1999年11月の記録

郵貯日 普特 中央 簡易 分室 出張 年合計 通算合計 非扱 非扱計 地域 交通手段
11月11日 5302 135 東京 徒歩
11月21日 5302 136 兵庫 自転車
11月22日 28 30 5332 140 広島
合計 30 32 1日平均(30日) 1.03局

1999年11月11日(木) 強引に一並び記念郵貯の巻

00535 清瀬野塩郵便局 5301  清瀬市野塩1-194-3
01360 新秋津駅前郵便局 5302  東村山市秋津町5-36-2
 この日は平成11年11月11日。1が6つも並ぶ旅行貯金家にとっては記念すべき日である。長野県にある飯田風越郵便局は局番が11111なので、この日にここで貯金をすると1行全てを1で埋めることも可能である。私もこれには魅力を感じたが、何しろ社会人の身。しかも今月22日はどうしても休みたかったので、11日も休暇・・・とは言い出せない状況だ。お腹が痛くなる事も考えたが(笑)、演技にもまだ自信がないのでやめて、大人しく出社する事にした。しかし、この一大記念日をただ会社で過ごすのは精神衛生上良くないので、フレックスを使って近場の未訪問局に行くことにした。

 前日までにフレックスの許可を取り(いるんです、これが)、10時15分出社にした。当日は会社から電車1本で行ける武蔵野線沿線に狙いを定め、新秋津駅周辺を攻めることにした。通勤客を尻目に8時45分頃に新秋津に到着。西武の秋津駅の向こうにある清瀬野塩郵便局を目指す。新秋津駅から秋津駅へは人の流れができており、案内板無しでも全く迷う事なく行けた。沿道は住宅地なのだが、この両駅間の道路だけ不自然に店が立地していて、人の流れが生み出した商店街のようだ。秋津駅からは更に歩いて踏切を越える。道にはやたらと若い女性が目立つ。近くに女子大でもあるらしいが、こんな早朝(?)から大学に行くとは殊勝な方々だ。私は冬場の1限目なんぞまともに出た事は殆どなかった・・・。とか言ってると右前に清瀬野塩郵便局が見えてきた。3階建ビルの1階が郵便局である。時刻もちょうど9時となり、待つことなく貯金終了。1並びの日でも、そんな事は関係無いようだ。

 次はもと来た道を戻って新秋津駅前を通って、少し細い道を行くと新秋津駅前郵便局に到着。局の前は細い道にも関わらずダンプが往来し、他の車と離合が大変そうだ。局はマンションの1階部分である。ここでもすんなり貯金完了。少しはめぐらーや郵趣の方に会うかと思ったが、そんな気配すら無し。やはり飯田に集結していた模様だ。この2局で駅周辺は片づいたので、新秋津駅に戻り、武蔵野線で北府中駅へと戻った。10時には職場に戻ることができた。

1999年11月21日(日) 赤穂元禄時代村の巻

43006 赤穂郵便局元禄時代村分室 ----  赤穂市上仮屋12-1 赤穂城跡公園内
 この日はかなり特殊な郵貯である。曜日は日曜日。しかも訪問局カウント上は0局。つまり貯金非扱い局のみの訪問である。これはNHKの大河ドラマの関係で赤穂城周辺で「元禄時代村」なるものが出没し、そこに赤穂郵便局が臨時設置した分室が置かれたためである。この分室、切手や記念押印のみの営業だが、休日も稼働するATMがあり、頼めばゴム印の押印も可能という気の利いた分室である。私は窓口で貯金を扱わない分室や出張所は訪問対象に入れていないが、ここだけのゴム印があるのなら話は別。訪問局数にはカウントしないが行ってみる価値はあると思い立っての訪問だった。

赤穂郵便局元禄時代村分室
赤穂郵便局元禄時代村分室
見にくいが中央の白いのが
郵便局のカウンター。
その右にATMがある。
右上に見えるのが元禄時代村
のテントの頭である。

 大阪から新快速で姫路入りし、ミスドに行ったり「はまかぜ」を撮ったりしてから相生へ移動。赤穂線に乗り換えて播州赤穂に到着した。時刻は既に14時過ぎ。駅では「元禄時代村」の割引入場券なども売られていて、早速聞き込み開始。最初はお目当ての分室は時代村の中に入らないと駄目だと思っていたため、入場料などを聞く。ただ、ここでは周辺の観光地とのセットでしか販売されておらず、そんな所まで行く気はさらさら無かったので購入しなかった。会場は赤穂城周辺で、歩いても15分位で行けそうな距離だが、臨時分室への想いでうずうずしていたのか、駅前のレンタサイクルに手を出す。100円で終日使えるという良心的な値段だ。貸出帳には赤穂市とか龍野市とか、地元周辺の住所が並ぶ中、東京都は結構浮いていた。実家のある岡山市を書いておけば良かったかな?残り1台しかなかった自転車で一路赤穂城へ。5分もしないうちに到着した。周辺は観光バスが往来していて、じさまばさまがうじゃうじゃいる。城の門の傍の公園に自転車を止め、中へ。少し歩くと屋台のような出店が並び、その中に赤穂郵便局元禄時代村分室があった。どうやら元禄時代村はその後ろにある大きなテントの中のようで、分室自体に行くのはただであった。

元禄時代村の野良猫
元禄時代村にいた野良猫
やたら人懐っこい性格で
写真を撮ろうとすると
すぐ足にまとわりつく。

 早速ATMで通帳に入金する。この局は訪問局に数えないため、1万円を預け入れる。で、おもむろに傍にいた局員さんに「ここに判子押してもらえませんか」と言うと、慣れた感じの反応で「通帳という文字に重なりますがいいですか?」とのお返事。ATMでの預入のため通帳の空きスペースが少なく、確かにゴム印全部は入らない。仕方ないので「通帳」の文字と「赤穂」の文字が重なるように押していただいた。後ろの「元禄時代村分室」が見えるので良しとしよう。ついでに記念のタトウを買って分室を後にした。定額貯金もしたかったのだが、やはり日曜日なのかできなかった。少し残念である。後は周辺をぶらつき、やたら人懐っこい野良猫の写真を撮ったりしてから退散した。結局元禄時代村には入らなかった。大河ドラマ見てたら見に行ってたかも知れないが、特に興味も沸かなかったので仕方ない。播州赤穂駅に戻って自転車を返し、相生に戻って0系こだまに乗って岡山に到着した。

 後は蛇足だが、岡山に着いてから実家へと向かい、早めの夕食を食べた後、岡山大学の学祭準備に顔を出す。この日の17時頃から鉄研の後輩達が学祭企画展示の準備をしているためだ。久々に学生時代の気分に帰りとても懐かしい。22時頃まで準備を手伝いつつ歓談し、実家へと戻った。次の日は早朝から郵貯に行くため、さっさと風呂に入って愛猫「のんちゃん」をなでなでしてから寝た。

1999年11月22日(月) 広島県北600キロ郵貯の巻

51276 川根郵便局 5303  高田郡高宮町川根2138-1
51359 香淀郵便局 5304  双三郡作木村香淀207-4
51112 高宮郵便局 5305  高田郡高宮町佐々部1082-15
51272 来原郵便局 5306  高田郡高宮町原田1636-4
51124 川地郵便局 5307  三次市下志和地町621-4
51731 青河簡易郵便局 ----  三次市青河町字市1126-1
51704 川立簡易郵便局 ----  三次市上川立町永屋2279-2
51046 甲田郵便局 5308  高田郡甲田町高田原1452-2
51253 小田郵便局 5309  高田郡甲田町下小原387
51143 向原郵便局 5310  高田郡向原町坂字袖森450
51829 有保簡易郵便局 5311  高田郡向原町保垣2554-6
51061 井原郵便局 5312  広島市安佐北区白木町井原
51286 志屋郵便局 5313  広島市安佐北区白木町志路5511-6
51711 大林簡易郵便局 ----  広島市安佐北区大林3-17-3
51329 三入郵便局 5314  広島市安佐北区三入6-11-17
51839 桐陽台簡易郵便局 5315  広島市安佐北区三入東1-31-1
51060 八千代郵便局 5316  高田郡八千代町上根1062-3
51346 刈田郵便局 5317  高田郡八千代町勝田1324-4
51090 吉田入江郵便局 5318  高田郡吉田町上入江70-2
51330 可愛郵便局 5319  高田郡吉田町川本1540-2
51021 毛利元就生誕の地 吉田郵便局 5320  高田郡吉田町吉田1893-3
51349 丹比郵便局 5321  高田郡吉田町多治比1381-5
51108 横田郵便局 5322  高田郡美土里町横田
51340 美土里本郷郵便局 5323  高田郡美土里町本郷1764-4
51350 北郵便局 5324  高田郡美土里町北883-3
51102 生桑郵便局 5325  高田郡美土里町生田1836-6
53027 出羽郵便局 5326  邑智郡瑞穂町出羽415
53167 上田所郵便局 5327  邑智郡瑞穂町上田所562-1
53166 田所郵便局 5328  邑智郡瑞穂町下田所252-7
51074 大朝郵便局 5329  山県郡大朝町大朝2447
51187 新庄郵便局 5330  山県郡大朝町新庄946-1
51721 川戸簡易郵便局 ----  山県郡千代田町川戸3522-1
51245 蔵迫郵便局 5331  山県郡千代田町蔵迫211-1
51048 千代田郵便局 5332  山県郡千代田町有田5-1
 この日は岡山の実家に留置してある愛車「ワークス」を駆り出して、広島県北郵貯である。本当は鉄研の後輩達と香川県の粟島と志々島に出かける予定だったのだが、二人とも行けなくなってしまった。離島の郵貯は一人で行くよりも多人数で行った方が面白いと思っているので、今回は見送ることにした。で、代替案として浮かんだのが広島県北だ。三次市や作木村に未訪局が点在しているので、この際これらを一気に潰してしまおうという目論見である。

川根郵便局
川根郵便局
三江線式敷駅から更に山奥
へ入った所にある。ちょっと
走れば島根県境だ。

 当日は朝6時に岡山市内の実家を出発。国道2号を走って早島インターから山陽道へ上がり、尾道インターで降りる。この辺りで7時15分くらい。ちょっと時間が押し気味の中、国道184号を北上する。が、途中に木頃本郷簡易郵便局の案内板が見え、「懐かしい〜」と寄り道した。国道の裏道沿いで、局舎の写真でも撮ろうかと思ったが、簡易局はシャッターが降りていてぱっとしないので止めた。再び国道を北上し、毎度お馴染みの塩町駅近くの芸備線踏切での渋滞ポイントには8時15分位。最初の局は三江線の香淀駅のちょっと奥にあるので、流石に9時には間に合いそうもないが、とりあえず予定通り進むことに。国道54号線に出て、すぐに三江線沿いに走る国道375号線へと入るが、この国道は殆どが1車線の細い道で運転にも気を遣う。ぐにゃぐにゃ道を慎重に飛ばしながら式敷駅の傍に架かる橋で江の川を渡り、山の方へ入っていく。やがて集落が開け、農協の向こうに川根郵便局が見えてきた。時刻は8時55分。なんともいい感じだが休憩する間もなく有効時間帯へと突入だ。

香淀郵便局
香淀郵便局
三江線香淀駅から近い。
霧のためぱっとしない写真だ。
前の道は国道ではなく、
脇道の県道である。

 郵便局は既に開いていたのでお邪魔し、とりあえずエコー葉書を所望するが、無いとの事。残念。9時を過ぎたので貯金をお願いして久しぶりの広島での貯金である。昨年夏の江田島郵貯以来ではないだろうか?局員さんに「東京からここまで来られたん?」と驚かれたが、朝岡山から来たと言うと、それでも驚かれていた。このやりとりは今日の訪問局のあちこちで繰り広げられる・・・。車は再び三江線まで出てきて、次は香淀駅の少し先にある香淀郵便局である。駅の少し向こうの高台に郵便局マークがはっきりと見え、まったく迷うことなく到着できた。この辺りは国道の付け替え工事を行っているようで、砂利道を少し走って局前に着いた。大変立派な局舎で、最近立て替えられたとの事。ここでもエコー葉書を所望し、2種類を入手できた。局内には近くを走る三江線を局から眺めた風景を油絵にして飾ってあり、一見の価値はある出来だった。これにて作木村を完訪。とりあえず目標の一つはクリアである。次はここから南下して高宮町へと攻め入る。式敷駅まで戻り、先ほど渡った橋を越えて川根郵便局へ行った道とは反対方向の山道へ入る。山道沿いの木々は赤色黄色とすっかり色づいており、走る車のスピードで色がにじんで総じて秋色となる。不意に毛利元就崩御の地の看板が見え、こんな山奥で亡くなったのかと秋の山道に歴史を感じていたら、今度は「エドモンズ大学日本校」の看板が・・・。この看板は日本全国に神出鬼没だが一体何なのか?とりあえず興ざめである。

川地郵便局
川地郵便局
川沿いに立派な局舎が建つ。
屋根から延びた出窓もどき
に郵便マークが付いている。

 やがて地図上に高宮郵便局のある場所に着いたが、あるのは局舎跡のみ。どうやら移転したらしく、一旦高宮町の役場近くにある安芸船佐簡易郵便局を目指すことにした。ただ、この高宮郵便局があった場所は回りに民家がそれほど無く、もしかして高宮町の中心街に移転し、元あった安芸船佐簡易郵便局はとばっちりで廃局か、という嫌な予感はあった。案の定、農協で聞くとその通りであり、近くに立派な局舎の高宮郵便局を発見できた。ちなみに安芸船佐簡易郵便局は役場の中で営業していたが、廃局になったそうである。局では例によってエコーを物色したが無く、貯金のみ。ただここの貯金窓口の局員さんがごっつい綺麗な方だった。次は同じ高宮町の残り1局、来原郵便局である。中国道沿いの県道から少し入った所にあり、ちょっと発見しにくいかも知れない。局内では自動機のメンテナンス中で、入り口には工具が広げられていた。邪魔しないように局内へ入り込み、ここでもエコー。あったのだが、既に香淀郵便局で入手したモノと同じだったので遠慮した。これにて高宮町も終わり、三次市内へと踏み込むことに。先ほど来た中国道沿いの県道を三次方面へ飛ばす。途中、農協受託の貯金非扱い局だった粟谷上村簡易郵便局があったと思われる農協跡があった。ずっと一時閉鎖中だったが、最近廃局の告示が官報に出ていたと記憶している。農協も既に無く、農協貯金の自動機があるのみである。やがて車は芸備線の志和地駅付近まで出てきて、川地郵便局に到着した。

青河簡易郵便局
青河簡易郵便局
国道54号線沿いの貯金非扱
い簡易局。緑の屋根で
外見は気に入った。

 この局は川沿いにある、ちょっと奇抜な局舎が特徴である。局内には旧局舎の絵が飾ってあり、優しいタッチの絵で結構気に入った。また記念切手の販売コーナーもあり、もう少しで買ってしまうところであった。貯金を済ませて志和地駅でちょっと休憩し、次は国道54号線沿いの青河簡易郵便局だ。ちょっとした峠を越えた辺りに歩道橋があり、その向こう側の右手に農協があった。事前に貯金非扱いと分かっていたので、迷わずこの農協に突撃。案の定ここが簡易局で、例によって定額小為替を所望する。しかし、ここは定額小為替という単語すら知らぬらしく、若い局員さん曰く「そんな業務は扱えません」と冷たいお言葉である。「でも看板にはちゃんと定額小為替と書いてあるぞ」と食い下がると、大変困った様子。困るんなら小為替用意しとくか、看板書き換えろよな〜。無いモノは仕方ないのですごすご退却である。まあ局番は為替印を見せて貰って分かったので良しとしよう。ちなみに営業時間も看板には17:00迄となっていたが、「本当ですか?」と聞くと、「いえ、16:00には閉めます」とか宣う。じゃあこの看板は何なんじゃ!まったく実態とは異なる看板にあきれかえる。何なら私がこの看板を貰って帰ってもいいですぞ。まったくお互い気分悪い。ちょっとテンション下がったが、気を取り直して次へ向かう。次は芸備線上川立駅の近くにある川立簡易郵便局で、ここを押さえれば三次市内完訪である。地図には正確な位置が載っていなかったので、とりあえず上川立駅へ行く。すると何と駅と一体になって農協があり、その中に川立簡易郵便局があった。ここも貯金非扱い局だったのである。嫌〜な予感を持ちつつ中に入り、局員さんに声を掛ける。しかし地元の人優先らしく、しばらく無視されてしまった。やがてやっと相手してもらえ、定額小為替を所望すると難なく発行してくれた。やれやれと言った所である。先ほどの事を話すと「そんな筈無いんですけどね〜」と苦笑いされていた。

ちょっと脱線・・・「独断と偏見による貯金非扱い局考」

 こういう貯金非扱い局で、看板には「為替」と書いてあるにもかかわらず定額小為替等を置いていない簡易局は、結構存在するものである。その度にがっかりさせられるわけだが、流石に強硬に抗議したり、監督局などに訴えたりした事は無い。これをやって小為替が手にはいるのならやりたい気もするが、そんな時間が有れば次の局に行きたいのが本音である(笑)。というのは半分冗談で、しない訳には簡易局の事情を考えての事である。そもそもそういう局は定額小為替が無くても今まで誰も困らなかった訳で、私のような郵便局めぐらー以外は誰も不自由していないという実状がある。要するにその地域での簡易局の定額小為替発行は有ってもなくてもいいような存在で、そこによそ者の、しかももう二度と訪問しないであろう私のような者が抗議をするのは如何なモノか、と思うのである。少なくとも抗議ができるのは、地元の、しかも頻繁にこの局を利用する人が不自由を感じている場合くらいだと思う。もちろん簡易局の業務として為替を受託している以上、それができないのは職務怠慢なのは間違いないし、規則で扱うとしているのだから抗議して当然、と言われれば全くその通りで返す言葉はない。しかし、その地域での業務の必要性に窓口での取扱範囲が追従した、と考えれば仕方ないとも思うのである。・・・などと偉そうなことを書き、頭では分かっているつもりなのだが、やっぱりこういう場面に出くわすと腹が立つのは事実である・・・。


 色々あったがこれで三次市も完訪である。これで一応今日の大目標は達成できた訳で、あとは気ままに局数を稼ぐ事になる。次は広島市内方面へ車を走らせ、甲田町の甲田郵便局を目指す。地図の通りに到着したのだが、あるのは旧局舎のみ。張り紙がしてあり、役場前に移転したそうである。どうも私の持っている地図が古いのか、今日は移転した跡に行き着く事が多かった。役場前に行くとありました、立派な新局舎が。ここでも普通に貯金を済ませて局を後にした。次は芸備線吉田口駅近くの線路沿いにある小田郵便局である。ここは狭い県道沿いで、ちょっと古めの局舎である。小田郵便局という名前は岡山県や香川県にもあり、これで3局目である。一応エコーの有無を聞いたがやっぱり無かったが、その代わりに広島県版の年賀葉書を購入した。他の局では既に売り切れの所も多く、図案はしまなみの夕日で、結構気に入ってしまった。この2局で甲田町も終わり、隣の向原町へと駒を進める。今日はこのあたりまでずっと濃い霧がたちこめていて、郵便局を探すのにもちょっと支障を来すくらいだったが、ようやく晴れてきた。既に時刻は11時半頃。今まで肌寒かったが、日も射していい陽気になってきた。芸備線沿いの県道を南下していると、以前に見たような風景に出くわした。そういえばこの辺りで以前、芸備線を走る12系客車列車を撮影しに来た事があったのだ。う〜ん、懐かしいなぁと思っていると前の車が急に減速する。何しとるんじゃと思いきや、前方でねずみ取りをやっていた。危ない危ない。私が先頭なら軽く捕まっているところだった。前の車に感謝。

有保簡易郵便局
有保簡易郵便局
酒屋さんと一体型の簡易局。
簡易局の入り口回りにも
ビールケースが積み上げられ
ている。
1月4,5日、8月14,15日
12月29,30日お休み

 やがて車は地図上で郵便局がある位置に到着。が、ここも跡形もなくどこかに移転したようだ。駅前の商店で聞くと県道沿いに移転したそうで、わざわざ駅裏の入り組んだ所まで行ったのは無駄足だった。元の県道に戻ってちょっと行くと、道の左手に向原郵便局が見えてきた。流石に綺麗な局舎で、水槽には大きな魚(種類わからん)までいた。貯金を済ませて次は少し山の方へ入り、3キロも走ったろうか。左手に有保簡易郵便局を発見。酒屋さんと隣同士の簡易局で、今日初めての貯金可能な簡易局である。聞けばここは昔は特定局だったそうだ。旧局舎は県道の拡幅工事の際に取り壊されて今はもう無く、当時の面影を語るモノは何もない。確かに番号も829と大きめだ。貯金して局舎の写真を撮って別れを告げた。この2局で向原町も終了し、いよいよ広島市内へと突入である。先ほどの県道に戻って再び南下。快晴の空の元順調に車を走らせ、右手に井原郵便局を発見。ここも岡山県の局と同じ名前である。割と小綺麗な局舎で、駐車場に入るときに集配車とすれ違った。どうやら集配特定局のようだ。貯金をして出発するが、ここで愛車ワークスが「キィー」という音を一瞬たてた。この時はホイールが縁石にでも擦ったのかな、と余り気にしなかったが、今思うとこれがワークス異変の第一歩だった。先ほどまで来た県道は、これより南は以前に訪問済みだったため、ここから山道を越えて国道54号線まで出ることにした。途中には未訪問の志屋郵便局もあり丁度良い。井原市駅の近くの狭い狭い道を入って踏切を渡り、県道へと入る。道は結構整備されており、牧歌的な風景の中結構なスピードでクルーズできた。やがて右カーブの途中に志屋郵便局が見えた。すぐ隣には開局前の新局舎があり、近々移転予定らしい。「やっとですわ」と局長のお言葉もあった。ちなみに現局舎には自動機もなく、局内の掲示物もどことなく古い雰囲気であった。貯金を済ませて、これで安佐北区の最深部にある局を潰すことができた。

大林簡易郵便局
大林簡易郵便局
外見に反して農協受託の貯金
非扱い局である。コンビニに
隣接しているので便利。
8月13〜15日
12月29、30日お休み

大林簡易郵便局の野良猫
大林簡易郵便局にいたノラ
局内から脱走した所を激写。
逃げるでない。

 更に県道を進むと峠になるのだが、なんと倒木で通行止とか書いてある。が、ちゃんと迂回路である農道があり(私の地図には載っていない)、2車線の素晴らしい道で無事峠越えできた。迂回路だったので予定と違って八千代町に出てしまったが、予定通り国道54号線で再び安佐北区へと戻り、国道沿いにある大林簡易郵便局に到着した。セブンイレブンの隣にある簡易局だが、なんと貯金非扱いである。農協の中にある訳でもないのだが、実は農協受託なんだそうだ。しかも、12月6日からは個人受託になって貯金扱いを開始するらしい。う〜これは残念。また来ます。局内にはやたら人懐っこい野良猫が侵入していて、局のカウンターの奥に座り込んでいた。早速写真を撮ろうとしたが、嫌がって局外へ行ってしまった。窓の網戸に猫専用の穴が開いていて、そこから自由に出入りしているそうである。しかし、この局舎も貯金扱い開始と共に新局舎となるため、ノラの簡易局出入りもこれまでか?新局舎は現局舎から広島方へ10メートルほどで、緑色の壁が目立つモノだった。とりあえず今回は非扱い局なので定額小為替を購入し、次回は貯金をして正式に訪問局数にカウントされてもらう事になった。昼も過ぎたのでセブンイレブンでおにぎりを買って食べ、広島方向へ車を走らせる。やがて国道の右手に三入郵便局があった。道沿いだがちょっと引っ込んでいて、郵便マークが無いと見過ごすかも知れない。ここでは次の桐陽台簡易郵便局のありかを聞き、貯金して後にした。次の簡易局は新興住宅地の中にある局で、ちょっと高台にある。国道から脇道に入って坂道を登ると、途中の右手に桐陽台簡易郵便局を見つけることができた。局内は特定局顔負けの立派な作りで、お陰で特定局と勘違いしたのか、取扱時間や臨時休業日を調べるのを忘れてしまった。広島市内はこれで打ち切り、再び国道54号線を北上して県北へと戻ることにする。国道を更に南下すれば次は可部に出るのだが、このあたりはまた別の機会に取っておき、今回は県北に重点を置く。それにしても、朝は三江線の香淀駅にいた事を考えると、既にかなりの距離を走破している事になる。ちなみにこの局を出るときもワークスが悲鳴を上げた。ちょっと訝しく思い出し、タイヤがタイヤハウスに擦っているのか、と思っていた。

桐陽台簡易郵便局
桐陽台簡易郵便局
逆光なのでさっぱりだが、
3階建ての1階が簡易局
になっている。

 国道54号線に戻って北上を開始。瀬戸内海と日本海を分ける分水嶺を越え、少し行った所の裏道に八千代郵便局を発見した。国道の旧道沿いらしく、局前の道は幅広いのに車は殆ど通らない。ここでもしつこくエコーを探すが無いので、貯金を済ませて局を後にした。ここの局名には「八千」が入っているため、「8000局ちょうどの時のために残しておくか」と一瞬だけ思ったが、私の中であっけなく却下された。再び国道54号を北上し、交通量の多い三叉路の右手に刈田郵便局があった。ダンプなども頻繁に往来し、埃っぽい中でちょっと気の毒な立地に思えてしまう。局舎も決して新しいとは言えず、早くいい環境の場所に移転する事を願うのみだ。駐車場も無いので、向かいのコンビニに止めて突撃。無難に貯金を済ませた。これで八千代町全2局が終了し、次は隣の吉田町。次の吉田入江郵便局まではやたら近く、2〜3分も走ればじきに怪しい場所へ着いた。しかし局舎らしきものは見つからず、うろうろしていると国道の裏道沿いにあった。裏道と言うか旧道のようで、川に面していていい環境である。ここでは再びワークスが悲鳴を上げ、怪しく思って床下を覗いてみたが特に異常はない。タイヤブーツが破れているのかと思ったのだが、違った。とりあえず貯金を済ませて再び車を動かすと、今度は何にも言わない。原因不明で気味悪いが、しょうがないので先へ進むことにする。国道54号を進むと今度は右手に可愛郵便局があった。当然「かわい」と読むのだろうと思っていたのだが、なんと「えの」の読むそうだ。これは読めない。局名がユニークなので風景印でもお願いしようかと思ったが、残念ながら無いそうだ。貯金だけして退却。

丹比郵便局
丹比郵便局
県道沿いに新局舎が目立つ。
裏道には旧局舎も残っていた。

 次はいよいよ吉田町の中心街へ突入し、吉田郵便局を目指す。吉田は毛利元就ゆかりの郡山城の城下町で、古くから栄えた街らしい。毛利元就の墓もここにあり、朝見た崩御の地からここまで運ばれてきたのであろう。郵便局は地図上だと町中の入り組んだ場所にあるのだが、その場所に行くと取り壊された局舎跡しかない。すかさず地元の方を捕まえて聞いてみると、美土里町へ向かう県道沿いに移転したらしい。早速そちらへ移動するが、ここでついにやってしまった・・・。ワークスが交差点で右折しようとしたとき、キーという音をたててアクセルを踏んでも殆ど前に進まない状態に陥った。焦りまくったが、少しは前に進むのでその状態のままなんとか右折し、右手に吉田郵便局がすぐ見えたのでよれよれ駐車場に入れた。実はこの症状、今に始まった事ではなく、以前8月に乗った時も同じ症状が出た事がある。この時はファンベルトが延びてるのでは、という車屋の意見によりファンベルトを交換して無事直った筈だった。が、わずか3ヶ月で再発するとは・・・。まあ、何はさておき貯金を忘れるわけにはいかない。気になるワークスを尻目に立派な新局舎へ入り、貯金を完了。スタンプは「毛利元就生誕の地」のコピー入りだった。さて、JAFでも呼ぶか、車屋を見つけて持っていくかと思いつつエンジンをかけ直し、噴かしてみたが今度は何にも言わない。パソコンの様に再起動すれば問題ないのか?と思ったりはしなかったが、故障が再現しないのでは車屋に持っていってもしょうがない。それにせっかくの郵貯日和、ここで切り上げるのは余りにも勿体ない。結局、山の中で動かなくなることも覚悟で郵貯を続行することにした。

横田郵便局
横田郵便局
裏道沿いの落ち着いた雰囲気
を醸し出す局。既にストーブが
出されていた。

 流石におっかなびっくりアクセルを踏みながら、美土里町に通じる県道を北上する。平坦な道を暫く行くと県道の左手にある丹比郵便局に到着。旧局舎が県道の旧道沿いにあり、最近移転したようだ。豪華な局舎には私以外に客はおらず、さくさくと貯金作業が終了した。この局を出るときも車が悲鳴をあげて前に進まなかったが、一旦車を停めて、もう一回アクセルをゆっくり踏むと問題なく進む事を掴んだ。これでなんとかなるやろ、という自信と共に、車は峠を越えて美土里町へと入った。中国道の下をくぐって、すぐに県道の裏道へ入る。もしかして新道沿いに移転しているかも、と思っていたが無事旧道沿いに横田郵便局を発見した。ここは集落の中にとけ込んでいる局で、田舎の何とも言えない素朴な印象を与えるいい感じの局だった。局内には既にストーブが出されていて、失いがちな季節感を与えてくれる。貯金をして、念のためエコーを頼むが無かった。これまでも散々無いと言われているのに、私も結構しつこい。ここではワークスも悲鳴をあげず、次は美土里町役場から奥に入った所にある美土里本郷郵便局だ。県道を走って、役場方面へ左折。するといきなり視野に〒マークが飛び込んできた。地図上の位置とはかなり違うので、貯金するついでに局員さんに尋ねてみた。すると、昔はもっと奥にあったのだが、移転してきたそうだ。またその際に局名を変わったそうだが、昔の局名を忘れてしまった。手元の地図だと「木村郵便局」となっていたので、恐らくこれが正しいのか、あるいは頭に「美土里」が付くか、であろう。元の位置に簡易局設置とかが無い事を確認したので、安心して次へと向かった。

北郵便局
北郵便局
これが噂のぺー局。整備され
た国道沿いで迷うことはない。
最近移転したらしく綺麗な
局舎だ。

 次は更に県道を北上して国道433号にぶつかった所を右折し、珍しい一文字局名の北郵便局へ到着。整備された国道の右手に綺麗な局舎が目を引き、全く迷うこともなかった。無事に貯金を済ませ、これで「ぺー」をツモった(笑)。ちなみに「東」は新潟県のと同じ広島県世羅郡甲山町、山形県(簡易局)の3局をツモ、「西」は小豆島の貯金非扱い簡易局の1局をツモっており、これで「東西北」をツモった事になる。あとは「南郵便局」か「南簡易郵便局」をツモれれば完璧なのだが、あるのだろうか?さらにくだらん話を続けると、「中」は岡山県川上郡成羽町のをツモっているので、「白」と「発」をツモれれば・・・。もういいですね。麻雀を知らない方には面白くもなんともない話でした、すみません。話を戻すと、北郵便局に来た記念に写真などを撮り、局を後にした。次は美土里町最後の局、生桑(いけぐわ)郵便局である。地図上では県道の旧道沿いだが、ちょっと深読みしてあえて新道の方を行くと右手に新局舎を発見。本当につい最近移転したばかりのようで、外の塗装はまだ未完成の状態であった。しかも奇抜な局舎は一見の価値はあるモノで、更に電子郵便局と称したパソコン端末まであった。広島県北の島根県境にも近い局でインターネットができるとは凄い話である。早速局員さんにお願いして貯金している間に使わせていただいた。が、まだ回線に接続されていないらしく、インターネットを楽しむことはできなかった。ちょっと残念。さて、貯金も終わり局を後にしたが、次のコースが問題である。ここから更に北へ行けば島根県へと突入するのだが、峠を越えねばならずやや遠い。一方、引き返して国道433号を使って隣の八千代町へ行くというルートもあったが、こちらも峠があり、しかも地図では細ーい線で描かれていた。このため、ここはちょっと遠いが一つ欲張って島根県へ行ってしまおうと決めた。幸いワークスもここ数局では悲鳴をあげていない。

生桑郵便局
生桑郵便局
ここもつい最近移転したばかり
のようだ。小さくて見づらいが
屋根の「IKEGUWA」の文字が
目を引く。

 目立ちまくる生桑郵便局を後にし、島根県邑智郡瑞穂町に通じる県道を駆け上がる。立派なトンネルやループを走り抜け、島根県へと入る。今回は広島県の地図しか持っておらず、ここから先は下調べなしの嗅覚による郵貯である。やがて車は集落の中へと入り、道はT字状になっている。やや迷ったが、ここは左へ。すると道沿いに出羽(いずは)郵便局のありかを示す看板を発見。なんとありがたい事だ。四つ角の所に無事発見し、貯金完了。ついでにこの辺りの地理と郵便局のありかを聞き込む。それによると広島県の大朝町へ通じる国道261号線沿いに田所郵便局があることを教えてくれた。地図もないので、この国道を通って広島県側に戻る予定だったので丁度良い。お礼を言って局を後にし、国道へ出て広島県方向へ。時刻も既に15時を回り、そろそろ運転が荒くなる時刻である。気合いを入れて国道を爆走していると、左手に郵便局を発見した。急ブレーキで局前に駐車し、貯金をお願いする。無事貯金が済み、局員さんが通帳を見て「おや、田所郵便局は行かなかったのかい?」とのお言葉。私はここが田所郵便局と思っていたのだが、ゴム印を見るとここは上田所郵便局であった。あらびっくり。慌てて局内へ駆け込んだ為に、外の局名など目に入らなかった。なんと田所郵便局は国道の裏道沿いで、ここから3キロほど後戻りしなければならないらしい。この時間の後戻りはかなり痛く、引き返すか迷ったが、折角来たので行ってみることにした。再び爆走で国道を走り去り、道の駅の所から裏道にはいるとありました、田所郵便局が。そそくさと局内へ突入し、貯金をお願いする。その間にエコーをお願いすると、なんと2種類の在庫があった!わざわざ引き返してきた甲斐があったってもんだ。これで島根県内の国道沿いの局は終了で、再び国道に出て広島県を目指す。

田所郵便局
田所郵便局
国道の裏道にある。駐車場が
無い<ので、そばの「道の駅」
に車を置くのが正解か。
ちなみに私は路駐。

川戸簡易郵便局
川戸簡易郵便局
農協受託の貯金非扱い局。
広大な駐車場にびっくり。

 相変わらず爆走で坂道を駆け上がり、先ほどの上田所郵便局の前をあっという間に通過して、立派なトンネルをくぐって広島県側に戻ってきた。トンネルを出るとすぐに温泉の看板があり、そこを右へ行く。温泉も入りたいが、今はそれどころではない。県道を駆け下りると大朝の中心街へ到着。見通しの悪い交差点の右側に大朝郵便局があった。随分ごみごみした町中にあるが、立派な局舎が目立つ。時間が迫っているので貯金のみで、エコーの在処は聞かなかった。日も傾き始め、局舎の写真もぱっとしないので撮るのをやめ、そそくさと次へと向かう。局前の県道裏道が工事中で通行止めになっていたので、町役場の駐車場をショートカットして県道のバイパスへ出る。そこから爆走して浜田道の大朝インターの所まで行き、裏道沿いに新庄郵便局を発見した。最初は国道261号沿いかと思って探しまくったが無く、結構時間を喰ってしまった。思ったよりも小ぶりな局舎で、しかも裏道沿いでなかなか難しい局だ。新庄郵便局はここで2局目の訪問で、最初のは岡山県のモノだ。他にも頭に何かが付く新庄郵便局は結構訪問しているが、ただの新庄郵便局は意外にもここが2局目だ。時刻はここで15時45分!大慌てで貯金をして、写真を撮って後にした。一応これで大朝町は完訪となったので、あとは何処まで行けるかである。次は隣町の八千代町にある、貯金非扱いの川戸簡易郵便局だ。国道261号から433号へと入り、一部狭い1車線もあったが、概ね2車線の快適な道に拡幅されており、じきに郵便局の匂いのする場所へと着いた。このあたりは国道が拡幅されて道がかなり変わっており、地図が役に立たない。が、幸いにも国道沿いにでっかい農協があり、事前に非扱いと分かっていたのでここへ突撃である。農協の入り口に川戸簡易郵便局の看板が掛かっていた。窓口で定額小為替をお願いすると、やや戸惑いの雰囲気であったが、奥から為替の束が登場。一安心であるが、どうやら何処に為替印を押して良いか分からないらしい。ここで監督局へ電話して聞いたりしていると、それでタイムリミットなので、そうはさせない。窓口から身を乗り出して、「あ、こことここに押して・・・」と即席指導員となり、なんとか小為替を発行してもらった。「流石に良くご存じね〜」と局員さんからのお言葉も戴き、速攻で局を後にした。この時は気付かなかったが、後で小為替を見てみると日付が既に11月24日になっていたのはご愛敬と言う事にしておこう。

蔵迫郵便局
蔵迫郵便局
後ろに見える高架橋は
浜田道である。ちなみに右に
見えるのがワークス。

 もう既に時刻は15時55分。いよいよ尋常でない勢いで先ほどの道を引き返し、再び国道261号へ出て、少し南下すると国道の右側に蔵迫郵便局があった。ラジオからは今にも16時の時報が聞こえてきそうな雰囲気の中、なんとか局内へ駆け込んで貯金をすることができた。流石にここで今日の郵貯は終了と思い、割とゆっくり貯金を済ませて、車内で散らかったティッシュなどの整理をした。いつもの事ながら、局巡り中は戴いたティッシュを車内に放り投げてしまうので、16時を回るとかなりの惨状となる。暫しして整理も終わり、岡山への帰路へと就く。次の日は大学祭の会場で朝6時から早朝麻雀大会に出る予定のため、なるべく早く帰ろうと千代田インターへと向かった。が、その途中で右手の町中にでっかい〒マークが見えた。千代田郵便局である。時刻は既に16:20だが、そういえば今日は実逓用の風景印を押してないので、それ目当てに寄ってみることにした。立派な局舎の前の駐車場に車を停め、局内へ行くとまだ貯金窓口が開いていた。モノは試しと言うことで貯金をお願いすると、まったく問題ないように受け付けてくれた!おう、これはびっくりです。どうやら前に時間の掛かる依頼をした方がいたらしく、その処理がまだ終わってなかったために窓口も開いていたらしい。お陰で思わぬ所で1局訪問できた。また風景印もあるそうなので、エコーの裏にこの局が発行したふるさと切手を購入して貼り、せっせと風景印を押した。20枚くらいに切手を貼って風景印を押すのに20分位かかった。ちなみにここの風景印、大仏の顔のドアップが図案で、ちょっとびっくりする図案だ。局員さんも「ちょっとでかすぎますね〜」との事。この大仏、局の近くの寺にあり、1本の木から作られた大仏としては日本一の大きさらしい。

 さて、これにて本当に帰路に就く。千代田郵便局から程なくして千代田インターがあり、三次方面へとひた走る。途中、七塚原サービスエリアで昼食兼夕食を摂る。が、ここで忘れた頃の天災!?食事を終えて車に戻ってエンジンをかけ、出発と思いきや、例によって悲鳴をあげて前に進まない。しかも、今度は何度かエンジンをかけ直したが一向に直る気配がない。流石にこれはやっちゃったと思い、サービスエリア内にあったガソリンスタンドへ行ってみた。が、居るのはバイトの高校生らしき兄ちゃん2人で、全く手が出ないようだ。話にならないので駐車場へ引き返し、様子見。もしかして冷やすとええんちゃうか、などと根拠の無い事を思いつきボンネットを開けて暫し待つ。するとこれが良かったのか、悲鳴をあげなくなった。まったく良くわからん車だが、動くうちに走っておこうという事で慌てて本線に出る。順調に新見インターまでたどり着き、ここからは国道180号線で岡山を目指す。しかし、途中の伯備線備中川面駅付近でまたまた再発し、しかも今度は走っている最中に突然なりだし、アクセルが効かなくなった。びっくらこいて車を道の横へ寄せ、ボンネットを開けて冷ます冷ます。ボンネットを開けて停まっている車は、やっぱり国道からは注目の的でなんとも格好悪い。何回かエンジンをかけ直してると直ったようで、再び出発。高梁市内を通過して順調かと思いきや、今度は日羽駅付近で再び走行中に再発した。流石にかなりブルーになってきていたが、これまで散々郵貯でお世話になった車だ。最後まで付き合ってやろう。と言うか付き合うしか無い。やっぱり暫くすると復活するようで、再び走り出した。この後、総社市内に新しくできたミスドの前や、吉備線の備中高松駅付近、岡山商科大学近くのラーメン屋前などで立ち往生し、その度にボンネットを開けて待ちぼうけを喰らった。お陰で1時間以上ロスし、実家にたどり着いたのは21:30であった。ちなみに走行距離は620キロだった。

 このワークスで郵便局を巡るのは恐らくこれで最後になりそうである。この悲鳴の原因だが後日分かった事によると、セルモータの回転が悪くなっていて、そのためにファンベルトに負荷がかかって延びていたらしい。要するに悪いのはファンベルトでは無く、セルモータだったのだ。あのキーという音も、セルモータの中のベアリングがいかれて出した音なのだろう。ちなみにセルモータはファンベルトを介してエンジンと繋がっており、走行中は常にセルモータの一緒に回っているそうだ。そのため、セルモータが回転しないとエンジンも回転できず、前に進まないという現象が起こる。直すにはセルモータを替えるらしいが、流石に滅多に乗らない車にそこまでする気も無いので、このまま廃車回送という線が濃厚だ。3年半に渡って、1000局以上の郵便局に連れていってくれたワークスに、サヨナラの代わりにありがとうと言っておこう。
フクロウ付き仕切り線
郵便局訪問記へ戻る

sntree@bea.hi-ho.ne.jp