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教育「認知情報の洪水〜この文章、分かりますか?」
 この夏(2002年)に自閉症についての講座を受けた。聞いていると、今までがまったくの認識違いであり、勉強不足を思い知らされた。「自閉」という言葉に自らのイメージを勝手につくっただけ日常であり、取り組みであったと思う。
  とくに面白かったのが広島大学の太田篤志さんの講義であった。いろんなだまし絵みたいなものを見せてくれて、「これ何に見えますか?この中に文字が隠れていますよ!」とか、ある小学校の一学級の帰りの会の様子を録った一本の録音テープを聴かせてくれ、「さてこの先生が、児童に明日持ってくきなさいと言った物を全て答えなさい!」とか、とても興味深かった。個人的には、だまし絵の半分は分からず、録音テープの先生の言葉も児童たちのざわざわした声に混じって、ほとんど聞き取れなかった。でも録音テープの学級は、ごく一般的な毎日のようすで、決して「うるさい」わけではないと言う。
 こういったことを通して、今まで勝手に作ってきたイメージではない「自閉症児の世界」が少しずつであるが見えてくるような気がした。
 それでは、まだ体験していない人のために、私が勉強したひとつを受け売りでご紹介します。こんな世界で自閉症の人たちは生きています。


 下の文章を声を出して読んでください!何が書いてあるのか、この文章の意味を理解できますか?


 もし、風船が爆裂したら、音が届かなくなってしまう。何しろお目当ての階からすべてがあまりにも遠すぎるから。大抵、ビルは、十分に遮蔽されていることが多いから、窓がしまっていたら、音は届かない。全体の操作は、安定した電気の流れに依存しているので、電線が途中で切れてしまったら、これもトラブルの原因となる。もちろん、その男は叫ぶこともできる。しかし、人間の声はそんなに遠くまで届くほど強くはない。もうひとつのトラブルのもととなるのは、楽器の弦が切れるかも知れないということだ。そのときにはメッセージに相ともなうものは何もないことになる。距離が近いことがもっともよいのは、明らかであ る。そうなれば、やっかいな、問題は起こらないだろう。直接会いさえすれば、問題が起こるということはほとんどないだろう。

 では、答えを見てください。答え


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