越中旧事記(えっちゅうくじき)には、次のように記されてるとか。 『元禄15年(1702)越後「ねち谷」と言う所に目の不自由な百姓がいた。たまたま霊夢に 日石寺の滝の脇に藤の木があって、その根のところから水が出ているので、その水で 目を洗うとよかろうとお告げがあった。目が見えないので参拝の人に助けられ、 信心肝に銘じてその水で目を洗うとたちまち開いた。山を下りる時には杖を必要と しなかった。』
滑川ICから富山中部広域農道(スーパー農道)を上市町方向へ、途中大岩口交差点を左折して 約4kmにある大岩日石寺には、神亀2年(725)、高僧行基がこの地に巨石を発見して彫ったといわれる 岩仏の不動明王があります。全国の磨崖仏の中でも最高傑作といわれ、国の重要文化財。 「大岩の不動さん」として全国にその名を知られ、多くの 信者が訪れる真言密教の大本山です。 その巨石の周りをめぐって、本堂脇に湧き出している清水が「藤水」で、 古来より、眼病に霊験ありと人々に信じられてきました。 境内にはメグスリノキ(目薬の木)も生えていて、老眼にもいいと聞き、 思わず煎じ用の乾燥メグスリノキを買ってきた私です(笑)。 門前の旅館では、霊水を使って冷やしたソウメンやトコロテンが 賞味できます。
大寒には、全国からの行者がこの六本滝にうたれて寒修行を行います。
修行の日は冷たさをこらえて唱える信者のお経が境内にこだまします。
不動明王の回りから出る霊水です。
こちらは12支滝です。