"City Gate"

オーストリア南東部、ゲルマン文化最南端の都市、グラーツ。旧市街の真ん中に険しい山がある、個性的な街です。ここの写真は以前にも1枚ご紹介しましたが、この街を訪れた当日は日曜日でした。ヨーロッパの街で日曜日というと多くの店は閉まり、街にも人気が少ない、静かな1日ですが、この日は街をあげての大マラソン大会でした。駅から旧市街へ向かうトラムも1路線のみ、しかも迂回運転で街はずれに停まるだけ。そこで降りれば、旧市街のあらゆる道をシャットアウトしてランナーたちがあちこちを走り回っていました。いたるところにつけられたスピーカーからは何をいってるのかは分かりませんでしたが、威勢のいい放送が流れ、沿道の人たちも拍手と声援を送り、それはもう、賑やかでした。
これだけの街をあげてのフェスティバルを見ることができたのも貴重な経験でしたが、官庁街の方へ少しはずれると、いつもの、静かなヨーロッパの街並みがありました。ここはもう旧市街のはずれ、落ち葉舞う秋の日の、門に縁どられた静かな街並み。

グラーツにて