2002年4月の記録

郵貯日 普特 中央 簡易 分室 出張 年合計 通算合計 非扱 非扱計 地域 交通手段
04月22日 44 6211 160 秋田
04月30日 23 30 74 6241 160 長崎
合計 24 33 1日平均(30日) 1.10局

2002年4月22日(月) 玉川温泉のついでに郵貯の巻

86792 田沢湖高原簡易郵便局 11:00  6209  仙北郡田沢湖町生保内字駒ヶ嶽2-28
86810 水沢簡易郵便局 12:30  6210  鹿角市八幡平字平25-1
86062 田沢湖郵便局 15:50  6211  仙北郡田沢湖町生保内字街道ノ上81-3
 

2002年4月30日(火) 豪雨の対馬郵貯の巻

76262 水崎郵便局 8:55  6212  下県郡豊玉町嵯峨カトウ562-22
76038 豊玉郵便局 9:15  6213  下県郡豊玉町仁位1567-1
76229 小綱郵便局 9:30  6214  下県郡豊玉町小綱7-3
76214 峯郵便局 9:45  6215  上県郡峰町三根450-24
76060 鹿見郵便局 10:10  6216  上県郡上県町鹿見16
76127 仁田郵便局 10:25  6217  上県郡上県町樫滝558-1
76228 伊奈郵便局 10:35  6218  上県郡上県町伊奈1279-2
76182 佐護郵便局 10:50  6219  上県郡上県町佐護北里659-1
76041 佐須奈郵便局 11:15  6220  上県郡上県町佐須奈乙925
76147 鰐浦郵便局 11:30  6221  上県郡上対馬町鰐浦936-13
76792 泉簡易郵便局 11:40  6222  上県郡上対馬町泉1368
76082 比田勝郵便局 11:45  6223  上県郡上対馬町比田勝175
76856 舟志簡易郵便局 12:00  6224  上県郡上対馬町舟志乙583-8
76040 琴郵便局 12:20  6225  上県郡上対馬町琴802-4
76839 一重簡易郵便局 12:30  6226  上県郡上対馬町一重30
76162 小鹿郵便局 12:35  6227  上県郡上対馬町小鹿112
76126 志多賀郵便局 12:55  6228  上県郡峰町志多賀643
76068 対馬佐賀郵便局 13:05  6229  上県郡峰町佐賀518-3
76190 曽郵便局 13:15  6230  下県郡豊玉町曽842-1
76738 塩浜簡易郵便局 13:25  6231  下県郡豊玉町横浦字塩浜
76838 賀谷簡易郵便局 13:40  6232  下県郡美津島町賀谷135
76128 鴨居瀬郵便局 13:50  6233  下県郡美津島町鴨居瀬242
76044 小船越郵便局 14:00  6234  下県郡美津島町小船越360-2
76098 大船越郵便局 14:15  6235  下県郡美津島町大船越
76047 鶏知郵便局 14:40  6236  下県郡美津島町鶏知甲551
76064 竹敷郵便局 14:50  6237  下県郡美津島町竹敷204
76148 尾崎郵便局 15:15  6238  下県郡美津島町尾崎434イ第1
76057 小茂田郵便局 15:35  6239  下県郡厳原町小茂田字斎藤原713-119
76850 下原簡易郵便局 15:40  6240  下県郡厳原町下原
76847 久根田舎簡易郵便局 16:00  6241  下県郡厳原町久根田舎466-2
 昔から地図を見ていて不思議なのが、壱岐・対馬だけは「島」が付かない事だ。今回はその謎を解くためかどうだか分からないが、ゴールデンウイークを利用して初上陸と相成った。日程的には相変わらずの過密な仕事の都合により、GWの初日の27日と28日は出勤し、29日(月)の朝一から飛行機で出発となった。

対馬空港ANK
対馬空港のANK便
福岡と長崎に就航している

○ちょっと長いが郵貯前日のお話○
 家を5時半には出発して羽田空港から飛行機に乗る。ANA243便はB747での運行だが乗客は4割程で、私の周りには誰も座っていなかった。今日はいい天気で、窓からは南アルプスなどの山々が良く見える。残念ながら富士山は左手に見えるため、右手だった私は見えなかった。やがてウトウトしていると何時の間にか眼下に海ノ中道が見え、福岡空港へと着陸した。本当に街の真中にある空港で、飛行機の窓からも普通の民家や学校などが近くに見える。伊丹空港のある豊中で育った私は、小学校で空港の騒音問題を道徳の時間に習ったが、このあたりも同じような悩みがあると思う。国内線の主要路線は第2ターミナルに到着するが、離島路線は第1ターミナルからの出発らしい。これが結構離れており、乗り継ぎ時間が30分しかないのでちょっと急ぐ。待合所には釣り客らしい人が目立つが、この便も乗客は4割くらい。B737−500という小振りな飛行機での運行だ。定刻の10:05に出発し離陸。しばらくは晴れていたが、対馬に近づくにつれて雲が多くなり、眼下に見えるかと思っていた壱岐は見えなかった。やがて高度を落とすと断崖絶壁が連なる対馬の島が見えてきた。見たところ山ばかりで平地は全く無い。空港も山を削って造成したらしく、断崖絶壁の上にある。空港からはレンタカーをお願いしていたので、到着ゲートの前に迎えに来てくれていたマツダの方に声をかける。営業所はちょっと離れているので、ワゴン車に乗り込む。もう一組のお客が「トヨタレンタカーもあったのね、そっちにすれば良かった」などとワゴン車の中でしゃべっている。運チャンは聞こえないふりをしている・・・。実は私も心の中でそう思っていた。何しろANAのマイルが付くので、トヨタの方が有利だ。しかしマツダの方には軽があるし、後で分かったがかなり割安だ。

万関の道路標識
万関の道路標識
しっかりとハングル文字併記

 コテージのようなものを兼ねたマツダの営業所で車を拝借し、ついでに島内の観光ポイントなどを伺っておく。この日はまだ郵便局へは用は無いので、今見頃の「ヒトツバタゴ」の花を見に行くことにした。ヒトツバタゴとは大陸系のモクセイ科の植物で、日本ではここ対馬と何故か木曽川流域に自生している。例年は5月上旬が見頃との事だが、今年は異常に気温が高いため、本土の桜と同じように開花が早まっているらしい。レンタカー屋のおじちゃんも「今日見に行ってね」と仰る。キャロルに乗って国道382号線を北へと向かう。道路標識には日本語の下にハングル文字が併記されている所が対馬独特だ。ちょっと大陸を感じさせる。対馬の道路は起伏に富んでおり、右手に海、左手に崖といった道がずっと続く。平地は全くと言って良いほど無く、畑なども殆ど無い。昔から漁業で生計を立てている人が殆どなのだろう。やがて大船越と万関橋を渡る。対馬は元々ひとつの島だったが、江戸時代に大船越に運河を掘って南北が分断された。また万関の方は旧日本海軍が掘った運河で、こちらは今でも海の要衝となっているそうだ。橋の袂に休憩所があったので立ち寄ったが、狭い運河は潮が流れてまるで川のようだった。何かのTV番組でこの運河を足こぎボートで通過しているのを見たことがある。

大船越
夕方の大船越
江戸時代に切り通された
運河だ。ここでしばし佇ん
でいた。

 沿道には民家がちらほら見えるが、あとは入り江か山だ。道は総じて2車線が確保してあり順調に走ることができる。やがて道の両側に民家や商店が並ぶ豊玉の市街地に入る。ここが対馬中部の中心地で、沖縄本島で言うと名護にでも相当するのだろうか。豊玉郵便局を下見しようかと思ったが面倒なのでやめた。ラジオはRKB放送がよくはいるためずっと聴いていたが、福岡からの放送なのでここが長崎県であるという実感が沸かない。行政区分は長崎県だが、文化圏は福岡県という印象だ。やがて道の左手に峯郵便局が見え、やっぱり下見でもしておくかという気分になり、これより北の郵便局を下見することにしてしまった。わき道にそれるが鹿見郵便局、仁田郵便局、伊奈郵便局、佐護郵便局などを下見してしまった。どれも国道沿いには無いので、道順などは大変参考になった。佐護郵便局の前にはヒトツバタゴの花が綺麗に咲いていた。そうこうしているうちに佐須奈の集落に入る。ここは上県町の中心街で、レンタカー屋に教えてもらったうまい蕎麦屋があるとのこと。大きな水車が目の前に見えてきて、大き目の駐車場まであった。「そば道場」という名前で対馬そばを賞味できるほか、3000円で蕎麦打ちを体験することもできるそうだ。ここには香川から来たライダーの方々がいた。

ヒトツバタゴ
鰐浦集落のヒトツバタゴ
奥に見えるのが自衛隊の基
地がある海栗島。その向こう
には韓国が見える日がある
らしい。

ヒトツバタゴドアップ
ヒトツバタゴの花
モクセイ科の花らしく
キンモクセイの花と良く
似ている。

 少し遅めの昼食をとり、いよいよ対馬最北端の鰐浦集落へと向かう。ここがヒトツバタゴが自生している集落で、韓国の釜山にもっとも近い集落だ。韓国から花粉がここまで飛んできて自生したのだろう。集落は山と山の間の入り江の所に立地しており、両側の山の斜面にヒトツバタゴが自生している。真っ白な花で、夜には海を照らすほど鮮やかなため「ウミテラシ」とも呼ばれている。展望台までの山道を散策して、鰐浦の集落を見下ろす。はるか海の向こうに韓国の釜山が見える日があるらしいが、今日は霞がかっててダメだ。国境の街らしく自衛隊のレーダー基地も見える。このあたりは今も昔も国防の要衝らしく、近くには戦艦長門の主砲を移設して作った砲台跡もある。中は洞窟みたいになってて薄暗く、100円入れると30分電気が付く仕掛けになっていた。ヒトツバタゴの写真も撮り終った所で、空にはにわかに曇りだす。これでは写真撮っても映えないので、再び郵便局下見モードとなる。比田勝郵便局はちょっと一本入った所にあって、かなり迷ってしまった。あとは対馬の東海岸沿いに郵便局を下見しながら南下し、18時頃に厳原まで下ってきた。城下町らしく武家屋敷なども残り、もちろん島内で最大の街だ。今日の宿は港の近くにあるビジネスホテルだ。

 宿の近くにこの島で唯一と思われるコンビニ(COCO!)があったので、明日の朝食を購入。この店は朝8時から夜1時までの営業で、朝がちょっと遅い。店内にはレンタルビデオコーナーまであり、自動でレンタルできるような機械が導入されていた。こんなのは初めて見た。あとは宿近くの郷土料理屋で刺身定食を戴き、いつもならまだ働いている23時半には寝てしまった。

水崎郵便局
水崎郵便局
港にそばに建つ綺麗な局だ。
海の向こうには対岸が見える
が陸沿いに行くと異常に遠い

○郵貯当日のお話○
 昨日からの強風がすさまじく、嵐の前触れのような感じの朝だった。7時半頃に宿を出て、車で対馬中部の水崎の集落を目指す。どんより曇った空に飛ばされそうな強風の中、渋滞も全くない国道を北へ。流石に厳原方面へ向かう車が多かったが。対馬島内にはほぼ8の字状の道に沿って郵便局が立地しているが、ここ水崎は半島の先端に立地しているため、時間的ロスを考えるとここを1局目とするのが効率が良い。豊玉の街からの道は想像以上に整備されており、30分前には水崎郵便局の前に着いてしまった。この辺りは浅茅(あそう)湾と呼ばれ、溺れ谷地形によるリアス式海岸が広がっている。天然の港があちこちにあり、水崎郵便局も港のすぐ脇に建っている。郵便局のポールにはハングル文字併記なのがやはり目を引く。8時50分くらいに局の入り口にスタンバイしていると、地元の方が来たのでちょっと雑談しているとドアが開いた。少し早いが55分には貯金を受け付けてくださった。次は豊玉の街まで一目散に戻り、大きな道沿いにある豊玉郵便局へ。この辺りから雨が降り出してしまった。雨の中局舎の写真を撮るのは辛いし、時間もかかってしまう。

郵便局
小綱郵便局
写真では分からないが土砂
降りだった。

仁田郵便局
仁田郵便局
本土でも良く見かける形の
局舎だ。写真は前日に撮った
もの。

 次は国道を通って小綱郵便局を目指す。豊玉からは山側を通る国道と海沿いを通る県道があるが、ここは無難な国道を選択。すっかり本降りになってしまった頃に到着。ここでは地元の方が大勢おられたが、よそ者の私の処理を優先してくださった。ありがとうございます。私の手元の地図では如加兵郵便局と書いてあるが、改称したのかな?再び国道へ戻り、路線バスを強引に追い抜いた辺りで峰町の中心街に入る。なんとも目を引くドームのような体育館は「シャインドームみね」というそうだ。川の河口を橋で渡ると町役場の向かいに峯郵便局が見えてきた。大きく立派な局舎はまだ新しく、私の手元の地図とも位置が違う。貯金をしている間に先ほどの路線バスが通過していった。ここからは少し山道が続き、国道とはいえ2車線ない部分も出てくる。先ほどのバスをなんとかパスしてトンネルの手前でわき道に折れる。ここからは昨日わざわざ下見しておいた郵便局が続く。鹿見郵便局も集落の中に溶け込んでおり、ちょっと発見が難しい。ここではエコー葉書を物色させてもらった。局の周りにはツシマヤマネコではないツシマノラネコがいたのでばしばし撮ってしまった。再び国道まで戻って次は仁田郵便局だ。ここは国道から外れた県道沿いにあり、局舎も小ぶりだ。ハングル文字併記もなかった。簡易局以上特定局未満と言った感じか。しかしこういった局の方が味があって好きだ。錆付いた郵便マークが何とも言えない。

佐護郵便局
佐護郵便局
隣に旧局舎が残っている。

 この先は海沿いの険しい道を行くことになる。昨日は道を間違えて行き止まりの方へ行ってしまったが、今日は大丈夫。道なりではなく右に曲がらないといけない所があるのだ。道路標識も無いので一発では苦しいかもしれない。一車線の山道をしばし行くと小さな集落と港に出る。ここのまさに海と目と鼻の先に伊奈郵便局がある。ここは綺麗な局舎で、窓口には新人らしきお兄さんがいた。旅行貯金の事をまだ知らないらしく、奥から局長さんらしき方が出てきて手ほどきをしていた。ここではボールペンを戴きました。ここから先はしばらく民家のほとんど無い地帯を延々と走り抜ける。青々とした木々の緑が雨に霞んで見える。やがて国道へと戻り、ちょっと走ってまた左へ折れる。異国の見える丘と名づけられた千俵蒔山の入り口に佐護郵便局があった。隣には旧局舎が残っており、局前のヒトツバタゴが綺麗だ。貯金を済ませて再び国道に戻り、山道をうねうね行くと、昨日昼食を採ったそば道場がある佐須奈の集落に入る。今日は戦闘体制のため昼食はパスし、国道沿いにある佐須奈郵便局へ。この頃はもう土砂降りになっていて、車から局舎まで行くだけでも大変だ。通帳を気にしながら局舎に駆け込む。

鰐浦郵便局
鰐浦郵便局
脇の道は鰐浦を見下ろせる
展望台へ行くための道だ。

泉簡易郵便局
泉簡易郵便局
これにて全都道府県の簡易
郵便局で貯金達成。
カレンダー通り営業。

 再び国道を北上し、入り江が広がった所で県道へと分岐する。国道をこのまま真っ直ぐ行くと比田勝へ行ってしまうので、鰐浦へ行くには県道に入る必要がある。大浦湾の入り江を左手に見ながら進むと、昨日写真を撮りまくった鰐浦の集落だ。県道にヒトツバタゴトンネルというのがあり、そのわき道に鰐浦郵便局がある。新しい局舎で県道の山側にある。今日は生憎の天気なのでヒトツバタゴなど関係なく、貯金だけ済ませて鰐浦をあとにした。細い県道をしばらく行くと泉の集落に入り、集落の中に泉簡易郵便局がある。バス停のそばにあり、細い道だが県道沿いなので迷うことはまず無い。ここの簡易局にて長崎県の簡易局で貯金した事になり、これで全都道府県の簡易局で貯金を果たした事になる。次の目標は全都道府県100局以上訪問か、簡易局10局以上訪問かな。いずれにしても最近は訪問ペースがすっかり落ちてしまっているので、気長にやるしかない。貯金を済ませて県道を進むと、不意に街が開ける。大きな船が停泊しているここが比田勝の街だ。しかしコンビニは無いようだ。比田勝郵便局は国道の裏道沿いにあるため、やや見つけにくい。上対馬町の役場の隣なのでそれを目標に行けばいいだろう。これで国道沿線の郵便局は行った事になり、残りは東側の県道沿いの郵便局だ。細い山道が続き、ブラインドカーブが続く。

舟志簡易郵便局
舟志簡易郵便局
主務者印忘れられてしまった
カレンダー通り営業

一重簡易郵便局
一重簡易郵便局
周りの雰囲気がいい感じだ。
ここもカレンダー通り営業

 東洋一の高さを誇ったオメガ塔があるらしいが、この雨ではまったく見えない。やがて海沿いに出ると県道のカーブした所に舟志簡易郵便局があった。前の道が舗装工事中でダートになっており、車が泥だらけだ。局の背後は入り江が広がり、晴れていれば心地よい風情だろう。雨が激しいため、ダッシュで局に入って、ダッシュで局を後にする。しかしこれが悪かったのか、主務者印を押し忘れているのをチェックし忘れてしまった。晴れていれば車に戻りながら通帳を眺めたりするので気付くのだが・・・。さてここからはいよいよ細い山道が続く。激しい雨の中、気合いでカーブを右へ左へ曲がっていく。ついついスピードを出しすぎたのか、下りの左カーブの時にタイヤがロックしてスリップ!あやうくガードレールに突き刺さるところだった。対向車が来ていなくて良かった。久しぶりに肝を冷やし、しばらくはおとなし目の運転だったが、5分くらいで元に戻る。海が見えてきたあたりで琴郵便局へ到着。ここは県道沿いには無く、海に面した裏道沿いだ。「こと」ではなく「きん」と読むそうだ。ここから少し走ると、県道の右側に一重簡易郵便局がある。ここは県道沿いなのだが、道路と局の間に木が生えていて、少し見つけ辛い。昔ながらの趣のある局舎が気に入った。私もこんな所で簡易局がやれたらなぁ、などと思ってしまう。対馬の簡易局はいずれも9時から16時までの営業のようで、臨時休業日も無いそうだ。局員さんは大変だが、我々郵便局愛好家にとってはありがたい事だ。

志多賀郵便局
志多賀郵便局
発見難易度5だ。
写真撮るのも一苦労。

 更に少し行った所に小鹿郵便局があるが、これが分かりにくい。県道の右手を注意していれば見えるのだが、県道には面していない。一本裏の道に面しており、駐車するスペースが無いので苦労した。次の志多賀の集落までは茶屋隈峠という山道で、地図によると県道扱いですら無い。どうも県道は別ルートで工事中のようだ。相変わらずの雨の中、山道をひた走り、志多賀の集落へ。ここにある志多賀郵便局は発見難易度が最高ランクの5だ。県道から一つ山側にある裏道沿いにあるのだが、この道が異常に細い。私は軽自動車だったので乗り込んでいったが、普通車ではちょっと苦しいだろう。県道から歩いていった方が良いかも知れない。昨日の下見のお陰ですんなりと発見、貯金できた。隣接の民家が局長さんのお宅らしく、お昼休み明けで局へ向かう所を出くわしてしまった。ここまでくると道もかなり整備されてきており、次の佐賀の集落までは割と快適な道が続く。道の右側にある立派な局舎の対馬佐賀郵便局へ到着。対馬の島内には「対馬」の名を冠するのはここだけだ。これで対馬6町のうち、上半分の3町(上対馬、上県、峰)を完訪だ。再び対馬東海岸沿いの県道を進む。雨も小振りになってきた。

塩浜簡易郵便局
塩浜簡易郵便局
漁港の前に佇んでいた。
郵便は17時まで営業


賀谷簡易郵便局
賀谷簡易郵便局
お客さんが連れてきた犬が
お出迎え。
カレンダー通り営業

 しばし行くと道の右手に曽郵便局が見えた。ここも昨日下見済みなので迷うことはない。もっともここは下見しなくても容易に発見できる。貯金を済ませて更に先を行く。ここまでは概ね県道沿いにあったのだが、次は枝道を行かなければならない。県道を行って国道に突き当たる手前で左折。九州電力の変電所の脇を行って塩浜の集落を目指す。一山越えて坂を下ると港が広がり、港湾設備の向かい側にちょこんと塩浜簡易郵便局があった。昨日はツシマノラネコがたむろしていたが今日はいない。民家を改造した形の簡易局だ。クリーニング店を兼ねていたような気もするが、記憶が定かでない。塩浜を後にして再び戻ってきて国道を南下する。これで対馬の北部を時計回りに回って戻ってきた事になる。時刻はまだ13時半で、予想以上のペースだ。雨の中、軽自動車でこのペースで巡れたのは、やはり下見の成果だろう。次は国道からちょっと入った所にある賀谷簡易郵便局だ。入り江の最深部に広がる干潟に面しており、局の外にある時計が目を引く。昨日は隣で走り屋っぽいアンチャンが洗車していたが、今日は変わりにワンチャンが出迎えてくれた。「夏とかになると自転車で回られる方も来ますよ」とは受託者さんのお言葉。この島を自転車では相当大変だろう。すっかりなまってしまった私には真似できない芸当だ。続いて国道に戻ってまた枝道へと進む。今度は山の尾根沿いを進む整備された道を行き、鴨居瀬の漁港に出る。しかしここからが分かりにくく、海沿いの細い道をちょっと行かないとたどり着けない。ここは前日の下見のお陰で、すんなりと鴨居瀬郵便局の前にたどり着けた。貯金を済ませると局前にツシマノラネコを発見、激写しておいた。もと来た道を引き返して国道に戻り、ちょっと行けば小船越郵便局だ。国道沿いにあるのだが、ちょっと引っ込んでいるため見つけにくい。小船越の交差点の脇にあるので、信号機が目印になるだろう。ここはなんとも小ぶりな局舎で、入り口の真正面に丸ポストが鎮座している。

鶏知郵便局
鶏知郵便局
街中に溶け込んだ感じの局だ。
「けち」と読むのが凄い

 更に南下を続けて万関の橋を渡り、大船越の集落まで帰ってきた。ここにある大船越郵便局もこれまた発見難易度5で、細い裏道沿いにある。また大船越瀬戸の両岸に集落があるので、どちら側にあるのか地図からは判断できない。何しろ手持ちの地図は対馬島内は10万分の1だ。しかしそこは下見のお陰、昨日は散々迷ったが今日はすんなり到着できた。全く待たされること無く貯金を済ませ、これで対馬の上半分完訪だ。予定では今日はここまでだったが、時刻はまだ14時過ぎだ。せっかくなので先へと進む。対馬空港の所を越えて美津島町の中心街へと入る。ここから先は下見をしていないので、ある意味本来のめぐり方と言えよう。いよいよ雨が激しくなり、窓ガラスが曇って郵便局の視認を困難にする。次の局は美津島町の中心局である鶏知郵便局だが、これがまた混雑する中心街に立地し、駐車スペースもほとんど無い。集配車も出入りするため大変だ。局内も混雑しており、ここでは10分以上待たされた。役場前の交差点の角にあるため、車を出すのも大変だ。ここで結構ロスしたが、気合を入れ直して先へ行く。厳原方面へ行こうかとも思ったが、明日の事を考えると島の西側を潰すことにした。ちょっと走って半島方面への枝道へ入る。整備された道が続くので、いよいよ尋常でない速度でクルマが走る。やがて竹敷の集落に入り、道の右手に竹敷郵便局を発見。横に長い局舎という印象だ。激しい雨の中ダッシュで訪問だ。

下原簡易郵便局
下原簡易郵便局
ガソリンスタンドに寄り添って
建っている。
カレンダー通り営業。

 再び元の県道まで戻り、細い山道を走り抜けていく。集落、峠、集落、峠といった感じで道は続き、ちょっと開けた所でまた半島方面へ右折する。ここも道が整備されており、あっという間に尾崎の漁港に到着だ。しかし尾崎郵便局の姿は何処にも見えず、しばしうろちょろしていると裏道沿いにひっそりと建っていた。良く見かける局舎だが、やはり局の壁に貼ってあるハングル文字が独特だ。さて、ここから先が大変だ。対馬南部の西海岸は地形的に厳しく、他と比べて道が厳しい。しかも霧まで出てきて前が見えないという状況の中、それでもアクセルを緩めるわけにはいかない。ガムシャラに走りつづけているとやがて眼前に田んぼが開け、道がT字路に突き当たる。その交差点の左手に小茂田郵便局を発見できた。大きな局舎で助かった。取り急ぎ貯金を済ませて厳原の市街地方面へ爆走する。ちょっと行くとガソリンスタンドの隣にちょこんと下原簡易郵便局があった。厳原方向から来るとおそらく見えないだろう。私が急いでいる雰囲気を受託者さんも感じ取ったらしく、処理をする奥さんに「早く」と仰っていた。ばたばた訪問してすみません。さてこの時点で15時40分。次の久根田舎簡易郵便局までは相当距離があり、直感的には不可能に思えた。しかしクルマは勝手にそっち方面へ走り出していた。この局を行くと行かないとでは、明日の時間的ロスが全然違うからだ。

久根田舎簡易郵便局
久根田舎簡易郵便局
やっとの思いで到着。
ここではアメを戴いた。
カレンダー通り営業

 恐らくこの区間が今回走った道の中では最悪であった。無人の山中を一車線の細い道が延々と続く。途中から道に落ち葉が積もり始め、本当にこの道で合っているのか心配になる程だ。また途中で枝分かれの道もあり、その度に地図とにらめっこだ。どうも途中で道を間違えた気がする中、もうダメと思いながら坂を下ってると、不意に集落が見えた。地図によるとこの次の集落にあるのだが、何故か目前に〒マークが飛び込んできた。なんか良く分からないが急いで局前にクルマを停め、突撃。なんとか間に合った。しかしこの久根田舎簡易郵便局という局名、最初は「久根田」で一つの単語かと思っていたが、「久根」+「田舎」で、「くねいなか」と読むそうだ。「田舎にありますからね〜」と受託者さんが明るく仰っていた。バス停「久根田舎」のそばにあるので分かりやすい。私の地図では隣の久根浜に〒マークが付いていたが移転されたようだ。これにて今日は打ち止め。予想以上の成果に大満足だ。近くの商店で菓子とコーヒーを買って一息ついた後、厳原へ戻りがてら明日の訪問局の下見だ。対馬島内37局中30局を今日訪問したため、残りは対馬南端の3局と厳原市街にある4局だけだ。相変わらずの山道を20分も走ったろうか、難読な地名である豆酘(つつ)の集落に入った。豆酘郵便局は県道沿いに大きな局舎なので簡単に発見できた。一応窓口まで出向いて「貯金終わりましたよね〜」などと臭い芝居を打つがダメ。エコー葉書を物色させてもらって局を後にした。

 あとは島南端の浅藻郵便局厳原久和簡易郵便局を下見し、厳原の市街地まで戻ってきた。しかしこのあたりの道も非常に厳しく、明日も大変だ。対馬の南西部は特に地形が険しいといった印象だ。厳原の昨日の宿まで帰ってきて、厳原の港で船の時刻を確認しておく。この分では明日は午前中には島内を制覇してしまうため、その後の計画を立てる必要が出てきた。また、岡山の祖父の具合が悪いらしく、もしかしたら岡山へ帰らなければならない事態も予想された。結局、船はちょうど良い時間のが無く、飛行機ならば11時頃発の便があったので、これに間に合わせる事にした。2時間で7局ならばなんとかなる感じだ。宿に戻って持ってきたパソコンで飛行機の予約を済ませ、昨日と同じ店で今度は鯛の煮付けを賞味した。
フクロウ付き仕切り線
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