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はじめに


現在では、かなりの多くの方が1日に何時間もパソコンと向きあって、キーボードを操作されておられると思います。 私もその一人ですが、キーボードのキーを打っていて、なんとなくしっくりせず、どことなく、手、指、腕に無理をかけている感じを常に持っていました。 キー配列がV字型になった”エルゴノミックキーボード”なら打ちやすいかと思いましたが、店頭で触ってみると、操作感が今まで使っているキーボードと大きく違い、また決して操作性が良いとも感じませんでした。

さて、どうしたものかと、自分の手、指、腕の動きを観測して考え出したのが、ご紹介する新しいエルゴノミック(人間工学)デザインです。 以下に詳しく人間工学の観点からデザインの特徴を説明します。 構成として、まず、一般のキーボードの問題点を考察し、次にV字型のエルゴノミックキーボードの問題点を考察します。 その上で、これらの問題点を解決するデザインの説明へと進みます。



1. 一般のキーボードの問題点

■ 手首にストレスを起こす原因

まず、手首を曲げずに真っ直ぐにしたまま、両前腕(手首と肘の間の腕)をハの字状に机の上に置いてみてください。 手の甲の面と机の水平面との関係を見ると、手の甲の面は机の水平面と平行にならずに傾斜していることに気づきます。


これは、手と前腕が自重によって回内される(回内とは、鍵を鍵穴に入れた状態を想定して、右手に持った鍵を時計の反対方向に回す動き)一方で、前腕に付いている回外筋(右手前腕を時計の方向に回す筋肉)が引っぱられて緊張し、回内と回外の力がバランスする角度で前腕が保たれる為です。

この様にして、手の甲が自然に傾斜し安定した状態で指先を見ると、親指および人差し指の指先はホームポジションのキーの位置にはありません。


ここから、ホームポジションの親指、人差し指キーを打とうとすると、まず手の甲をキーボード面に水平になるように手・腕を回内させ、





さらに親指・人差し指をキーに向かって前方(ディスプレーのある方向)に伸ばしながら、手首を小指側に曲げるという動きをします。





即ち、手首を「回し(回内する)」、かつ「(小指側に)曲げる」動作をして、いわゆる「ねじる」動作をする訳です。 回す、曲げる、それぞれ単独の動きではストレスは生じませんが、ねじるという複合的な動きをするとストレスを生じます。


「ねじる」動作を原因とする代表的な症状としてド・ケルヴァン病があります。 ド・ケルヴァン病になると、手関節にピリッと痛みが走ったり、指を伸ばしにくくなったりします。

わかりやすい例として、4本の指で親指を包む様にして手を握り、手を回内させながら、手首を小指側に曲げてみて下さい。 すると、親指側の手首部分の腱鞘に強いストレスがかかり、痛みを生じます(注意!あまり強く試さないでください。)




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特許出願中 特開2004-288166(「キーボード」)      
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