かりんとうを作る


音羽町産の小麦粉でかりんとうが作れないものか。ということで検討をしていたら、なんと身近に適任がいらっしゃいました。それはいつも道長の野菜を作っていただいている鈴木慶市さんでありました。御歳80歳の彼は日本一の生産量を誇る豊橋市の某かりんとうメーカーの役員で、なんと54年間をもってする、その会社でかりんとうひとすじの大ベテラン。

今回かりんとうの試作に使ったのは地粉の強力粉。かりんとう作りにはとにかく強力でなければいけないというわけで、音羽の地粉で使えるかどうかが問題でしたが、慶市さんが試しに水だけで練ってみたところ『合格』ということで一安心。

用意した強力地粉500gに適量の砂糖と黒ゴマ、さらに彼の会社のレシピに従い、今回はドライイースト使用。これを耳たぶくらいの固さに練り上げる。30℃くらいに保って1時間あまり置くと発酵した生地はもとの3倍くらいに膨れて来、準備完了。

くっつき防止の手粉(同じ小麦粉)を振りながら、1cm弱に伸ばした生地をやはり同じ幅、5cmくらいの長さに切りそろえる。

これを約180℃ほどの米ぬか油で揚げる間、先に適量の粗糖、水あめ、塩に少量の水を加熱し溶かしておいた下地にメインの黒糖を加え、さらに加熱(沸騰させない)。

タイミングよく揚がったかりんとうに、完全に糖分の溶けた黒糖みつを一瞬煮立たせ、手際よくからめると・・・待ちに待った黒かりんとうのできあがり。感激!!

かりんとうに求められる歯ごたえは、昔とくらべると『カリッ』ではなく、むしろ『サクッ』に近いものに変わってきているとのこと。だから地粉ではなかなかむつかしいというのが業界の通説ではあるらしい。ところが県の農業総合試験場では本格的な強力粉用の小麦の開発も実用化されつつあるため、これから近い将来、国産小麦でもパンはもちろん、それ以上にたんぱく質の含有量が要求されるかりんとうにも、地産地消がじゅうぶんに可能になるようになる。

これならきっと地粉のかりんとう作りは可能と、この道50数年の鈴木慶市さんは語るのでした。ひょっとしたら地粉のかりんとう、商品化ということになるかもしれません。

小麦といえば日本の風土に合わない作物ですが、かりんとうはやっぱり代表的な日本の郷土菓子。その格別なうまさに・・、ちょっと食べすぎてしまいました。

ちょっと膨らみが不足気味