さて、高山駅前から濃飛バス金沢行きにのり、2008年に新しく出来た高速を通れば1時間で白川郷へ。
ダム脇の「荘川桜」の道があまり通られなくなるのは悲しいですが、確かに便利です。

良い天気だったので、先日降った雪はだいぶ解けていたようだった。

出会い橋を渡ると白川郷荻町合掌造り集落世界文化遺産エリア。


雪をかぶった藁葺屋根の合掌造り。青空に映えてとてもキレイです。
前回は秋に来たのでこの景色を見たかった!
荻町が見渡せる荻町城祉展望台までぷらっと歩きます。

展望所への坂道は、凍結の為車両は通行止め。
滑る車道をノンビリあがっていくと、山々が見えてきました。
いつか行きたい、白山はどこかなぁ〜?
(ここからは見えないよね・・・方向がわかっていない^^;)

展望所までくると、ああそうだったよね〜と懐かしい風景が広がる。
茅葺きの古い合掌家屋が113棟並んだ姿は、昔の日本の風景らしい。
変わらない風景と言うのは良いものだ。

↓このくらいの高さから見ています。

そしてまたゆっくり降りて、前回ここも駆け足で過ぎたので、
商店を覗いたり、町を楽しみながら散策します。
のんびりと日本の原風景に触れることが出来てシアワセ。
限られた時間の中、駆け足の旅が多いけど、
やっぱりゆっくりしないと見えてこないものもあるなぁ、と思いました。

まだ柿がいっぱい残っていた。


世界遺産区域は狭いエリアなので急いで廻れば半日もあれば回れますが、
今回の旅の後半は、ふらふらゆっくり、がテーマ。
散策の後、この後の予定の為「白川郷の湯」という日帰り入浴施設へ。

156号線方面へ行き、左へ曲がったところにありました。
ここは宿泊もできるらしいです。



温泉は空いていて、庄川を眺めながらの露天風呂で
のんびり温まりました。昼間から飲んじゃったので眠い(笑)
割と近代的な感じの温泉でした。

温泉を出ると、日はだいぶ傾きかけていました。
夕方になると観光客も減り、静かな町へと戻るようです。

日暮れ前の静かなひと時を楽しみながら・・・
凍りかけた車道、
滑らないようにゆっくりと目的地へ向かいます。

そう、今日は帰らないんだも〜ん、
白川郷で過ごすんだ〜♪


                      

左:玄関で迎えてくれた愛嬌たっぷりのたぬきさん
中:私たちの部屋。田舎のおばあちゃん家みたい?
右:お風呂は使わなかったけど入れます。
(順番待ちを考え、白川郷の湯に入っておいた)
右中:のだにやさん外観

今日の目的は「世界遺産に泊まる」

白川郷にも行こう!と計画した時、
宿泊できる民宿があることを知り、電話で問い合わせたところ、
まだ空いていた。(この日は4組宿泊)
親切で元気な女将さんの宿は「のだにや」さん。
小さな部屋には小さなコタツがあり、TVなどのない静かな宿。

よく見かける「囲炉裏を囲んでの語らい」
みたいな宿ではなかったけど、この地域の方たちは
昔からこんな風に静かに季節の流れと共に
生活されていたんだろうな〜・・・
日本昔話のような、普段体験できない貴重なひと時を
過ごすことができた。

世界遺産の中に泊まれるなんて、ウソみたいで楽しかった。
(隣の部屋は外人さんでした)


左:夕飯時。各部屋毎にお膳が並んでいる。
中:朝食。やっぱり朴葉味噌、久々の生卵。
右:夕飯は山菜中心のメニュー、美味しいです!
左中:長い廊下の両脇が部屋

夜の白川郷は本当に静かでした。
ホントのライトアップは2月からですが、せっかく来たので夜景を撮ろうとカメラを持って外に出た。
まだ17:00過ぎたばかりなのにもう店は全て閉まり、家の明かりもどんどん消えて行く・・・
ツルツルの車道を転ばぬように明かりのついた合掌造りを探してみたけど・・・

かろうじて撮れた写真がTOPの写真のみでした(笑)


                      

【2008.12.30】
翌朝、きさくで親切な女将さんに挨拶をし出発、今日は最終日。
10:20分のバスに乗らなきゃいけないけど、
やっぱり合掌造りも見学したい、と(前回1軒だけ見た)行く事に。
ありがたいことに9:00から見学を受け付けてくれている、
明善寺の脇を歩いて「和田家」へ。

「和田家」は国の需要文化財指定。
築後約300年を経過した今も、住宅として生活が続けられている合掌家屋。
そのドッシリとした重厚な造りは、時代を耐え抜いてきた風格を感じさせます。
2階は丁寧に縄で縛られた屋根組が連続に配置され、広々とした迫力ある空間が広がっています。
1階が透けて見える格子は、え〜〜っとなんの為だっけ?煙のため?(汗)
1階には祭事に用いられた漆器やタンスなども展示されています。
こちらのご先祖は叙勲・褒章受章者らしく、りっぱな額と菊のご紋を初めて見ました。
前回も来たのだけれど、ゆっくり見てなかったのね〜。

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お次は「神田家」


神田家の合掌造りは江戸後期に石川県の宮大工により、
十年の歳月をかけて建造されたと云われています。

間取りの発達や小屋組み(合掌木)の
大工の手跡の多さにより、合掌造りのなかでも
非常に完成度の高い造りになっていて、
およそ200年の歴史があるそうです。
まだまだキレイでこの先何代まで使われて行くのでしょう?
匠の技術と管理の素晴らしさに驚くばかり。

二階以上には養蚕具・機織機・酒造りの為の道具などが
展示されています。




↓藁葺の屋根葺きのときに使う針。こんなに大きい〜!

中二階は独身の男兄弟や使用人の寝起きをする場所があったり面白い。
火の安全を確かめる為の火見窓があり、中から囲炉裏の様子が見られます。(画像は3階だったかな?)

神田家は4階の最上階まで上がることができます。
煙り抜きの窓から見える風景がまた美しい。心が穏やかになりますね。


清々しい朝、合掌造りの見学を満喫し、バスに揺られ高山に戻ります。
思いつきで来てしまった様な旅だったけど、
山の魅力から町の魅力、日本の原風景まで、
ゆったりふらふら歩きが楽しかった。


左上:出会い橋の鳥居をくぐると萩町エリア。
右上:せっかくなのでセルフ撮り・・・また曲がってる。
左下:朝の出会い橋は凍って怖いです。
右下:バスの発着所、観光案内所。


   


一年の締めくくりにふさわしい?ハラハラもあり、まったりもあり、発見もありの旅でした。
さて、2009年はどこへ旅しようか・・・?


高山駅に戻り、お正月用の日本酒や飛騨牛、お漬物までぎっしり買い込み、
バスに揺られ、新宿へ。
今回は急な思いつきにしてはバス利用などで、リーズナブルで満足できる旅だったのでは?
とプランナーとしての本領発揮できた自己満足な旅でした。





今回の旅3泊4日経費⇒交通費及び宿泊費(飲食代等含まず)@¥52,860

<参考>
新宿=高山 バス往復なら奥飛騨まるごとバリューきっぷで¥14800
高山=白川郷 往復¥4300
のだにや」宿泊¥8800
宝生閣」平日料金¥14700
西穂山荘」宿泊¥9300



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