(ふじわらだけ)
藤原岳
(1130m)


三重県鈴鹿山脈の名峰です。その雄大な山容は地元いなべ市藤原町のシンボルともなっており、早春の福寿草も大変有名になっています。早春の3月になると、この縁起の良い花を見るために関西各地から大勢の登山客が足を運びます。雪の下から顔を出す福寿草は春の訪れを告げる最高の花といえそうです。


平成18年3月25日、最高の日本晴れの日にKameG君と二人、自宅からマイカーを使って出発しました。
ルートは名神高速を使って京都南ICから関ヶ原ICまで走り、関ヶ原からは国道365号線を使っていなべ市に向かうという単純ルート。
高速渋滞がありませんでしたので走行時間は約2時間、早朝6時過ぎに出発して8時過ぎには藤原岳自然科学館のある登山口に到着しました。

登山口周辺の駐車場はほとんどが有料(300円)でしたが、その支払いは簡単で備え付けの箱に自分で入れればいいだけ・・・。

駐車後は装備をして自然科学館にあるWCに立ち寄り出発。往路は大半の人が聖宝寺のある裏登山道を使います。裏登山道の5合目付近から福寿草が見れるからです。我が家も例にもれず裏登山道から出発。舗装道路になっている道を10分程歩いていくと聖宝寺の裏入り口に到着しました。そこでまた装備を整えてからしばらく行くと川の流れの音が聞こえてきて、そこに「一合目」の木札が立っていました。河原を越えるとそこは長命水、そこから先が本格的な登山道でした。

台風の影響なのか多数の倒木をよけながら細い山道を歩いて行くのには一苦労。細い崖っぷちには少々びびりました。
蛇行の少し急な登山道をくねくね回りながら登って行くと、2合目、3合目の木札に到着。3合目の木札のある所は少し広場になっていましたので、そこで休憩をとる登山客が多かったです。我が家も見習ってそこで休憩。

休憩が終わるとまた上を目指して出発。5合目に着いてそこで休んでいると下から登って来たおじさんが「あそこに福寿草が咲いている、あっちにはトリカブトがある。」と親切に教えてくれました。教えてもらったところをのぞいてみると、あるある、黄色い福寿草が・・・。5合目付近はまだ日当たりが悪い山の中ですが、それでも所々わずかに日が当たるところに福寿草が咲いているようです。

そこからさらに上を目指して歩いていくと、だんだん日のあたる場所が増えてきました。それと同時に福寿草の花も多数発見!12年程前にTさんファミリーと登った時(3月半ば?)には全く福寿草を見ることができなかったので、今回の発見には素晴らしい感動がありました。一輪、二輪ではなく、数え切れないぐらい咲いていたのですから。

6合目付近まで登っていくと今度は白い節分草の花も見られるようになり、これもカメラに収めることができました。多数カメラに収めた後、さらに進んで行くと今度は雪の残る登山道に出てきました。どうやら8合目の少し手前、7合目付近に出てきたようです。多数の登山客が足の踏み場を作って登ってくれていたので、この雪道はアイゼンなしでも登ることができました。この雪道を過ぎてしばらく行くと8合目に到着。

藤原岳の8合目は日当たりの良いかなり広い広場になっており、昼食や休憩をとるもの、アイゼンをつけるものでごった返していました。うちは・・・というと、まだ11時だったので昼食を延長してアイゼンを装着し、9合目を目指して登ることになりました。8合目から先は夏山登山道が使えず、冬期登山道を使って登ることになったのですが、この道がこれまた大変な急斜面でした。おまけにドロドロの雪が残っているので滑落しそうで一苦労。それでも何とか無事にこの斜面を通り過ぎると福寿草の楽園9合目に到着しました。ここは見晴らしの良い岩場で眼下にいなべ市の町並みが見渡せます。またその日当たりの良さから多数の福寿草が開花しており、岩の下からも顔を出す福寿草には感動しました。

9合目の撮影が終わった後は昼食を抜きにしてさらに上昇。
しかしここから先の道も残雪があり、かなりきつくKameG君はザックの重荷が身にこたえたようです。
あともうちょっとの辛抱や、辛抱や・・・と念じつつ、しばらく歩いて行くとやっと藤原山荘に到着しました。ここにはWCもあり、最高の休憩場所となっています。ここでやっとランチにありつけたKameG君、腹いっぱいで満足気でした。

昼食後は山荘周辺の福寿草の写真撮影をすることにし、展望台、藤原岳山頂行きは断念することにしました。
時間的にも体力的にもあまり余裕がありませんでしたから。

ただ帰り際に岩場の陰で雪の下から咲く福寿草を一輪だけ発見しました。
これが最高の感動だったかな・・・。

帰路は8合目から元来た道である裏登山道を使って下山。
表登山道である大貝戸道は大勢の登山客でごった返していて静寂とは無縁のように思われましたので。

無事下山できた時刻は午後5時前、ぎりぎりで自然科学館に立ち寄り、帰路は3月21日にオープンしたばかりの阿下喜温泉に入りました。アルカリ性単純温泉でいい〜お湯・・・。湯温は少しぬるめだったかな。


   

(左)6合目付近の節分草(右)藤原山荘付近の福寿草


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