(きそこまがたけ)
木曽駒ヶ岳
(2956m)


木曽駒ヶ岳は信州中央アルプスの最高峰です。深田久弥の日本百名山の一つに選ばれており、その知名度は有名。またその南部にある空木岳(うつぎだけ)も日本百名山で木曽駒ヶ岳から空木岳への道は中央アルプス縦走路として大勢の登山客が足を運んでいます。木曽駒ヶ岳への登頂は昔は木曽谷側から登る人が多かったようですが、今では伊那谷側から千畳敷までロープウェイを使って手軽に行けるようになりました。


平成17年9月9日の早朝5時、KameG君と二人してマイカーに乗り、名神高速〜中央道を使って駒ヶ根ICまでとばしました。その道程約4時間、途中SAで朝食をとって9時過ぎには駒ヶ根ICを下り、5分程で菅の台駐車場に着きました。マイカー組はそこからバスに乗り、ロープウェー乗り場のあるしらび平に行くことになります。9月上旬のシーズン過ぎでしたが、それでも大勢の登山客が雑談を交わしながらバスを待機していました。

バスに乗り込んだ後は約40分程でしらび平に到着。乗り場でお得なクーポン券を見せてロープウェーに乗車。わずか10分ほどで雲上の楽園・千畳敷に着きました。この降車駅のそばにあるホテル千畳敷がその日の私達の宿です。宿で受付を済ませると早速、登山を開始。眼前に広がる雄大な千畳敷カールを臨みながらまずは西遊歩道を通って八丁坂、宝剣山荘を目指すことにしました。西遊歩道に咲く花々はさすがに秋の花ばかりでウメバチソウやサクライウズ、の赤い実がたくさん咲き乱れていました。コバイケイソウやチングルマの花は既に実となっており、夏の名残として剣ヶ池の周りに散在していました。

西遊歩道を過ぎるとそこから先は急斜面の八丁坂。カメラをしまい、荒い息をしながらゆっくりと登って行くことにしました。八丁坂の中程辺りに出ると登山道の脇に白い小さな花々を発見。秋の高山植物の代表格であるトウヤクリンドウでした。山中でトウヤクリンドウを見るのは初めてだったのでカメラに何枚も収めました。

しかしこの頃より天候が悪化、雲間の何も見えない中、宝剣山荘を過ぎ、しばらく行くと天狗荘に到着。そのそばに囲いで保護されたコマクサが寒さにふるえながら2〜3輪小さく咲いていました。
そこから先も雲と霧が混在する強風。中岳道に入ると登山道の脇に咲く花々はそのほとんどがトウヤクリンドウでした。

中岳道を過ぎるとそこから先は急坂となり、木曽駒ヶ岳への登頂路=本岳道に入りました。
つよぉ〜い強風の中、先が真っ白で何も見えない急坂を「ひぃ〜ふぅ〜はぁ〜ふぅ〜」登って行くのには一苦労。
それでもあこがれの頂上まであと一歩・・・と思いながら登って行くと、気がついた時には木曽駒山頂に到着していました。

天候の悪化のため、頂上で昼食をとった後はすぐに下山開始。帰路は元来た道を引き返すことにしました。途中、天狗荘で少し休憩をとって宝剣岳登頂は断念。宝剣山荘を過ぎ、あの急坂の八丁坂も下りると眼前に広がったのは雄大な千畳敷カールでした。

ホテルに着いた後は早速お風呂に入湯。標高2300mの山の上にある日本最高所ホテルの中のお風呂です。
あつ〜いお風呂でのぼせた後は豪華な品数の食事を食べて就寝。
長年行きそびれて未練を残していた山だけに無事に登頂できた喜びは最高です。

ただ夜中に・・・かってのトラウマが襲いかかりました。
高山病です。息ができない、できない・・・とKameG君をたたき起こしました。
13年程前の八ヶ岳登山で山小屋で高山病にかかった時の記憶がいまだに頭から離れていなかったようです。

でも発作はすぐに止んだ・・・。後はぐっすりの就寝でした。

翌朝は夜中のアクシデントを忘れたかのように南アルプスと千畳敷カールの写真を撮りまくり、下山後は諏訪湖の畔にある原田泰治美術館に立ち寄りました。

<得だね情報>
ホテル千畳敷は1泊2食付で2万円を超える宿ですが、今回は9月上旬(夏山シーズンと紅葉シーズンの休閑期)のお得なクーポン券を使ったので宿泊代+ロープウェー往復代+バス往復代で一人1万4千円でした。


   

本岳道に咲くトウヤクリンドウ


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