釜社より御本殿を見上げると・・・その迫力と日本国旗の大きさにビックリ。 |
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十数年前に見たときはもっと大きかった気がしたけど・・・ 神楽殿の大しめ縄。 この時期(11月)は「神在祭」ということで全国の神様がここに集まってなにやら会議をされるとか。 大変ご利益がありそうでした・・・ |
さて、ここまできて出雲蕎麦も食べずに大社だけを見て「松江しんじ湖」へ向かいます。 この一畑電車(通称バタデン)はだいたい一時間に一本の電車。 川跡駅で出雲市からの「北松江線」と出雲大社からの「大社線」、 そして同じく松江しんじ湖方面へ行く「北松江線」の3本がこの「川跡駅」で揃います。 ここで各方面へ乗り換えるのですが、3台が揃うまで線路は渡れず待ちます。 そして電車が揃ったら駅員さんが手動で繋いでいた鎖をはずしてくれるので、 そこで一斉に渡るのです。 おもしろいですね〜。 |
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松江しんじ湖方面への電車は、宍道湖の北側を走ります。 車窓からはのどかな田園風景から、宍道湖へと景色が移り変わっていきます。 高い建物など何もないこの風景の中、ガタンゴトン、とゆっくり揺られ、 景色も見たいけど・・・まぶたが閉じてしまう・・・これもまた列車旅の醍醐味では、と思います。 ゆっくり時間をかけて途中下車の旅をしたらもっと楽しそう! いつかそんなゆったりした旅をしてみたいものです・・・ 出雲大社駅から約一時間、今日の旅の終点「松江しんじ湖温泉駅」に到着です。 |
【10/30 本日のタイムスケジュール】 東京22:00⇒安来駅9:30 安来駅9:40⇒足立美術館10:00〜11:35⇒安来駅11:55 安来駅12:21(やくも7号)⇒JR出雲市駅13:06 一畑電鉄出雲駅13:11⇒川跡駅13:20 13:22⇒出雲大社駅13:33〜14:55⇒川跡駅15:06 15:08⇒松江しんじ湖温泉駅15:56 ⇒着後宿へ |