伊豆七島と呼ばれる島は「伊豆大島」「利島」「新島」「神津島」「三宅島」「御蔵島」「八丈島」を指すそうだ。「式根島」や「青ヶ島」が何故か含まれていないが、この2島を加えると伊豆諸島には9つの有人島が存在し、そしてそこには郵便局が存在する。私自身、学生の頃に「伊豆大島」「利島」「新島」「神津島」「式根島」は訪問済みなので、残りは4島になる。今回はその中で一番行きやすい八丈島に行ってみる事にした。ただ、本当は御蔵島か青ヶ島へ行きたかったので、ひとまず八丈島まで飛び、そこから運良くヘリコプターに空席があれば飛び乗って御蔵島へ・・・という計画にした。

八丈島空港のANA
今日は珍しくANAに乗った。
とはいえ伊豆諸島はANAの独壇場。
12日の当日。この日は天気予報では晴れだったのだが、冬型の気圧配置とやらでめっぽう寒かった。今年は暖冬で、去年はズボンの下にステテコ(スパッツと書いた方が良い?)をはかないと耐えられなかったが、今年は結局はくことなく3月を迎えた。しかしここへ来て急に寒くなり、しかもこの日は風が相当強かった。朝の5時過ぎに家を出発し、自転車で府中駅へ。駅前のケヤキ並木沿いの自転車置き場へ駐輪しておいた。府中からは空港バスで羽田空港まで直行する。以前までは南武線と京急を乗り継いで羽田空港まで行っていたが、最近はもうバスばっかりだ。乗り換えなくてもいいし絶対座れる。人間、一度楽を覚えたらもうダメだ。ただ以前はバス1台に数人しか乗っていないのが当たり前だったのだが、最近はかなり混雑していて、隣の席に人が座ることもしばしば。みんなこのバスの味を覚えてきたのか?どっちにしろバスの車中では爆睡しているのであまり関係ないが・・・。ただ、今日は珍しくANAに乗るので第二ターミナルで降りないといけない。バスは先に第二ターミナルに着くので、いつもなら
「ANAばっかし贔屓しとるな〜」と苦々しく思っていたが、今日はいつもと逆だ。ちなみに帰りのバスは第二ターミナル始発なので、ANAのお客は先に席に座れ、JALの客は第一ターミナルから乗った時に空いた席に割り込むしかない。ANAは行きは先に着き、帰りは先に出るという断然有利な条件になっている。せめて行きがANA有利なら帰りはJAL有利にして欲しいところだが、その辺りは何かやりとりがあったのかも知れない。いつもJALを使う私は忌々しく思っていたが、今日だけはこのえこひいきの恩恵にあずかれる。バスが空港に着くと、いつもの事ながら寝起きでバスを降りるのだが、今日はまったく勝手を知らない羽田空港の第二ターミナルへと入っていく。バスはANAのお客全員を降ろしてからJALのターミナルへ。しつこいけどANAを贔屓してるよな〜。

三根郵便局
「みつね」と読む。
強風でドアや看板が壊れていた。
さすが新しい第二ターミナル。建物がめちゃ綺麗だ。事前にクレジットカードで航空券は買ってあったので、端末にカードを入れてすぐに航空券を受け取れた。往復割引で購入したので帰りの切符も一緒に出てきた。無くさないように気をつけねば・・・。セキュリティーゲートを通って搭乗口へと向かうのだが、時刻はまだ7時前。バスの運ちゃんが頑張ったお陰で府中から1時間弱で着いてしまった。出発は7時40分なのでまだまだ時間がある。勝手知ったる第一ターミナルなら、会社のクレジットカードを持っていればタダで使えるラウンジを知っているので、必ずそこへシケ込む。しかもそこは朝はクロワッサンが置いてあるので、朝食代わりにちょうど良いのだ。しかしこっちには探してみたのだが見あたらない。そんな訳はないのだが、やっぱり見つからなかった。探しているうちに歩くのもめんどくさくなり、しょうがないので素直に搭乗口の方へ。でもこのままではお腹が空くので、搭乗口の近くにスターバックスコーヒーのお店があるのを発見。ここでコーヒーと食べ物を買った。コーヒーを受け取って待合所の椅子まで運ぶのだが、
ここで事件発生。肩掛け式のバッグを左の肩に引っかけ、コーヒーも左手で持って運んでいたのだが、コーヒーを机に置く時にこのバッグが肩からずり落ち、その衝撃でコーヒーカップが思いっきり上下運動してしまった。ちょうどカップを勢いよく上下に振った感じ。当然コーヒーは器に留まっていてくれるはずもなく、半分くらい周りに飛び散ってしまった。ホットコーヒーだったので火傷するかと思ったが、そんなに熱くなかったのは幸い。しかし綺麗な第二ターミナルの椅子をコーヒー味に味付けしてしまった。ちょっと申し訳なさそうにさっきのスタバに戻り、店員さんに「コーヒーこぼしちゃいました」と自首すると、店員のおねいちゃんが「大丈夫ですか?」とまず心配してくださった。で、ちゃんと布巾でこぼしたコーヒーを拭いてくれ、周りがコーヒーだらけになったカップを新しいのに替えてくれた。ありがとうございます。

三根川向簡易郵便局
一応、東京都内の簡易郵便局だ。
右は島の幹線道路で舗装工事中。
幸い服がコーヒー味になる事もなく、朝のひとときのコーヒーを一杯。とかなんとかしていると搭乗が始まっており、そそくさと搭乗口へと進む。八丈島へ向かう飛行機は全てジェット機で、この間高知空港で胴体着陸していたボンバルディアというプロペラ機ではない。この便はフランスの航空機メーカのエアバス社製のジェット機だった。窓側の席を予約できたので離陸してからずっと窓の外を見ていたのだが、房総半島を越えて海の上を進んでいくと、だんだんと雲が広がっていく。眼下に伊豆大島とか三宅島が見えるかな、と期待していたが全然見えなかった。やがて高度を下げて雲の下に出ると、なにやら鉛色の空模様だった。
あれ?天気予報では晴れやったはずなんやけど・・・。しかも風が強いらしく機体が横に大きく揺れる。八丈島は着陸する際に八丈富士と呼ばれる高い山の脇を飛ぶので、風の影響で普段から揺れるらしい。しかしこれは凄い。明らかに機体が横に傾いているのが分かるくらい、風で流されている。大丈夫なんかいなと思っていたが、無事に着陸できた。外は暖かいのかな、と思って機外に出たが、めちゃ寒い!気温も東京とそんなに変わらず、しかも風がとんでもなく強いので寒く感じてしまう。こんなに風が強くてヘリコプターは飛べるのか、と思ってしまうが、一応御蔵島行きのヘリコプターの窓口に足を運んでみた。なんでも昨日は八丈島は嵐だったらしく、ヘリコプターはおろか飛行機も午前の便は欠航していたそうな。そんな事になっていたとは知りませんでした・・・。そのため普段は朝9時頃に八丈島と青ヶ島の間を1往復するヘリコプターが、朝8時頃にも1往復したそうな。あ〜、それを事前に知っていれば8時のヘリで青ヶ島に渡って
青ヶ島郵便局に行き、9時過ぎので帰ってこれたカモ〜。とはいえこの臨時便は青ヶ島への船が欠航した事への代役なので、たぶん満席だったに違いない。何しろ9人しか乗れない小さなヘリなので、なかなか予約もままならないのだ。