今や、巷の加工食品に食品添加物は調味、食感、保存、見栄えなど、様々な目的で使われていて、もはや欠かすことのできないものとなっています。メーカーの言い分としては「消費者にいかに安く、おいしく、安全に供給するか」などで、一見、消費者サイドのメリットが挙げられる。
調味・食感ではアスパルテーム、サッカリンNaなどの甘味料、クエン酸などの酸味料、うま味調味料。キサンタンガムなどの糊料。そのほかに着色、発色、漂白、光沢、香り、苦味など。ありとあらゆる種類の食品添加物がある。保存料(殺菌、酸化防止、防カビ、PH調整など)としては、ソルビン酸カリウム、トレハロース、ソルビトール、ビタミンB1、C、Eなど。加工を助ける中和、乳化、膨張など。そのほか発酵分解を促す微生物、酵素。栄養強化などなど。その多くが、遺伝子組み換えなどのバイテク技術によって製造されています。
では、食品添加物を使わないで加工食品は作れないのかというと、そんなことはありません。あらゆる伝統食品は、長い歴史で培われた食文化のなかで、気候風土に逆らわずに、むしろ自然の力を利用して作られてきたのがその証です。
食品添加物を使わないメーカーの言い分としては…「おいしく、安全に」。これも冒頭で示した、一般の加工食品メーカーのコンセプトに一致しています。ただし「安く」という言葉がここには含まれていません。
ここで、発酵食品・調味料について、添加物を使った食品を農法にならって『慣行』、それらを使わず、原材料にこだわり、手間隙かけた食品を『有機』と比較してみます。 |
●慣 行:
・バイテク、科学技術が駆使され安全性に不安・・
・生産者と消費者との間に繋がりが弱い・・・・・
・大量生産のため、効率性を重視・・・・・・・・
・生産のために必要な環境を人工的に管理・・・・
・安価な原材料を優先・・・・・・・・・・・・・
・マニュアル通りで、品質が保たれる・・・・・・
・『安さ』で消費者をひきつける・・・・・・・・ |
●有 機:
・伝統的な技術を受け継いでいて、安全性が確保
・生産者と消費者の有機的な繋がりが強い
・手間と時間がかかり、大量生産がむつかしい
・その土地の風土、季節にあわせた技術が必要
・納得できる原材料を優先
・職人の技術で、品質が保たれる
・『高い』ため、消費者の理解が必要 |
以上から、慣行と有機では、その考え方に大きなちがいがあることがわかります。つまり、慣行では「いかに効率よく安価に」が最優先される。一方、有機では効率は二の次として「高品質でおいしく、安全」を最優先します。
※『有機』とは有機物の有機とはちがう
英語で有機という言葉は『organic』で、これは形容詞。名詞形では『organ(機関・組織)』とか『organism(有機的組織体=生物)』。『organic』を直訳するなら『有機的な繋がりのある』ということになる。 |