梅ぼしの作り方


 今年ももうじき梅の季節ということになる。梅といえば、梅ぼし。今年の梅の作柄は昨年ほどではないものの、平年並みといったところ。梅ぼしを店などで買おうとすると、よいものは高価だし、安いものは疑わしい。いっそのこと自分で漬けてみよう。

 まず、おいしい梅ぼしをつけるためのポイント。@なるべく完熟(樹で色んだ)した梅を使う(果肉が厚く、かじってみて渋みの少ないもの)。A塩は梅ぼしに使う唯一の調味料だから、特にこだわったものを選ぶ。


手 順
青梅の場合は一晩、完熟なら2時間ほど水に浸して『アク抜き』をし、
その後で、手でかき混ぜながらよく洗う。

水から挙げよく水を切る。

清潔な漬物容器を用意。

塩は漬ける梅の重さの15%くらいが適当。最後に漬けた梅を塩でおおうのでその分を別にしておく(塩全量の8割ほど)。

容器の底に塩を振り、

全量の梅の1/5ほどを入れ、その上に塩を振り、梅を手で転がすように(塩粒で表面にキズがつくように)し、

先ほどの量の梅を入れ、同じことをくり返す。

後になるほど、塩の量をふやしていく。

最後に、別にしておいた塩で漬けた梅にふたをする。

重石(梅の重さの2倍くらいの)をかける。

フタをしっかりとする。できない場合は、虫や異物が入らないように覆いをしておく。

翌日か翌々日には、梅酢があがっているのを確かめる(手順どおりにすればまず大丈夫)。梅酢があがりにくい場合は容器をゆすり、梅酢が梅に行き渡るようにします。こうしてカビの発生を防ぎます。

そのまま10日以上置き、頃合の赤しそが出回るのを待ちます。
赤しその量は、軸つきで梅の半分から同量の重さ。

赤しその根は切り捨て、葉をむしり、よく水洗いします。

水切りしたしそ葉に塩を振り、しっかり塩もみする。
水気とともにアクがでるので、よく絞りすてる。
漬け梅の梅酢を少し取り出し、しそに含ませ、さらによくもむ。
今度は絞らずに、漬け梅の間に少々はさみ、うえをしそで被う(しそに梅酢がよく染込むように)。
10日ほど置いたら梅としそ(梅酢はよく絞って)を取り出し天日干し。
梅酢に戻して2・3日後、再度天日干し。
3回目の天日干しで干しあげとし、梅酢には戻さず出来上がりとする。

梅酢は煮物に少量足してよし、サラダによし、一夜漬けの隠し味によし。重宝します。