この日は訪問局数が一桁の福島県を攻めるべく、年休を取っていわきへと向かう。前日の11日、朝起きるが何故か頭痛が・・・。当初の予定では上野8:00発の
特急スーパーひたち7号で常磐線を乗り潰して仙台まで行き、そこからいわきへ戻ってくる予定であったが、大事をとって上野発14:00の
特急スーパーひたち31号に乗って直接いわきへと向かう。上野駅で遅い昼食に釜飯を買ったが、紐を引くと蒸気が出て暖まるという優れものであった。列車は車体を右に左に傾けながら突っ走り、程なくいわきへ到着。この日は冬型の気圧配置で小雪が舞う、あいにくの天気であった。レンタカーを予約してあったので駅まで迎えに来てもらい、営業所でレンタカーを拝借。いわきは雪は殆ど積もることはないが、レンタカーは全てスタッドレスタイヤを履いていた。雪の積もる福島県浜通りなどに行くお客さんのためだそうである。今日は原ノ町に宿を取ってあったので、ここから80キロ程北上しなければならない。雪道の運転経験が殆どない私にとっては、夜の雪道だけは避けたいので、そそくさと国道6号に出て北上する。が、途中から日も暮れ雪も降り出し、道もうっすらと雪化粧、という最悪の状態となった。にも関わらず、国道の車は70キロ以上で流れており、私がペースカーとなってしまったことは言うまでもない。やっとの思いで原ノ町へ到着。へとへとになってしまった。
明けて12日。昨夜から雪が降り続いたらしく、町はすっかり雪化粧。天気は良く郵貯日和なのだが、今回のメイン
大柿簡易郵便局がある山奥の道が心配である。朝7時半頃に原ノ町の宿を出発。浪江まで南下してここから山道へ。道には雪が積もり、日陰の部分は凍り付いていてとても怖かった。とろとろ慎重に走り、後ろには大勢の車を従えて大名行列を作りながら
大柿簡易郵便局の前を通過。浪江町を完訪したいがために、更に山奥にある
津島郵便局から始めるためである。随分長く感じたがようやく津島の集落に到着。国道の裏道に入り小学校の前に
津島郵便局を発見する。時刻はまだ8時40分。時間があるので局舎の写真を撮るなどして時間を潰し、9時ちょうどに局へ。無事貯金を済ませる。

大柿簡易郵便局

同じく大柿簡易郵便局
外見からは郵便局とは
判別できない
もと来た道を引き返し、雪道をさっきと同じように恐る恐る走って
大柿簡易郵便局へ。ここは全国でも珍しくなってしまったオフラインの郵便局である。綺麗に整備された国道沿いにポツンと農協があり、周辺には民家が数件。
失礼だが利用者はいるのか、といった感じの立地だが局には地元の方が先客で訪れていた。オフラインで郵便貯金を利用されているのかと思ったら、農協貯金をされていた。農協貯金はオンラインが導入されており、これでは無理もない。暫く待って貯金をお願いする。私はオフライン局では専用の通帳で貯金しており、預け入れ金額も普段は100円だが、オフライン局では訪問局数分だけ預けることにしている。預入表に4896円と記入し、5000円札を出してお願いする。局員のおじさんが手慣れた手つきで金額機を操作し、力を込めて通帳にガチャンと金額を刻印する。昔は全国どこでも見られた光景らしいが、私は見るのは4回目である。局員さんに聞く所によると、この農協の支所が2月末で閉鎖となり、簡易局の受託者が変わるそうである。その時に次の受託者がオンライン化する予定だそうで、これを書いている3月14日時点では既にオンライン化されているかも知れない。色々とお話をしてお手洗いまでお借りして局を後にした。