2004年に1994年以来10年ぶりの試験制度変更が実施されます。今回の変更は大規模なもので、従来のペーパー試験はGMATやらTOEFLと同じくコンピュータ化されます。また従来は毎年5月と11月の年二回実施でしたが、年に4回まで受験可能となります。
試験自体は一発勝負で、毎年5月・11月の第一水曜・木曜(時差の都合でGuamのみ木曜・金曜)の二日間に分けて行われます。試験科目と日程は以下のとおりです。
Wed. | Thu. | |
a.m. | 商法 LPR 3hrs a.m.9:00-12:00 Business Law & Professional Responsibilities |
税法・公会計・管理会計 ARE 3.5hrs a.m.8:30-12:00 Accounting & Reporting |
p.m. | 監査 AUD 4.5hrs p.m.1:30-6:00 Auditing |
財務会計 FARE 4.5hrs p.m.1:30-6:00 Financial Accounting & Reporting |
つまり、二日間でたったの四科目です。合計15.5hrs。四科目受けると、最後の科目、FAREは体力的に相当疲れます。試験問題の出題形式は
(%) | LPR | AUD | ARE | FARE |
MC | 60 | 50 | 60 | 60 |
OOAF | 20 | 30 | 40 | 20 |
Essay | 20 | 20 | 0 | 20 |
となります。MC(Multiple-Choice)は一問一答の四択、OOAF(Other Objective Answer Formats)はそれ以外のマークシート、Essay(Essays or Problems)は論述・計算作表問題です。客観問題の配点比率が比較的高いため、英語が苦手でも合格を狙うことは可能です。AREは全問マークシートです。
合格するためには、各パートで75%以上の得点率が必要となります。各パートごとの合格率は30%ちょいです。部分合格制度が認められており、州によって異なりますが、一般的なパターンでは、同時に二科目以上が100点満点の75点に到達し、残った科目が50点以上の場合、75点に達した科目の合格が認められます。(ただし、ほとんどの州で有効期限があります)
この科目合格制度と客観問題の出題が多いことから、超難関の日本の公認会計士資格より合格が狙いやすいと言えるわけです。(科目合格制は日本の公認会計士試験においても導入の見込みです)
もちろん、受験者の絶対多数は、母国語で受験しているアメリカ人の、しかも会計学を大学(ないしは大学院)で専攻し、アカウンティング・ファームで働く人たちです。会計学専攻の修士(or MBAなど)以上の学歴でないと受験できない州もあります。その中での合格率30%ですから、相当な難関であることには違いありません。なお全科目を一度にPassする方は、全米各州のデータでは二割未満です。
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