CPA職務展望　IPOメモ

未公開企業と公開企業

未公開企業・・・当事者は株主と債権者

→商法による株主・債権者保護
　株主総会、合併時の債権者保護手続き等

公開企業・・・当事者は株主、債権者及び投資家

→上記に加え、証取法による投資家保護
　有価証券報告書による公衆縦覧、タイムリーディスクロージャー等

• 株主以外に対しても会社の情報を正しく公表する必要性。

公開による株主、会社の利益

株主の利益・・・株価の上昇によるキャピタルゲインの獲得

配当金によるインカムゲインの獲得

会社の利益・・・ファイナンスによる資金調達

知名度、信用力向上による間接的な利益（営業力強化、採用等）

• ただし、株価の上昇（業績の上昇）、流動性向上が前提。

※一般的に店頭市場より東証上場の方が信用力、流動性は高い。

投資家の投資判断

公表されている会社情報を基に、投資対象として適格かどうかを判断。

業界に成長性はあるか
会社に成長性はあるか
どのような仕組みで収益が確保されているか
将来にわたって事業、業績が継続するか

投資判断の前提として、会社が適切に（フェアでタイムリーな）情報開示を行っていること。

IPOの意義

IPOによるメリット	マーケット（投資家）の視点
資金調達力の拡充 財務体質強化	資本市場から調達する資金の使途は何か？　なぜ借入金では賄えないのか？ 調達資金の使途は、投資家の期待収益率（株主資本コスト）を上回るリターンを期待できるのか？ 財務体質の強化は、株主にとって有益か？（ROE）
信用力の増大 知名度向上	信用力、知名度の向上による事業上の優位性とは？ 仮に、企業買収にさらされた場合の資本政策上の担保は？
経営管理体制の充実	タイムリーディスクロージャーの体制構築→人的資源投入は不可避、管理部門固定費増大による利益圧迫 「マイカンパニー」から「パブリックカンパニー」への意識改革断行
人材確保 モラルアップ	ストックオプション等による多額のキャピタルゲイン→退職、労働意欲減退のリスク 知名度向上に伴い就職希望する人材が、本当に優秀な人材なのか

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