鍛え上げらえれた鋼の肉体をもつスイマー、彼は座間高校水泳部初代バタフライエース兼人気スイマーだった。
彼のバタフライ泳法が他の人と違う点は
ドルフィンキック(バタフライ時の足の動きがイルカの尾の動きと似ている事からこう名付けられた)の華やか
さ、無駄のなさだった。
そのため、うまい具合に水を捕らえ、水の抵抗を限りなく0にすることが出来ていた。当時の彼の泳法はその華
やかさ、スピードからこう名付けられた。
「500系のぞみ」と。しかも、彼にはもう一つのすばらしい力が備わっていた。瞬発力だ。彼のスタートダッ
シュはものすごく速い。これは中学時代
陸上部で鍛え上げられたものだ。スターターの「よーい、パン」のよーいのところでもう彼はすでに水の中に飛
び込んでいる。フライングギリギリの所で
常に戦っているのだ。はっきりいってこれは誰も真似できない。たとえ真似をしても、ただのフライングになっ
てしまい、失格になる。実は彼も、高校時代
最後の大会で2回もフライングしてしまい、本来なら失格だがスターターが彼の実力を認めていた為、最悪の事態
にはいたらなかった。