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book「ハチドリのひとしずく−いま、私にできること」 辻 信一(監修)
はちどり 何ヶ月前だったか、筑紫さんのNEWS23でこの「ハチドリのひとしずく」が放映されていた。これは買わなきゃと思い、すぐさま本屋に行ったが、そのときにはなくて、2007年の正月にふらっと寄ったら本屋の正面にディスプレーされ、平積みもされてあった。早速買って読んだ。といっても薄くて活字も大きいので1時間もかからずに読める。
 「この物語は、南アメリカの先住民に伝わるお話です」から始まる物語は、マイケル・ニコル・ヤグラナスさんの描いた原画だけの文字のないページと合わせても十数ページしかない。
 しかし、表紙と同じような赤と黒と白で表されたこの短い絵本は、私には今からの生き方を考える意味においてとても衝撃的な物語であり、ブログで紹介させていただいた「ヒトデの詩」や大好きな「ONE PIECE」の言葉や生き方に重なるものであった。

 
森が燃えていました。
森の生きものたちは
われ先にと
逃げて
いきました
でもクリキンディという名の
ハチドリだけは
いったりきたり
くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは
火の上に落としていきます
動物たちがそれを見て
「そんなことをして
いったい何になるんだ」
といって笑います
クリキンディは
こう答えました

(一行省略)
(4〜13Pより引用)

 「さて、省略した(一行)には、何が書かれているでしょうか。クリキンディという名のハチドリが言ったことばです。皆さんはどう思いますか?考えてみてください。」
・・と、これではどこかの授業風景みたいですね。(⌒∇⌒*)ゞ えへっ♪

 この本には、世界各地で頑張っている多くのクリキンディさんが登場し、私たちに大切なことを短い言葉で語りかけてくれている。
 また、地球温暖化をはじめとする環境問題について「わたし」にできることの提言がやさしく書かれている。やるかやらないかはあなた、いや「わたし」にかかっている。
(2007年1月)



 ぼくたち人間は、すべての生きものの中で最大の力をもつようになりました。残念ながらその力はしばしば、人間同士が傷つけ合ったり、自然環境を壊したりすることに使われてきました。でも幸いなことに人間は、小さな地球人として、そのことを自覚することができます。そしてその気になれば、力を合わせて水のしずくをたくさん集め、燃えている森の火を消すだけの力をもっています。

 地球温暖化、戦争、飢餓、貧困・・・・・・。ぼくたちの生きている世界は深刻な問題でいっぱいです。しかしぼくは、その重大な問題よりさらに大きな問題があるという気がします。それは「これらの問題に対して、「自分にできることなんか何もない」とぼくたちがあきらめをかんじてしまっていること。もしもこの無力感を吹き払うことができたら、つまり、「私にもできることがある」と思えたら、その瞬間、ぼくたちの問題の半分はすでに解決しているのではないでしょうか。
(P21〜22より引用)


セバン・カリス=スズキ
世界は、私たちひとりひとりからできている。
だから、あなたや私が
ちょっと変われば、世界はやっぱり、
ほんのちょっと変わっていくの。

坂本 龍一
・・日本は、これまでの経済競争のレールから降りて、美しい三等国になればいい。食べ物がおいしくて、風景がきれいで、自然が豊かで・・・・・・

加藤 文子
「いい一日だった」と感じられるだけでいい。
感じるということだけで、
多くのことが解決されていく、
と私は思います。

C.W.ニコル
大切な自然を守れるかどうかは、
自分の住む家の軒先をツバメにかすという、
ちょっとしたやさしい 心づかいにかかっている。

アンニャ・ライト
希望も何もないところに、
新しい生命はやってこないはずでしょ?
洗った布のオムツをパーン!と伸ばして 干す時が一番しあわせ!

(P26〜58より引用)

Web「ハチドリ計画」


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