『江戸時代に北陸街道を行き来した旅人ののどを潤した休憩所を復元しており、
水琴窟の音色を聞くことができます。現代人の身心を潤す憩いの場です。』
【とやま水紀行「とやまの名水」 2006年8月 富山県生活環境文化部環境保全課】
『江戸時代に参勤交代の制が定められ、大名の行列や
人びとも旅のために道路がととのえられました。
北陸街道もできました。今から約320年前の寛文二年
(1662)に「愛本橋」が出来てから街道は
三日市で、大布施方面から黒部川をわたって入善・泊へと
行く道と、荻生・浦山そうして「愛本橋」を通って
舟見・泊へと出る道が出きたのです。
荻生の「長屋」を通る道を「上街道」、または「夏街道」
といいました。長屋の村の入口の曲り角のところに
「七本の松」があり、旅をする人びとは「七本松」といって、
この松の下で一服休みをしました。
ところが、この松の近くの道路の脇から湧水が発見
されました。近くに住んでいた関東の結城(現在の
茨城県)から称名寺(浄土真宗・お西の寺)に随従して
来た結城氏が、湧水の側に小屋を構えた茶店を開いて
旅する人をもてなし、人びとに喜ばれました。
「箱根」とは「大きな山」、または「神聖な山」のことを
いいます。ありがたい清水です。
神聖なあらたかな山から流れて出た浄水です。
(故野島好ニ氏記)
【現地案内板】
平成18年4月に「とやまの名水」に追加選定されました。 水量豊富できれいに整備されています。 富山地方鉄道本線長屋駅から徒歩3分です。
県道からの全景です。【2007年5月撮影】
ひっきりなしに水を汲む人が。【2007年5月撮影】
水がめが風流です。【2007年5月撮影】
平成7年に黒部名水会が設置した水琴窟です。【2007年5月撮影】